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姫様の守護者は見習い勇者  作者: ゴーヤウリウリ
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1-1-2

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夕方過ぎに、俺がローン事務所のソファーで横になっていると鼻を事務員が面白そうに摘んできた。

「イタッ、イタッ。姫ぇ、もういい加減に止めてよ」と甘えた声で目を覚ますと

「なに姫って、ニヤニヤして寝ていて、見習君、エッチな夢でも見ていたの?

ほら、そろそろ起きないと仕事の時間よ」

「エッチな夢って、確かに、それは拙いな」と直ぐにズボンの股間を確認した。

「見習君たら、もう。エッチなんだから、ウフフ」


この事務員さんって何歳なのだろうか?

俺には綺麗で優しいお姉さんに見えるけど20代の半ばってとこかな。

でも不思議な人だ。この人と話すと安心する。

不思議な人といえば事務局長だが、それで事務長とはどういう関係だろうか。

単なる職場の・・等と起きたての頭で考えていると


いつも事務所の隅の机で電卓を叩いている強面の事務長からも注意された。

「おいおい、いつまでそんな所で寝てるんだ。もう、お客さんが来る時間だぞ。

とっとと起きろよ。そんなところで寝ていられたら、じゃまだ。

それに、今からお前の大事な仕事の時間だ」


「はーい。すみません」

ソファーから低い声でダラダラ起きたが、まだ顔が眠たそうにぼーっとしている。

「仕事の前によーく顔でも洗ってこい、それじゃ失敗するぞ」


俺は寝ぼけた顔をぶら下げて洗面所に行き、何度か水で洗って鏡に写った自分の顔を見ながら

「今日の昼間の仕事がきつかったので少し疲れているのかな。

それにしても体力の回復が遅いな。それに変な夢だったな。

まるで俺が姫に会いたがっているようじゃないか」と顔を2度3度叩き気合を入れてまた事務所に戻った。


「今夜の仕事の内容は分っているな。相手は大物だぞ。気を付けるんだぞ」

「危なくなったら逃げるのよ。深追いは禁物よ。

じゃ、頑張って行ってらっしゃい」と2人から励まされると

「もちろんです。それじゃー行って来ます」と軽く胸を叩き元気よく事務所を出で夜の街に走って行った。


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