妬み愛触れ愛
掲載日:2026/03/02
僕の花が他と違うように
君のと同じ花もない
だからかなあ
気づけば僕らは
隣の花を羨んで
妬み愛をするんだ
「四葉が良かったのになあ。」
「三つ葉なんていらないさ。」
「黄色い綺麗な花がいいよな。」
──アイツはもう四葉のくせに。
溢れ出す愚痴
愚痴愚痴愚痴愚痴
両の手から零れ落ちる花びらは
じわりじわり
黒く染まっていく
落としたのは自分自身だろう?
自分で黒く染めたというのに
相手を睨むのは
どうしたっておかしいじゃないか
大切に抱えた僕の花は
誰かに奪われて
黒い花の隣に並ぶ
黄色の花びらに
黒がじわり滲んで
染みて、染みて染みて染みて
黄色はだんだん消えていく
無邪気な顔して染められた黒い花は
もう僕のなんかじゃない
僕のなんだって
胸を張って言えない
けれど僕にも
誰かの鮮やかな花を
黒く、黒く塗りつぶして
知らぬ間に
汚してしまうことだってあるだろう
────それでも
触れていいのだろうか
誰かの色鮮やかな花
触れ愛ながら
生きていいのだろうか
君の花が他と違うように
きっと、
僕の花も唯一無二の花
ご覧いただきありがとうございました。
妬み愛ながら。
誰かに届きますように。




