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私立光ヶ丘学院  作者: ひがしゆ
2章
17/23

第一話「出会い」

雪白翼視点

僕は2年生になった



桜が舞う中、新入生が期待に胸を躍らせ輝く瞳で校舎へ入る。

初めての授業、夢への熱い眼差し。そんな姿を俺は教室の窓で見ていた。




憧れの存在であり身近な存在の杏里にどうしても近づきたくて髪も切った。だがこの頃の杏里はまた髪型を変えたようだ。

前に進まないと何も始まらない

そう思って俺は1歩先へと前進しようとした。



人形と話していた頃とはもう違う。


"俺"がみんなを支える番だ。



成功の道へ___




どうやったら変えられるか色々考えた結果だ。

俺、なんてなんだかよそよそしい。早く慣れたい。



もしこの姿を親が見たら大変なことになるだろうなぁ、なんてことも思った。

けど変えるには容姿からでしかないと僕は思ったし憧れの存在に少しでも近づきたいって思ったから。



 新しいクラスは杏里と美影と別れてしまったため一人になってしまった。


僕が髪を切ったら美影は唖然としながら「どうしちまったんだよ…」なんて言って杏里は美影より唖然としてて声も出せないほど驚いてた。今思い出すだけでも頭にその光景が浮かび上がってきて笑ってしまう。面白かった。




昼休み、教室にいることさえも飽きてしまった俺は廊下に出た。何やら賑やかな声が遠くから聞こえ徐々にその声と共に緑色の髪色をした生徒が物凄い速さで近づいてきた。男子生徒が避けてくれると思っていたためそのまま彼を見ていれば前を見て走っていなかったらしくぶつかった。


めちゃくちゃ痛い。



丁度彼の頭がお腹に当たったため久しぶりに痛い気分を味わった。



「ごめんなさい!!!!…ッ」



申し訳なさが伝わる顔で謝ってきてはまだ痛みの余韻が残っているが平気そうな顔をした。

あまりにも申し訳ないような顔をされては、痛くとも平気そうな顔をしないと彼が可哀想だ。


ネクタイの色を見てみれば1年生の緑色のネクタイだった。1年生と2年生の教室は階が違う。間違えて来てしまったのか、そんなふうに疑問に思ったがなんとなく生徒の後ろを見て気づいた。


「暮人見っけ!!やっぱり暮人じゃん!!」



黄色い髪色をした生徒だ。きっと彼を追いかけていたんだろう。すごいビクビクしながら"僕"の後ろに隠れる。


「なんのようだよ…追いかけてくんなよ…」


小さい声でボソボソとそう彼は呟いた。


「なんで暮人がここの学校に入ったのかめっちゃ気になるから追いかけた!…ってその人は?」


まぁ確かになんでアイドル科にこんなにオドオドしている彼が入るのか僕も気になる。

黄色い髪色をした彼が僕に指を指して誰なのか聞いてきた。そうすれば恐れているかのようにビクビクしていた彼がまた真っ青になって


「聖羅が追いかけてきたから、俺この先輩にぶつかっちゃったんだよ…本当にすみません…。っ聖羅も謝って…!」


「別に俺悪くないじゃん!……」



そんな二人の大きな声が廊下に響き渡る。二人の会話をどんな顔で聞いていればわからず苦笑いで聞いているが、周りの2年生は睨んだ目で1年生である彼らを見ていたため場所を移そうと提案した。




もし教師に見つかっていたらすぐに問題児に入れられてしまうから僕もそこは気にしてしまう。




人気のない校庭に二人を連れて向かう。


「ここだったら大きな声を出していいけど…あまり廊下で目立つ様なことはしないでね」



後輩ができていい気になってる奴もいるし場所を移して正解だった。



「はいはーい!!暮人を足止めしてくれてありがとうございます!俺は美波聖羅って言います!!今にも狼に食べられそうな小動物は新堂暮人!よろしくお願いします!」



足止めをしたつもりはなかったけど…、そんなことを思っていれば 美波聖羅、という名前に引っかかった。



容姿もどことなく前の俺にそっくり…


見間違えか



「俺は雪白翼、よろしくね」



まだこれぐらいしか言えない自分がみっともない。でもたくさん練習した言葉だ。


軽く自己紹介をすれば聖羅くんは少し驚いた表情で



「雪白翼?!…同じ名前だ。なんかテンション上がるっ!」


嬉しそうに呟いていた。すごい小さい声だったけど



俺を応援してくれていた子、美波聖羅くんだった。この子のおかげで元気を貰えたし手紙はとても励みになった。大切なファンの子。


あの子には俺がどう見えていたんだろう



「同じ名前の人と巡り会えてよかったね聖羅」



「でも男かぁ…。翼"ちゃん"モデル辞めちゃったのかな」



笑いそうになってしまった。まさか自分がちゃん付けで呼ばれているとは…



君が思っている翼ちゃんにはもう永遠に会えないよ


ごめんね。

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