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私立光ヶ丘学院  作者: ひがしゆ
1章
12/23

第十一話「光の道」

新堂暮人視点

なんで俺がこんなくだらないアイドルのLIVEなんかに行かなくてはいけないんだ…





姉さんは私立光ヶ丘学院のアイドルが好きらしい… 大手事務所よりも高校生の方が活き活きしていていい、とか本当にこの頃はおかしいんじゃないかって思ってる。



楽しいならそれでいいけど___



この子達みたいにキラキラしたような男になれ!って言われ続けもう何年経ったのか…そんな気はさらさらない。アイドルなんて所詮闇を抱えたただのクソ野郎しかいないと俺の中で枠を作ってしまっている。それがいけないんだと思うけどアイドルでいて何が楽しいんだかさっぱりわからない。




今日の日を姉さんは待ちわびていたらしい。私立光ヶ丘学院でLIVEをするらしい。一人で行くにも心細いからって俺を頼ってくる。別にアイドルに興味があるわけでもないし志望校も決まってる。



待っている時もALIVEがどうだとか雲雀くんがイケメンだとか今回はそんなALIVE?のLIVEらしい。その事で1年生の選抜のユニットのLIVEなんだろうとはわかった。誰だって知ってるぐらい有名な大イベントだ。




講堂はたくさんの人で賑わっていた。早く来てよかったと隣で姉さんが言ってた。入れない人も沢山いて、このイベントがどれほど人気であるのか知った。



ライトが消え、暗くなった瞬間5人のシルエットが映し出された。


迷彩柄で合わせているけど服装は個性が出ていた。これできっとファンは可愛いとかっこいいをわけているんだろうな、なんて知らない俺が言っても悪い気がするけど服装で何となくどういうポジションなのかわかった。



これがALIVE___



真ん中…恐らくセンターにはスタイルがいい紫色の髪色をした美人な男性がいて指揮を執るみたいに4人を動かしていた。歌が上手くてファンの気持ちを1番わかってるような気がした。惹かれる存在。かっこいいと思った。でも作り笑いなのはわかった。周りは何故気づかないんだろう。



次は右隣にいた橙色の髪色の人。紫色の人よりか少しだけ身長が高い。よく目立っていた。多分この人が姉さんは好きなんだろうと姉さんの悲鳴にも似た声でわかった。ダンスがキレキレでアクロバティックな技も着々とこなしていた。少しだけファンを独り占めする姿が羨ましいと思った。



左隣の人は赤色の髪色でまだ出来てないところもあるけど普通にダンスがうまかった。雲雀…だっけ、その人よりかは劣っているけど上手いし楽しそうに踊って歌う。誰もが求めるアイドルに1番近いのかも…なんて思った。高揚した気分になる。



右端の黒と紺の髪色の人はあんまし表情が変わらなかった。でも少しだけ表情がある部分もあった。底に見とれてしまった。着々と自分のやることをやっている感じがした。全体的に誰もが惹かれる容姿を持っていた。



左端の人はよくテレビで顔を見た事がある。この人が選ばれた特待生の人らしい。微笑んで手を振ったり物語に出る王子様のような感じがした。白馬の王子様…みたいな。でもダンスはまだ他の人に比べて飛ばし飛ばしの部分があったり騙している部分もあった気がする。ダンスなんてしたことが無い俺が言えることでもないけど。




全体的に見ると普通にかっこよかった。キラキラしていて眩しすぎる。汗を流しながら笑顔で歌って踊っていて楽しそうだった。



俺もこうなれるのかな___



そんなことを思ってしまった俺を殴りたい。




LIVEが終わり講堂を出る。姉さんは俺に良かったところを沢山言ってきた。まぁわかる所も沢山あったけど何故か負けた気がするから全て否定してしまった。





まさか俺がこの私立光ヶ丘学院に入学するなんて誰も想像していなかったと思う。俺だって絶対に入らないと思ってた。




本当に何が起こるのか人生分からないことだらけだ…

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