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アンドマンよ、永遠に

 咲江

挿絵(By みてみん)と桃馬の実母・依子

挿絵(By みてみん)がバス旅行からかえってきたのは、夕方の五時過ぎであった。


「ただいま〜、桃馬君? 返事がないね、お義母さん」

「部屋で又、スマホの動画でも見てんじゃない?」

「しょうがないな~」


 咲江が桃馬の部屋へ向かおうとしたとき、ラン丸が咲江と依子の足元に纏わりついてきた。


「あらあら、寂しかった? 桃馬は全然かまってくれなかったんだね?」


 咲江と依子は荷物をテーブルに置いて、ラン丸を撫で回した。


 その頃、桃馬の部屋では異空間が発生し、アンドマンが姿を現すと異空間は一瞬の内に消滅した。


「僕は生きているのか? 生きて元の世界に戻って来られたのか?」


 アンドマンはメガネを装着し桃馬に戻ると、アンドマンとしての記憶が消え去った。


 桃馬は時計を見て焦りを感じた。


「そろそろ、咲江ちゃんと母さんが帰ってくる。洗濯物取り込まないと又怒られる!」


 桃馬は急いでベランダに向かった。


「あっ!」


 咲江がベランダに向かおうとしたとき、洗濯物を抱えた桃馬と対面した。


「もう少し早く取り込んでよね、桃馬君」

「ご、ごめん。でも雨降らなかったから」

「だからバス旅行行ったんですけど。雨だったらキャンセルするし」


 咲江は桃馬に洗濯物を和室へ運ばせると、お土産の弁当や菓子等を広げたローテーブルに彼を誘った。


「母さん、疲れたんじゃない?」

「確かに、でも咲江さんとの旅は楽しかったよ」


 咲江と依子は実の母子のように仲良しなのである。


「じゃ、お風呂の準備だけしてくるよ」

「先に食べてるからね」


 浴室に向かった桃馬を気にすることなく、咲江と依子は弁当の開封を始めた。


「桃馬、よくぞ魔神ブーガを消滅させた。アナーク王国は平和になったぞ」


 桃馬がバスタブの掃除をしている所にラン丸が歩み寄って来た。

 だが、アンドマンの記憶を消去された桃馬には猫の鳴き声としか聴こえずにいた。


「ラン丸、ここにはお前の欲しい物はなにもないぞ」


 桃馬はバスタブをシャワーで洗い流して栓をすると、お湯張りボタンを押して咲江らの元へ向かった。


「しばらくはゆっくりと休め。ノブナガ様がお前を必要とされた時、アンドマンとしての記憶と特殊遺伝子を呼び覚ます」


 ラン丸は押入れの奥に入って行った。


 その夜、桃馬はスマホに「50㌐当選おめでとうございます!」と言うメールを受信した。


「変なメールじゃないよな?」


 桃馬は恐る恐るメールを開いた。


「あっ! CMで携帯会社が特別キャンペーンで言ってた奴だ」


 桃馬はメール内の手順に従い、50㌐を得た。


「前世で良いことしたんだろうな」


 桃馬はギカを気にすることなく、大好きな1970年代前半の特撮ヒーロー作品をスマホの動画を見ながらも、ヒーローの必殺技を見ることなく寝入ってしまったのである。


《終わり》


 




 


皆様、長い間のご愛読、誠にありがとうございました。


自分なりの異世界作品をしたためて参りましたが、どのようなご感想等をお持ちになられましたか?


しばらくの充電期間?の後、新たな作品を皆様に読んでいただければと思います。


それでは、さようなら!


また会う日まで!

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