表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私立光ヶ丘学院  作者: ひがしゆ
1章
13/23

第十二話「蝋燭」

夜長雲雀視点

無事何事もなく終わりを迎えた。まだまだ全員自分のことしか見れてない。自分に一生懸命だった。でも全員、




最高のステージにしたい___




そう思っているんだろうとは思った。




講堂に人が居なくなれば今日限りのユニットなのに反省会などもした。この講堂は、教師に話をつけておけば夜遅くまで空けることが出来る。



「お疲れ様。今日は本当にありがとう。君たちのお陰だと僕は思ってる。」



響が満面の笑みでそう言う。こいつもこの頃本当に幸せそうな表情をする。やっと幸せを掴み取れた、そんな解放感に満ち溢れる笑顔だった。



「めっちゃ楽しかった!臨時ユニット?ってなんだから知らねぇけど次はどうするか…」



美影は臨時ユニット、という言葉を知らないらしい…。このユニットが続くと思ってる。この場だけの1度きりのユニットなのにな。美影は才能があるんだとステージに立ち思った。ダンスも上手いし歌も上手い。けど1回わからないところがあるとそこからダメダメになる。


こいつを導かせるやつが現れるといいな…そう思った。



「ありがとう。楽しかったよ」



素っ気ない言い方、作り笑い。LIVE中は楽しそうにしていたのに話すとなると作り笑いになる。そういうタイプの人間は何度も見てきた。自分を追い込める、疲れる性格だ。


最初は俺より身長が低かったのにどんどん伸びて今は同じぐらい。そこは腹が立つけどな




「僕も楽しかった。…ありがとう」



ありがとう、なんて翼の口から出てくることがなかったから少し驚いた。ステージに立っている時はぎこちなかったけど今はちゃんと気持ちの入った笑顔。自分の口からお礼を言うと照れ笑いをした。今が1番生きている、そう俺は思った。ちゃんとこいつの隙間を埋めてやって欲しいなんて最近会ったやつに言われたくはないと思うけど。





楽しい時間をありがとう、そう心の中で呟いた。毎日楽しくなかった。だけどこのステージで少しは俺も変われた気がする。まだまだ、どいつもこいつも未完成な奴ばっかり。それがいいんだと思うけど欠けてる連中しかいないなんて見てるこっちが可哀想になるだろ。





明日からはまた、ただの同級生。美影にはどう言えばいいのか…。あまり夢を壊すような言い方をしたくはない。美影はこの学校に入ってから何度も夢を壊されている。今は本当に最高な笑顔だ。なのにまたこいつの笑顔を奪い取らなければいけない。この頃引きつった笑顔をしていて前までの威勢がなくなった。


そんな奴にまた…




俺たちは同じユニットで活動することは出来ない。あまりにも相性が悪すぎる。今回は成功しても杏里と響はわかっているはずだ。傷の舐め合いをしているユニット、長く続くはずがないだろ。


やっと出会えたんだ。今の距離が丁度いい。


そんなはずはない!っていう中心者もいねぇし。はっきり言えば成り立っていない。



解放感に満ち溢れた顔をしていてもどこか浮かない顔をしている。全員が暗い中、このユニットに隙間を埋める奴がこのユニットにいると思うか?


俺だってこれからもこいつらには笑顔を分けたい。





全員が幸せになることなんて難しい



少しでもその隙間を誰かが埋めてくれればいい。けどそんなやつとは滅多に出会うことはない。




頼むから楽にしてやってくれ___




4人を見ていると喉が詰まる。




俺も誰かに可哀想だなんて思われてんのかな


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ