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邪念には邪念!?

 セラドル神官が作り出した「邪念空間」に降り立ったアンドマン。アナーク王国へやってきた頃とは違い、マントがなくても普通に着地したのだ。


「出てこい!」


 アンドマンの叫びに応えるように、式神が封印されたカード三枚が彼の周囲を飛び回り、ハタと消えた。


「アンドマン、式神達が黄泉の国へといざなってくれることだろう」


 セラドル神官の声が響くと同時に、三体の式神が姿を現した。


「業火の式神、グレア!」

挿絵(By みてみん)

「氷河の式神、ゴルド!」

挿絵(By みてみん)

「雷槌の式神、ザンタ!」

挿絵(By みてみん)


 トランプのジョーカーに描かれている悪魔のような出で立ちで、グレアは黒地にオレンジ色の炎を模した柄、ゴルドは白と水色の格子模様、ザンタは金色のスパンコールの衣裳を身にまとっていた。


「趣味わる!」


 アンドマンは式神達が少し気の毒と思いつつ、先制攻撃としてアンドクリスタルから光線を発射した。


「何!」


 式神達は光線が届く前に姿を消し、アンドマンは後方からの火炎放射に気づくも足元は氷で固められていた。


「いつの間に?」


 アンドマンはブーツ底からジェット噴射させて氷を溶かし、火炎をなんとか避けてジャンプした。


「うわああっ!」


 アンドマンの身体に衝撃が走った。


「ザンタの雷槌、思い知ったか?」


 セラドル神官は、地面に伏したアンドマンに式神達を近づけさせた。 


「うぐっ、避雷針をつくづく尊敬するなあ」


 アンドマンは特殊遺伝子による回復の速さに感謝した。


「永久に眠るがいい!」


 セラドル神官の命令で、ゴルドはアンドマンに吹雪を吹きつけた。


「そなたの身体は我等で利用させてもらう」


 アンドマンは吹雪によって小さな雪山と化した。


「セラドル神官、見事じゃ」


 セラドル神官の瞳が紫色に変わると、式神達が姿を消した。


「フン、セラドルの意識が無くなると式神共も消えるのか?」


 セラドル神官の瞳が元に戻ると、式神達も姿を現した。


「グレアよ、お前の炎で少しずつ雪山を溶かせ。よいか、決してアンドマンに火傷を負わせてはならぬ」


 グレアは炎を調節して少しずつ雪山を溶かしていった。


「セラドル神官、もうそろそろアンドマンが見えても良い頃かと?」


 グレアの問いに「愚問だ」とばかりに、セラドル神官は「そのまま続けよ」と告げると退屈しのぎに周囲を見た。


「何?」


 セラドル神官は目を疑った。全長20㍍程の赤い金属製の怪鳥が迫ってきたからである。


「この私が、邪念空間で窮地に立たされるとは!」


 怪鳥はセラドル神官らの頭上を飛び、彼らを吹き飛ばした。


「セラドル神官、お前が式神を操るように僕もこの機甲怪鳥『メタニックス』

挿絵(By みてみん)を操る事が可能なんだ!」


 セラドル神官は声の主を探した。


「ば、化け物鳥の頭にアンドマンが?」


 アンドマンはブーツの吸着力でメタニックスの頭に立ち、セラドル神官らを見下ろしていた。


 ちなみに、機甲怪鳥「メタニックス」とは、メタルとフェニックスをかけ合わせたアンドマンの思いつきによる命名である。


「し、式神共よ。私を守れ!」


 式神達はセラドル神官の周囲を取り囲んだ。


「あの化け物鳥を撃ち落とせ!」


 ザンタは雷槌を発生させようとしたが、メタニックスが翼で突風を起こし、飛ばされないようにするのが精一杯になった。


「セラドル神官、この空間はどんな手を使ってでも勝利しようとする心に反応するようだな」

「なんだと!」

「お前は三人の式神を使って僕を倒そうとした。僕はお前達を上回る戦力としてメタニックスを作り出した」


 セラドル神官は即座に邪念空間を取り消した。

 式神達がカードに戻ると、メタニックスもハガキ大位の金属片(金色)となり、アンドマンの左手に落ちた。


「うっ!」


 アンドマンは左頬に鋭い痛みを感じた。

 セラドル神官は血のついたカードを右手で受け取った。


「アンドマン、本来ならお前の身体をもらいたいところだったが、このカードについた血と皮膚片で良しとしておこう」


 セラドル神官は名刺大のカード数十枚で周囲を覆い、カードが消えるとすでに彼の姿はなかった。


「ブーツのジェット噴射で飛べるのか?」


 アンドマンはブーツ底からジェット噴射させて飛行を試みるも、上半身のバランスが取れず地面に顔を打ちつけてしまった。


「いった~! 空中浮遊しかできないのか」


 アンドマンはそう呟いたが、ゴルドに吹雪を吹きつけられた時、ブーツが回転する事でアンドマンを地中に避難させてセラドル神官らが気づかない場所から地上に飛び出し、ベルトのバックルがアンドマンの思考に反応してメタニックスと化したのである。


「たまには走るか」


 アンドマンは全速力でハヌリーロ宮殿へと向かった。



 


 



 

 



 


 

 

いつもご愛読いただき、ありがとうございます。


邪念空間でブーツとバックルの新たな能力を発見したアンドマン。


危機の度に強くなっていくアンドマン。


その過程が「ふわふわ」ってことなんですが。


そんなアンドマンの血と皮膚片を手にしたセラドル神官、否魔神ブーガは何を企んでいるのでしょう?


さあ、今回もやります。


アンドマン・スペックその9


アンドセンサー・・・アンドクリスタルの左右から生えている左側がやや長くて太い触角。怪人や怪獣などを素早く察知し、触手のように使用したり、電撃を放ったりと万能武器にもなる。


では、次回もお楽しみに!

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