激闘の果てに
ガゾラ城内の神殿では、アンドマンとアンドキラーによる激闘が繰り広げられていた。
アンドマンが満身創痍なのに対し、アンドキラーは殆ど無傷である。
「アンドキーック!」
アンドマンはジャンプして空中回転し、アンドキラーにキックを放った。
アンドキラーは両手を前に出して波動を発生させた。
「キラーボンバー!」
アンドキラーの両手からアンドマンに向かって、波動が強力なビーム砲となって発射された。
「ブーツバリヤ!」
アンドマンはブーツ底にバリヤを発生させて、キラーボンバーを分散させた。
「はっ、天井が崩れる」
アンドキラーの戦いを見守っていたギデハ大公の頭上に崩れた天井が落下、何の断末魔もなく赤黒い血がわずかに流れただけである。
「フン! 潰れおったか」
「いいのか? 創造主だろ?」
「奴は予を利用しようとした。その報いだ」
アンドマンはギデハ大公を哀れに思いつつも、倒す手間が省けてラクになった事を否めなかった。
「アンドマン、貴様を葬り去る!」
「断る!」
アンドマンはバックルをシャイニングブレードに変え、アンドキラーに斬りかかった。
「ここはもう駄目だ」
アンドキラーは瞳を輝かせてアンドマンと共に、その場から姿を消した。
「報いだと?」
天井が崩れ落ちる寸前に錫杖の力で床に穴をあけて避難を試みたものの、背中に傷を負ってしまったギデハ大公が死力を尽くして瓦礫を押しのけたのである。
「魔神ブーガよ、お前の身体は長くは持たぬ」
「セラドルの遺体にアンドマンの血と皮膚片、そこへブーガを宿らせた。焦りおったな」
ギデハ大公は左胸から血に染まった灰色の爪が突き出ているのを見て、己の最期を悟った。
「生きておったか? ガエーヌ」
「私ももう助からん。せめてお前を道連れにとな」
ガエーヌ夫人はギデハ大公から爪を抜くと、甲高い笑い声を残して崩れ落ちて息絶えた。
「兄を毒殺した報いか、それともガゾラ城の呪いなのか?」
ギデハ大公も又、ガエーヌ夫人の猛毒が全身に回り絶命した。
ガゾラ城はギデハ夫妻を飲み込む様に崩壊した。
「アンドマン、何故この世界に現れた? 予がこの世界を支配しようとすると異世界から戦士が現れ、予の邪魔をする。何故だ?」
「僕は『ノブナガ様』なるものにアンドマンの能力を与えられ、この世界に飛ばされた。千年前の戦士がどのようにこの世界に来たかは分からない。おそらく、お前より大いなる者がお前の支配を拒んだんだろう」
アンドマンは自分達がいる宇宙空間を見渡した。
「宇宙だと言いたいのか?」
アンドマンはアンドキラー、否魔神ブーガに「宇宙」と言う概念があることに驚きを感じた。
「僕らなんかが想像もつかない何かだよ」
アンドキラーはアンドマンが回復している事に気づいた。
「ギデハ大公は余程急いでお前を作り上げたみたいだな」
「何だと? うっ」
アンドキラーの皮膚がひび割れて来た。
「くっ、セラドルの死体に貴様の皮膚片と血を融合させたつもりが、やはり馴染んでなかったか」
アンドマン、否桃馬は「移植手術ってムズいんですけど」と、心で突っ込んだ。
「拒否反応って知らなかったんだな」
「本当ならアンドマン、貴様の死体に予が乗り移って」
アンドマンはアンドクリスタルを七色に輝かせ、アンドセンサーを金色にした。
「アンドハイパーノバ!」
アンドマンはシャイニングブレードをバックルに戻してベルトに装着させると、全身を青白く輝かせバックルから強烈な光をアンドキラーに浴びせた。
「ば、馬鹿な? 予が消えるだと?」
アンドキラーの肉体は消滅し、魔神ブーガも意思がなくなるのを痛感した。
「誰か予を封印してくれ━!」
魔神ブーガはアンドマンの輝きが無くなり何の跡形もなくなったのを見届けて、完全に意思をなくした。
宇宙空間は何事もなかったように只々静かだった。
皆様、いつもご愛読いただき、ありがとうございます。
アンドマンとアンドキラーの激闘が終わり、ギデハ夫妻もガゾラ城と運命を共にしました。
果たしてアンドマンは宇宙に散ったのか?
桃馬は妻咲江とはもう会えないのか?
いよいよ次回は最終回です!
そしてこれも今回でラスト、さあ行きます!
アンドマン・スペックその16
アンドマーク・・・特殊な遺伝子の持ち主である事の証明。特に何かを発揮する訳ではない。
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