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桃馬、変身不可能?

 数日後、桃馬は乗馬に慣れるためにヤスケと草原を走っていた。


「ヤスケ、少し休むか」


 桃馬は手綱を引いてヤスケを止めると「お前は宮殿に向かえ」とつぶやいて地上に降りた。


「さすがはマントの戦士、俺の気配に気づくとはな」

「ヤスケ! 宮殿へ急げ!」


 ヤスケはアンドマンから与えられた飛行能力を駆使してハヌリーロ宮殿へと向かった。


「空を飛ぶ馬か。奴を食ったら俺も空を飛べるのか?」

「ヤスケを食べさせたりするもんか!」


 桃馬はメガネを外そうとした。だがメガネを取ろうとした右手に強い抵抗を感じた。


「なっ、何? この間の鉄の一団?」


 桃馬は宮殿での宴を襲った鉄の一団の右腕部分に変身の邪魔をされていた。ならばと左手でメガネを外そうとしたが、鉄の一団の左手部分がそれを許さなかった。


「これじゃ変身出来ない」

「グフフッ! マントの戦士になれなければ貴様などただの若造に過ぎん」


 桃馬に歩み寄っているのは、鉄の一団の一人なのだが右腕と左手が無く、更に頭部が左右真っ二つになり身体から離れて宙に浮いているのである。


「行け! 鉄の頭よ!」


 左右に分かれた鉄の頭部が桃馬の頭部を挟むようにくっついた。桃馬は視界を封じられしまった。


「メガネを外すところか、触れる事も出来ない」


 桃馬は両腕を解放されたものの、すぐさま鉄の頭部に引っ張られ足が宙に浮いた。


「グフフッ! 冥土の土産に教えてやる。俺はワグル中尉、鉄を操る事ができる」

「うっ、貴様もギデハ一味なのか?」

「そうだ。ギデハ大公の命令でお前を始末しに来た」


 桃馬は鉄の一団が操り人形である事を知り、ワグル中尉を倒さない限り、鉄の一団がずっと襲ってくる事を懸念した。


「じゃあ、宮殿にもいたって事か?」

「子牛の丸焼きで肉を焦がした匂い、よだれが止まらなかったわい」


 桃馬はワグル中尉の気配を感じ取れなかった事を恥じた。


「さあ、お喋りの時間もここまでだ。空の彼方へ飛んでゆけ!」


 鉄の頭部が桃馬を捕えたまま空高く飛んでいった。


「マントの戦士よ、空から来た貴様には死に場所も空がよかろう」


 ワグル中尉は遂に姿を見せることなく桃馬を空の彼方へと飛ばした。


 桃馬は、否アンドマンはこのまま空のチリになってしまうのだろうか。


 そして、ユフラが治めるアナーク王国の運命やいかに。

 


 

 

いつもご愛読いただき、ありがとうございます。


ワグル中尉によって空に飛ばされてしまった桃馬はどうなるのでしょうか?


新たなヒーローが助けに来るのか?


夢オチなのか?


ギデハ大公によってアナーク王国が征服されてしまうのか?


それは次回のお楽しみにと言うことで。


さあ、今回もやります!


アンドマン・スペックその4


アンドマッスル・・・筋肉繊維一本ずつが針金のように硬くもあり、ゴムのような柔軟性もある。10㌧トラックを持ち上げ、厚さ50㌢のコンクリートを蹴破り、直径20㌢の鉄柱を握りつぶす事が可能。


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