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2.俺の名前は彼方からチュー二郎に

がさがさ...チュー...がさがさ...チュー...


これはなんの音でしょうか?

簡単な問題でしたね...


これは兄弟のネズミ(予測)たちがうごめいている音!


なんでネズミ(予測)なのかって?


生後すぐすぎて目が見えないんだよぉ!

困る...音と匂いで判断なんてできないよぉ...

それに体はふにゃふにゃだし兄弟もふにゃふにゃだし動いたら爆発四散しちゃうんじゃないかって心配で心配でたまんないよぉ...

せっかく生き返った(?)んだからネズミライフ楽しみたい...


あ、チューの中からこんにちは。田中彼方です。

最近は母君ネズミのお乳をしっかり飲むことが趣味かな

兄弟たちがすごい勢いで押し寄せるもんだからいつも戦争です。

飲むのも結構コツと勢いが必要なんだぞ!


飲んだらいつも即就寝

早く目が開いて欲しい...おやすみ...


というわけで起き...まぶし!!

め、めが...なんで突然...

と思ったけど、これ目が開いたってこと?!

やったー!!周りのツルツルねずみたち(多分兄弟)も見える!

俺のママは...なんか白い!!しかもでかい!!

と思って周りをキョロキョロしてたら、さらにでかい木のおうちみたいなものや、皿が置いてあったので多分小さい方な気もする。

とすればジャンガリアンハムスターかな?

白いおもちで有名で大人気なジャンガリアンに生まれ変わったのはラッキーかも...


あとはゲージだけど、プラスチックみたいなやつで出来てそうだ。

あんまり長時間動けないので確かめれないのがつらい...

まぁ今日も乳飲んで寝よう...



おはよう!朝のおっぱいも済ませた!

今日は探索!というわけでプラスチックっぽい壁に近づいてみた。

ってうわあ?!すっごいでっかい顔が目の前に?!

ってこれ人間か。飼い主かな?

...と、しばらくしたらどこかに行っちゃった。

と思いきや次の人間が。

上にも前にも顔があって怖い...怖くて動けなくなっちゃったしちびった...声はでかいし...



それから暫く色んな人間が見に来て、どこかにいってを繰り返した。最後の方は怖かったのでママのとこにいたよ。

まぁマイマザーは速攻どっかいっちゃったけど。兄弟もビビってねぇし、もう人間に慣れたのかな?

精神的にも疲れたし寝よう...おやすみ...




そんな感じで毎日、起きて乳飲んで人間に見られて乳飲んで寝る生活をしていたある日。

1人、また1人(1匹か?)と減っていって...とうとう全ての兄弟も売られてって、ちっちゃい箱に入れられてった。

最初手が上からぬっと出てきて、思わず固まっちゃったよね。

やっぱりか〜って。

俺、誰かの家のハムスターじゃなくて、販売店のハムスターだったか〜って気づいたよ。遅すぎるかな?


でも俺、熾烈な乳争いにいつも負けてたから若干小さいんだよな。まぁ今は皿にあるごはんも食べれるけど(ふにゃふにゃでおいしい)

だから最後まで残っちゃった。さみしい...

まぁしょうがないし、ねよ!


おはよー!元気よくもりもり食べてどんどんおっきくなるぞ!

今日も人間たちがキュートな俺を見てる。いい気分だ!

ん...?


なーんか見たことある顔がこっちみてる気がする...?

彼女かな?!正直ぼんやりしかわからない!猛ダッシュで壁に向かうぞ!

うーん...彼女ではないか...

というか販売店なんていっぱいあるよな...同じ時代に生き返ったかもわかんないしな...

ってその子が俺を指さしている?!

これは俺購入ってことかな?!いい目の付け所!

なんてったってプリティだからな俺は!


うおっ空からの手!...どんどんケースが小さくなっていく...

ママ、育ててくれてありがとう...

俺幸せになるよ!ママも元気でな!

って箱真っ暗かよ!!ちょっと!敷物ぐらい用意してよ!

周り何も見えねえ!!耳でもすますか...


...


エンジン音しか聞こえねえ...

えっ俺人間に買われたわけじゃないの?

うーん


...


眠たくなってきた...寝よう...おやすみ...


...


はっ!!しまった!寝てしまった!!!

もしや買われたのは夢...ではなさそうだ。ゲージの色が変わって、檻みたいな感じだ!よくあるハムスターゲージかな?


「あっ!生きてた...!よかった!」


むむ?


「白くてかわいいから、あなたの名前はこれからチュー二郎だよ。よろしくね」


なんか日本語が聞こえるしわかる...?

転生特典??

わかる分には困らないしいっか!俺彼方じゃなくチュー二郎ね、面白い名前だ!よろしく!


「チュッ!」

「返事してくれるのね、かしこくてかわいい〜」


おわわ飼い主さん!そんな勢いよく空に浮かべないで!

あとほっぺぷにぷにで俺の体がぐにゃぐにゃに...うおお


「うふふ」


家に戻してくれたがぐわんぐわんする......

もう寝よ....

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