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然るべき対応

 ギデハ大公に仕えていた兵士達は、ガゾラ城が崩壊すると判断し各自の責任において逃亡する者、飽くまでアナーク王国に一矢報いようとする者、アナーク王国に亡命しようとする者などがグループに別れ、二度と会わぬ事を誓ってそれぞれの道へと歩んていった。


「ユフラ次期女王陛下、ギデハ一味の者どもが亡命を願ってきておりますが」


 門番から報告を受けた重臣の一人がサティル博士と談議していたユフラの元へ馳せ参じた。


「戦況は?」

「ガゾラ城は崩壊寸前とのこと。ヤスケによって騎馬隊は壊滅、城の大砲はアンドマンが操る化け物鳥によって破壊されたと申しております」


 ユフラは自分の眼でギデハ一味らがどんな者達なのか確かめたくなった。


「まずは牢屋に入れよ! 最低限の食事は与える、だが捕虜であることをしかと伝えておけ」

「ハハッ!」


 重臣の一人が立ち去ると、サティル博士はユフラをまじまじと見た。


「女王の自覚が出てきましたな」

「そちがそう教えたのではないか。まつり事はおとぎ話のようには行かぬと」

「全ての者を無条件に受け入れては、国はまとまりませんからな」

「私の代理を立ててほしい」

「はっ?」

「ギデハ一味との戦いが終息したら、諸国を旅して学びを深めたい」


 サティル博士は重臣の中から選出しようと思った。


「今すぐではない。ギデハ一味の亡命者らへの対応が決まってからの話だ」

「はっ!」


 サティル博士は自分の役目は終わったと感じた。


「幼き頃よりそちから色々なことを学んできた。だが、果たしてそちが絶対に正しいのか、比べるものがないからな」

「他国で学んだ者、あるいは他国からきた者から学びたいのですな?」

「文明とやらを見てみたい」


 サティル博士はギデハ一味との攻防が終わり、ユフラ女王が誕生したら宮殿を出る決意を固めた。


「基礎は全てお教え致しました」

「時々は相談に乗ってくれ」

「気が向きましたら」

「まずはゆっくりと休むが良い」


 ハヌリーロ宮殿を出たサティル博士は、ギデハ一味によって親を失くした子供達や教育を受けられなかったギデハ一味の亡命者らに学びを施し、彼等の人生の選択肢を広げた。


 ユフラはギデハ一味の亡命者らを特定の区域に収容し、農作業や工芸品等の製作に当たらせた。

 また、亡命者らからも他国の歴史や文化、戦術等を学び、アナーク王国の繁栄と民の幸せに役立たせようと務めた。


 アナーク王国のほとんどの民がギデハ一味の亡命者らを受け入れたのは、ユフラが女王となって十年後の事である。

 

いつもご愛読いただき、ありがとうございます。


前回から間が空いてしまい、大変申し訳ありません。


ユフラは女王としての自覚が出てきたようです。


さあ、今作品もそろそろ終盤を迎えます。


アンドマンこと安土桃馬は無事に妻の咲江のもとへ帰る事が出来るのか?


それとも、アナーク王国で薪割り係として一生を終えるのか?


それは又、次回以降のお楽しみということで。

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