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024-榛原瑞希/スタートライン
榛原瑞希
今日は授業中も、ずっとVRoadwayの事ばかりを考えていた。特に、15時が近付くと、授業中にも関わらず、twitwi上で【VRoadway】、【予選】とつぶやきの検索をし続けた。どうやら、まだ結果発表はされていないらしい。
この生殺しのような状態はどうにも辛い。早く楽にしてほしい。
すると、スマホ画面にポップアップ通知で【新着メッセージのお知らせ】と表示される。
「きた……」
差出人は藤多柚衣。ようやく、結果通知が出たようだ。
私は、急いでメールを読み、結果を見ると、小さく「よし」とガッツポーズを取った。
藤多柚衣を予選突破させられた。
これはアイドルの私ではなく、すどーPとしての結果。私はプロデューサーとしてやれる。それがこの上なく嬉しい。
勿論、これは私だけの実力じゃない。藤多柚衣、彼女自身の頑張りと魅力の貢献は非常に大きかっただろう。それに、現状に満足だってしてられない。これは、あくまで予選。VRoadwayはここからだ。
「次の1stステージくらいは、余裕で通過しなきゃね」