3.
3日目の朝、私はノックの音で目が覚めた。
「…浜菜?凛です。どうしても一人でご飯食べる気にならないから一緒に食べない?」
その声に私はふと何も食べていないことに気づきお腹がすいてきた。無意識に強ばっていた体から力が抜けていく。
「うん。一緒に食べよ。」
そう言って開けた扉の向こうには疲れきった様子のあの子が立っていた。目の下には濃い隈があり、さながら徹夜明けのサラリーマンのようだった。
「酷い顔」
そういった私に苦笑いで
「お互い様でしょ?」
と答えるあの子。
「浜菜の部屋で食べよ。ここのご飯意外と美味しいんだよ?」
そう言ってわたしに笑いかけてくるあの子は後悔しているような顔をしていた。
「…ん、美味しい」
「でしょ?」
久しぶり食べたご飯は美味しくて気づくと私の目は涙で溢れていた。ボロボロ泣きながらご飯を食べる私の隣であの子は何を言うわけでもなくただただ一緒に食べてくれて、その優しさが心地よかった。
「ご馳走様」
ご飯が食べ終わり、私がベット、あの子が椅子に座るとあの子は意を決したような顔でこう言った。
「今日の夜みんなで集まって話さない?今後のことについて」
読んでくださりありがとうございました。