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姫様の守護者は見習い勇者  作者: ゴーヤウリウリ
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「くっそ、このまま通学時間までこの部屋にいても仕方がない。

それどころか、このままいたら拙くなる。いや、拙いんだ。

学校に行く時間にはまだ早いが、仕方がない、教室で静に独りで考えもるかな。

それに、朝飯も食べたいし、途中コンビでも寄るか、

あぁ、朝から今日は最悪の日になりそうだ」

と誰もまだ来ていない時間の学校へと出かけた。


教室に入ると女生徒が1人来ていて教室の花を替えていた。

こんな生徒もいたのかと俺は感心したが、普段からクラスメイトとは余り話さなかったが、無視するのも悪いかと

「よっ、おやよう」

「おやよう、今日はえらく早いのね」

「あぁ、ちょっとな、教室で朝飯でも食おうかと思って」

「だめよ、コンビニのパンなんて、ちゃんとご飯を食べないと、それで授業時間寝てしまうのよ」

「おいおい、俺が寝ているの知ってるのかよ」

「当然よ、朝来て学校を帰るまで寝ているじゃない。バイトでも忙しいの?」

「まぁ、そんなところだよ」

・・と少し雑談をしたが、彼女が教室の前の方で黒板を掃除し始めた。


俺は窓際の後ろの自分の席に座った。この席は寝ていても見え難い席だが・・。

これでじっくり考えられると無い知恵を絞り出そうとスマホを手にした。

「まずは今日の天気と? 今日は曇りだ。良かった月が隠れる。

それでこれからの月の動きはと? やった、新月になって行くみたいだ。

これで少しずつ姫の力が落ちていく。

問題はいつが満月かだ。それにこちらの満月でも完全に覚醒するかが問題だな。

こちらの月は一つしかないしそれに赤くない。

あちらの世界の二つの赤い月の夜とは違って、それが俺の救いとなるかも。

今はとりあえず完全には覚醒しない事を祈るしかない」

と俺が後ろの席1人でブツブツ言っていたると、不意に女性の声がした。


「えぇ~、天文に興味でもあるの? 星の観測とかが趣味なの?」

いきなり後ろからさっきの女生徒がスマホを覗き込んでいた俺に話しかけてきた。

「まぁな、少し興味があるんだ。星より月だけど」

「外見と全然違うんだ。もっと怖い人かと思っていたのに」

「外見と違う・・怖い人って? おいおい」

「星じゃないくて月だなんて珍しい。釣りでもするの?」

「釣り? いやいや、釣りとは関係ないよ。単なる月に興味があるだけ」

「でも帰宅部でしょ。それなら天文部にでも入ればいいのに」

「バイトが忙しいんだよ、それに・・」

久しぶりに、いや、初めてクラスの女生徒と話をしたのか、そうこうしているうちにクラスメートが教室に入ってくると自然と会話も終わり彼女も自分の席に着いてしまった。


今日の所は姫が目覚めた時にどう言い含めるかだ。

いつもなら夕方のお目覚めの時は少し呆けているしな。

上手く口説いてさっさと元の世界に戻ってくれればいいけど、それは無理かな。

しかし、まだティアラが見つかっていないし。いったいどこにあるんだろう。

もし昨夜どこかで失くしたと言われたら最悪だ。

早めにありかを聞き出さないと後々厄介な事になる・・などと考えているうちに、今朝はいつもより早く起きて充分に寝足り無かったのだろうか、いつもとは違い朝のHRから自然と寝入ってしまった。




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