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 目が覚めると真っ白な世界。


 周囲を見渡してみるが、白い地面に白い空がどこまでも続いている。 


 自分の名前が思い出せない、家族の顔も出てこない。


 ジャムパンにはジャムが入っている、うぐいすぱんにはうぐいす入ってない、ウグイスとメジロは間違いがちらしいが、見た事ないのでピンとこない。


 

 駄目だ、意味があることが浮かんでこないうえに俺はバカだったのかもしれない。


「死んじゃったのか? もしかして異世界転生か!?」


「あなたの世界の言葉では異世界転移が近いですね」


 誰もいないはずの空間から、突然、声が聞こえる。


「空間の亀裂に飲まれ、偶然この領域の近くに居たので、ここまで運び蘇生しました」


「死んでたのか……運んできたうえに生き返らせた、という事は、なにか、使命でもあるんでしょうか?」 


 説明された内容はこうだ。



 声の主は天使のような存在らしい。


 使命は魔王、悪魔、魔物、魔に堕ちた生物等を倒して欲しいとのこと。


 死体の俺の記憶を覗いていたら、ファンタジーRPGをよくやっていたらしく、その知識、攻略がこちらの世界でなんとなく利用できそうなので、それを見込んで蘇生したらしい。


 元の世界には帰れない、これから行く世界は魔法やマジックアイテムがあり、大体想像通りの人類亜人がいるゲーム的ファンタジー世界。戦争や犯罪はほぼ起こらない。人類同士で争い、行き過ぎると、魔に堕ちてしまい人類の敵に堕ちるからお前も気をつけろと。


 覚えている元の世界の知識をなるべく広めない、特に文明を大きく発展させるようなことは駄目らしい。


 蘇生の時に、これから行く世界の人類に特別に作り替えた、魔力や言語などを適応させるため必要だったらしい。感覚、認識は大して変わらないだろうから気にするなと。


 自分の名前が思い出せないこと、生い立ちなどもほとんど思い出せない、等を伝えると、記憶自体はあった、世界を魔法や加護もなしに移動した影響で思い出せないんじゃないか、とのこと。



 要は、RPGっぽい世界に向いていそうだから天使様の世界で魔物退治、友好的な生物とは仲良くしろ、知識チートは広めるな、細かい事は気にするな、って感じか?

 

 説明が長いうえに、内容も適当。


 まあ、生き返らせてもらえたんだから文句言ってもしょうがない。しかし、話全部信じるのは危ないか?とりあえず、自分の名前を知りたい、いや、そんなことより常識とか具体的に使えそうな知識を聞いておくか?違うな、チート能力や便利アイテムを貰えないか聞いたり交渉が最優せん――「では仕事が有るので送ります」



 まじかー


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