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私立光ヶ丘学院  作者: ひがしゆ
2章
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第七話「黄色の水仙」

陰由良杏里視点


俺の隣にいた彼は翼を生やして飛び立ってしまった



ーー俺がいなくちゃ何も出来なかったのに



最近は美影とのメンバー勧誘で忙しい。美影といると少し違う世界を見れる気がする。

モデルとして活動する以上に興味が湧く



1年生の聖羅と暮人はそろそろのはずだ。

アイドルでの美波聖羅と新堂暮人は見たことがないが他の生徒よりも纏っているものが違う気がして早く一緒に歌って踊りたいとさえも思う。


前よりも遥かに楽しい。



ーーあいつも一緒のユニットに入ればもっと楽しいのに…



俺だけがまだ成長していない。もう俺達は高校生だ、昔とは違う。



___あいつを好きなようにさせてやれよ



自分からあいつを遠ざけようとする俺と、まだあいつと一緒にいたい俺がいる



今日も同じ時間に校庭でメンバー勧誘


ほら、聖羅と暮人が今日も来た。


そして翼も


なんとなく雰囲気で察したがきっと翼は俺達にここに来ていることがバレたくないんだろう



「杏里ぃ!ちっと自動販売機ついてきてくんね?」


元気な声で美影は俺の肩を捕まえ彼らが隠れている方向へと向かう。



ーーなんで隠れんだよ



正直イラついた。コソコソされるのは好きじゃない。


何故か俺がジュースを奢る羽目になった。


帰宅時間をすぎる頃、家へと向かう。

美影も同じアパートに住んでいるが一緒に帰ることはほとんどない。美影は帰りはバイトに行く。


無断でアルバイトをすることは学院の校則違反であるが一人暮らしだと払うものが多いからほとんどの生徒がしている。


まぁそんな話はどうでも良くて。


何故今日見に来たのか、コソコソしていたあいつにじっくり話を聞こうと彼のいる部屋へと向かう。



「これってなんですか?!」


ドアを前にして部屋から聖羅の声がしてはインターホンを鳴らすことに躊躇った。



邪魔しちゃ悪いよ…


邪魔したい…



そんな2つの声が脳内へと響く。


そんな言葉を無視してインターホンを鳴らす。


外で話そうとする翼にイラッとしては


「なに?女?」


違うことを知っていても口からその言葉が零れてしまった。


川のようにサラサラと言葉も流れていけばいいのにそうはいかない。


一つ一つの言葉を感情が支配しているから



そんな間のある時間を埋めるかのように暮人がひょっこりと顔を出し謝っている。


それに続いて聖羅も



「俺の家どこか知ってるの?」


怖いぐらいのアイドルスマイルで彼らに言う。


「駅の近くなんですよね?さっき聞きました!」



何も知らない聖羅がそう言う。


「翼の隣人さんって陰由良って苗字なんだよね。誰だかわかる?」



翼は落ち着かない様子だった。


高校生になれたのも全部俺のお陰なんじゃないの?

お前が今生きてるのは俺がいたからなんじゃないの?


救いようのない最低な人間でごめんね

絶対にそんなことは無いのに。あいつはあいつ自身で変えていったんだ。


でもさ



そんなの寂しいよ

1期メンバーは思い入れしかないのでね…


2期が始まりますが小説は続きます。

いつか1話をリメイクしたい…けどちょっと読みにくすぎて見たくない…いつかします。笑

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