5.(保乃視点)
『今夜、浜菜の部屋で待ってます。』
「……これ凛からだよね」
あたしは部屋に届いた手紙を手にしてそっとため息をついた。
この世界に来て3日目…そろそろ誰かしら動くと思ってたけど…やっぱり凛か
浜菜の部屋なのは、朝聞こえてきた声と関係してるんだろう。まぁ、浜菜が凛に八つ当たりしたってところかな。とにかく、
「今夜…か」
鏡を見ると写るのはボサボサの頭に腫れた目のあたし。これが読モの『hono』だなんて誰も気づかないだろう。
「……よしっ」
どうせ会うのは気心知れた友達だが、身だしなみを整えよう。親しき仲にも礼儀あり、だ。
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夜、私は浜菜の部屋の前にいた。深呼吸をしてから扉をノックする。
「すーーーーっはーーーーっ))コンコン 浜菜?保乃です。」
扉を開けて顔を覗かせたのは、千夏だった。
千夏は力なく笑うと
「久しぶり、保乃」
と言い、扉を開けてくれた。
「うん。久しぶりだね、千夏」
部屋に入ると中にいたのは、浜菜、凛、千夏、優、みい、そして私の6人だった。
「波華と知花と子龍は?」
「波華はもう来てたよ。今知歌と子龍呼びに行ってる」
「そなんだ」
凛がそういうのを聞きながら私は適当にクッションを取って座る。そのまま沈黙が続いて……気まずい!いやあたしも喋りたいわけじゃないけど無言はきつい!あ〜も〜早く3人きてぇぇ!
))ガチャ「ごめん!思ったより時間かかっちゃった(汗)」
波華達が来たみたい!ナイスタイミング!
「いや〜私もさっき来たばっかりだから……って随分疲れてるね?どーしたの?」
「いや、それがさ、このバカがぜんっぜん起きてこなくって」
そう言って知歌が指さしたのは子龍だった。
「あはは…なんかまたオールしてたみたいでね、話合いで寝ないようにって寝てたらいつの間にか夜になってたみたい(苦笑)」
波華が苦笑しながら説明してくれるが、一体何時から寝始めてたのだろうか
「………バカじゃない」
「反応が遅いわ!ど阿呆!」
「ふふっ」
いつも通りの雰囲気に思わず笑ってしまう。
「さてと、全員揃ったところで始めようか」
読んでくださりありがとうございました。