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詩のしおり  作者: 赤井獺京


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『こだわり』

「こだわり」


豆を挽きます

起きたら一番最初にやること

寝起きの頭を振り起すようにぐるぐる回すの


お湯を沸かします

87度でも89度でもいいけれど

お湯は88度 

時間通りに起きれた朝みたいに気持ちがいいから


30秒蒸らします

蒸らさなくてもいいよ 

だけど蒸らすの

今日も起きれて偉いねって自分を甘やかすの


円を描くように注ぎます

粉の真ん中に円を描くこと

膨らんできた粉たちを優しく撫でるように

大丈夫 美味しくなるからと言い聞かせながら

それで完成


べつにやらなくてもいい


粉で買って 沸騰させたお湯で

蒸らさずに 適当に注ぐ


それでも飲める


それでいいならそれでいい

だけど私にはこだわりがあるの


今日も美味しい珈琲を 飲むための


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