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トゥルーパーについての調査報告書

 製作者:アルノウス


 この文章は、制作者である私、アルノウスが小児の頃、二人の幼馴染と冒険心から入り込んだ古代遺跡にあった壁画に触れた事で発見された『トゥルーパー』という存在について纏めたレポートである。


 まず初めにトゥルーパーとは何かという所から始めよう。


 トゥルーパーは一言で表すなら思念体である。

 普段は物体に触れる事すらできない存在だが、同じく遺跡にあった魂のくさびというものを人間に刺す事で実態を得る事が出来る。

 また、対象者が楔によって命を落とす事は無い。


 遺跡の調査を本格的に始め出してから、トゥルーパーについて幾つかの事が分かったので、ここに明記しておく。


 ・トゥルーパーに『死』という概念は無い。

 ・しかし、対象者が死んだ場合にはトゥルーパーも消滅する。


 上記の事から、本来このトゥルーパーは楔を刺した対象者を守る為の存在だと確認できた。

 しかし、ある一定の期間から、トゥルーパー達が、何者かの命令で動いているような素振りを見せ始めた。

 私はトゥルーパーの中にも王と呼べる者が存在し、トゥルーパー達を統率しているのはその王なのではないかと考えている。

 しかし、その実態は掴めない。


 そうしている内に更に遺跡の調査、トゥルーパーの調査は進み、トゥルーパーの能力についても分かった。

 これは単純で対象者と同じ能力となる。

 対象者の能力が炎なら、トゥルーパーも炎となる。


 ここで私は一つの疑問を提示しておく。


 ――トゥルーパーの王の能力とは何か?


 私はその答えの一つとしてトゥルーパーの王の能力は『全てのトゥルーパーの能力を使用する』能力なのではないかと考えている。

 馬鹿げている考察だが、他に考えられる可能性も無い。

 こういう場合は常に最悪のケースを考えて動く事が重要だ。


 さて、次の話題になるのだが、今現在そのトゥルーパーの王は一度として姿を現していない。

 故に、今までの考察は私の妄想の範囲を出る事は無い。

 なので現状他の者に上記の事は誰にも伝えていない。


 だが、もし仮に私の予想通りなら、王の力はとてつもないものになっている筈だ。

 現在エデンで確認しているトゥルーパーの数は200を超えている。

 その全ての能力を使えるのだとしたら……。


 兎に角、もしこれを読んでいる者がいるのなら、王は勿論、トゥルーパーにも近づかない様にすべきだ。

 間違っても戦おうとしてはいけない。奴らは間違いなく化け物だ。


 私の考察が外れている事を願がっている。


 作成日:西暦1008年7月8日

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