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「そんな…陛下が…」


ローレンは語られる数々の事実に、呆然と項垂れる。

しかし、彼らの告白は止まらない。


「だがそれすらも我々の計画の内だった」


「のッ、呪いを受けることが、ですか!?」


王子はさらなる衝撃でローレンを打ちのめしていく。


「そうだ。それにより二人を打つ理由が出来あがったからな。ハハ、全てこちらの掌の上で行われているとも知らず、実に滑稽で、哀れなほどに愚かだったよ」


そう言った王子の表情には、しかし憐れみなど微塵も浮かんではいなかった。


(そんな、そんなにも…清々しく笑うのか……)


本当に目の前にいるのは自分が知るこの国の応じなのだろうか。ローレンは自分が一体何と会話しているのかわからなくなってくる。


「父上は放っておいても呪いの反動で死にいたる。皆の前で叔父にそそのかされて私を呪ったと証言してくれれば奴の役割は終わりだ。後はその罪により叔父を斬ればいい。私たちの想いを背負って、騎士団団長は剣を振るったのだ」


邪魔だった公爵の部下の貴族たちも、裏で公爵と共に行っていた悪事が証拠隠滅の暇もないまま露呈し、一息に片づけられた。

全ては計画通りだ、と王子はまた笑った。


「…魔女様は、何故復讐に手を貸すことに……?」


金か、それとも対価か…。

魔女の思惑は、ローレンにとって最も不可解なものだった。彼女に何か利益があったというのか。

皆の視線が自然と魔女に集まる。


「何故、か。まあわからぬであろうな」


魔女は静かな声で呟いた。そのつぶやきを、士長が聞きつける。


「それは仕方のないことです、魔女様」


「そうだな。私や団長も士長の話を聞くまでは北の森のことも、魔女殿のことも何も知らなかったのだから」


団長も頷くことで仕方がないと肯定を示す。士長は改めてローレンに向き直った。

魔女は腕を組み、椅子に腰かけながら窓の外を見ていた。



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