トライアングルレッスン スピンオフ〜ゆいこが転生したら『冒険者の愛猫』だった件
小説家になろうラジオ企画
投稿作品です☆
第207回
巽さんの誕生日特別企画で、読んでいただきました!
(えっ……誰?……ここはどこ?)
ありえない状況を前にして、私は頭を抱えた……。
昨晩、私はベッドの上で寝ころびながら小説を読んでいて、いつものように寝落ちしてしまった。
目が覚めて時間を確認しようと手を伸ばすと、そこに目覚まし時計はなくて、代わりに男の人が隣で寝ていた。
慌てて飛び起きて辺りを見回すと、自分の部屋ではない事に気が付いた。
「ん……起きたのか?おはよう」
男の人が目を覚まして、寝ぼけながら私の頭を撫でる。
「今日もユーイは可愛いな」
ここでの私の名前はユーイと言うらしい。
ユイコと似た響きの名前で少し安心した。
「昨日は、オークの群れの討伐依頼が来てさ、大変だったよ~」
ファンタジー小説に出てきそうな事を言う彼に、私は首をかしげた。
「まぁ、おかげで結構な収入になったわけだけど。それに、近々俺のランクを上げてくれるって、ギルド長に言われたんだ」
(これは……異世界に転生したって事かな?彼はきっと冒険者だよね……)
私は小説の知識をフル活用して、何とか現状を把握した。
「今日は休みをもらったから、ユーイとゴロゴロしてたいな」
そう言って、彼は私を抱きしめた。
逞しい腕に抱き寄せられて、抵抗できなかった。
「一緒に暮らせるようになって良かった……ユーイ、大好きだよ」
彼は優しい笑顔を私に向けて、ゆっくりと顔を近付ける。
(待って、前世の記憶を思い出したばかりで、あなたとの関係がよく思い出せないの)
そう話したいのに上手く言葉にならなくて、彼を止める事が出来ずに、私はギュッと目をつぶった。
すると、チュッと額にキスをして彼は言った。
「はぁー癒される、このモフモフがたまらないんだよな~」
(…モフモフ?)
「ニャー」
「なんだ、ユーイお腹がすいたのか?待っていろ、今ご飯作ってやるからな」
どうやら私は、猫に転生したみたいです。
でも、優しいご主人様と一緒なら、こんな転生先も悪くないかな。
ひゃー耳福(*´Д`*)溶けた。
まさか、コレを下野さんと巽さんに、朗読していただけるとは!!
念願叶ったよー(つД`)ノ
ありがとうございました!
ラジオ聴いて慌てて書いて応募したので、読み返してみると色々気になる点が(笑)
自己満足ですが、後日加筆修正版も投稿予定です。
原文はそのまま記念に置いておきます☆