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「確かに俺は、とっとと起して持って来いとは言ったが、だれが彼女を持って来いと言ったんだ。ティアラだよ。ティアラ・・」
俺がまだ寝ている姫を事務所に運んで行くと電卓を叩いていた事務長は仕事を止めて怒り出した。
「急いでいたもので、すみません。でも、仕方なくて。俺の部屋には姫を1人では置いとけないんで。それにまだ寝ているし・・」
「仕方がないな。いつまで抱っこしているんだよ、ソファーにでも寝かせておけ」
「まぁ、それにしても小さくて可愛い子ね。この子が見習君の彼女なの?
それにその服は見覚えがあるわね。それで昨日の夜はお泊りだったのかしら?」
「いやー、そのー、彼女ではないんですがね。でも・・」
俺は少し照れくさくなり頭を掻きながらモゾモゾとと顔を赤くして答えるた。
「なーに、赤くなっているんじゃねーよ。こいつのご主人様だよ。
それも最強、最悪のな。それで、お前のご主人様はいつ起きるんだよ?
昼過ぎだと言うのにスヤスヤ寝ているぞ」
「もう少ししたら起きると思いますが。なんせ、久しぶり会うもので、その辺は俺も良くは分からないんで」
「そうか。それで、例のブツはどこにあるんだ?」
「身に付けていないし、荷物にも無かったので、それも良く分からないんです」
「それで、来る途中に襲われたとか、相手は顔見知りか?」
「いや、初対面ですが、昨夜のブツを返せって言っていたので関係者だとは思うんですが。それに念を物質化する技を使ってましたのでどこかの組織の者かと」
「そうか、技を使う組織の者か。そうすると取引相手かも知れんな。
相手がこのまま何もせずに引き下がる訳が無いか。それにしてもお前の部屋がそいつらにばれたのは拙いな、彼女のこれからの事もあるし少し考えるか」と事務長は真剣な顔付きになった。
「姫のこれからの事って何ですか?」
「お前は相変わらず能天気な奴だな。彼女はこちらでは行く宛が無いだろう。
先ずは寝る所か、あのマンションの狭い部屋に2人で住めるのか、
昨夜のようにお押入れに寝かすつもりか、それに月夜の対策も確り考えないとな。
このままだとこの世は終わりだ」
「あらら、見習君、昨夜は彼女を押入れに寝かしたの、なんて酷い。
それにしても、こんな小さくて可愛い子が最強、最悪って不思議よね」




