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視線など要らぬ

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

同じの方向を見るという事。


梅香の君が隣を歩いている。私も隣を歩んでいる。私は梅香の君を見ていない。それはきっと……貴殿もそうであろう。

「勝算はあるの?」

「低いですが。ですから、その勝算を少しでも上げるために貴方様を頼ったのです。……すみません……お嫌ですよね……」

梅香の君は元々荒御魂から神になったお方である。そして、そうなった過去をかなり気にしておられる。荒御魂に近付く様な今の真似は……きっと……物凄く。

不安になって隣を見た。梅香の君は前を向いていた。決して私の方を見ようとはせず。ただ夜の海の様な静けさで、真正面を向いている。

そしてそのままに、彼は口を開く。

「構わないよ。君が助けを求めた時から腹は括って居るからね。一蓮托生と言うやつさ」

その言葉を放って時でさえ、決して視線を此方に向ける事はなさらなかった。ただ耳だけをこちらに傾けて、冷静でありながら、温情を与えて下さる。

「……」

でも……偶に疑問に思う。梅香の君は聡いお方だから、視線など録に合わさなくとも、私の心理状態など分かっておられる。けれども……それは私の思い過ごしでは無いかと。一方的に私が与え続けている片思いの状態などでは無いかと。

歩みを止めると、梅香の君も止まった。此処で漸く視線が交わる。

「いいかい? 君の願いは□□の討伐だ。その為に今する事は私を見ることじゃない。転ばないように、前を向いて敵の事だけを考えるんだ。私も同じ様にするから」

そう言うと視線を元に戻した。けれども代わりに、ぽんっと頭の上に大きな手が頭上に。流れに沿って撫でると離れていく。

「君と視線を合わせなくても、頭ぐらい撫でてあげられるんだよ? だから安心なさい」

「……はい!!」


「はぁ……うぅ……」

「ふぅ……」

全てが終わった後、私達は気性の荒さをそのままに敵の死骸に目を向けていた。梅香の君は力を使い過ぎた反動で髪が伸び、元来の冷徹さを放っていた。けれども何処か安心した様子だった。

「ん、帰ろうか」

「はい」

来た時と同じ様に、同じ方向を見て、共に。

目は口ほどに物を言う って言葉があるじゃないですか。

でもその視線を合わせないで隣を歩くって、

何も言うな。分かってるから。

という事なのでは無いかと。

一種の阿吽の呼吸。無駄な言葉は要らぬ。


最初は通じ合ってると思ってたんだと。

でも不安になって、つい隣を見ちゃう主人公ちゃん。

それはね。信頼してないって事だから、やっちゃいけないのよ。

不安に思うって、相手を未熟だと思ってるって事だから。

少しの失敗も考えてしまうなら、頼っちゃ駄目なのよ。

それは頼られた側に対して、物凄く失礼な事だから。

『これ、貴方には難しいよね? 他の人に……』

って面と向かって言われたら、不愉快になるのと同じ理由。


※書きたくなって来ました(^-^)


って思いながら書いてました。

梅香の君はそうじゃないから、君なら出来ると思ってるからずっと視線固定です。

止まってしまったから、喝を入れる為に目を合わせました。


梅香の君、見なくても頭撫でられてますしね。

空振りしないで、きちんと頭上の上に手、乗せられてます。

前見てても、君の立ち位置くらい把握してる。

だから好きにしなさい。合わせるから。

という戦闘前のシーン。

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