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繁華街のチェルシー食堂

 エタニアールの王都リオールの繁華街に、《チェルシー食堂》という名前の小さな軽食堂がある。

 店主の名前はマリエッタ。マリエッタがリオールの繁華街通りに面した土地と建物を買い取って自宅兼軽食堂としたのは、もう十三年ほど前のことだ。小さな土地だが、マリエッタにはそれで十分事足りた。

 料理人になるための勉強と修行に情熱を注ぎ込み、気付けば三十が近付いていた有様。当然独り身だ。異性にうつつを抜かしている余裕など、マリエッタにはなかった。婚期を逃したことを両親は嘆いていたが、妹のメロディが十九の時に結婚してすでに二人の子供がいるため、「孫の顔を見せてやらねば」などという子ども特有の義務感は湧いてこなかったし、四十を過ぎた今でもその過去を悔むことはかけらもない。

 チェルシー食堂(チェルシーは、愛すべき一人目の姪っ子の名前だ)では、調理、配膳だけでなく注文取りも盛り付けた料理を運ぶのも、なにからなにまですべてマリエッタ一人でやっている。当然、効率はよくない。小さな店だからこそ、マリエッタ一人の手でやってこれているのだ。

 軽食堂という性質上、客足の途絶える時間が存在する。昼をだいぶ過ぎ、清掃を一通り終えたマリエッタは自分の城を眺めた。

 店を営み始めて十年以上が経過している。過去に比べると幾分汚れて見えるが、これ以上綺麗にしようと思えば腕のいい業者にでも頼まなければならないだろう。いっそ建て替えるという選択肢もある。この建物自体は、マリエッタが買い取るずっと前からあったものだ。マリエッタが入った時に多少のリフォームは行ったが、さほど金銭的余裕もなかったため大きなことはできず、長い年月を過ごした建物特有の古くささは十三年前から残っており、今日それがさらに色濃くなっているような気がする。あのころよりはずっと貯金もあるし、不可能な選択肢ではない。しかし、マリエッタはどうにもこの古くささのある店に愛着が湧いてしまったのだ。十三年をともに過ごしたのだから、それを仕方がないだろう。

 十三年。それは、長いようで、あっという間の日々だった。初めて店を開いた日のことは、とてつもなく懐かしいと同時に、まるで昨日のことのような気がする。矛盾しているが、それが素直な感想だった。

 繁華街通りに存在する、従業員がマリエッタひとりの小さな軽食堂。客の入りはまあまあ。庶民的な味付けと手頃な価格が人気を呼んだらしい。しかし、最近ではたいした客寄せもしていないため、客のほとんどは昔からの常連で顔見知り。そのほとんどがこの繁華街、もしくは少し離れた商店街周辺に住む一般階級の住民だ。

 マリエッタは過去をたどり、今はめったに訪れない常連だった客のことを思い出した。その客も、住まいはたしかに繁華街内だったが、他の客とは少々毛色が違ったな、と。



 * * *



 ――十年ほど前。

 からんからん、と店のドアに取り付けてあるベルが鳴った。


「いっらっしゃーい! あらまウォーレン、久しぶりだね」

「お久しぶりです、マリエッタさん」

「仕事だったのかい?」

「ええ、まあ……」

「ふぅん」


 マリエッタは、見慣れた顔の青年の言いづらそうな様子で濁された返答に、それ以上突っ込んだ事情を聞き出すことをやめた。

 青年の名前はウォーレン・ホワイト。なんと十六歳という若さで魔術師となった天才様だ。今は十八歳だったか十九歳だったか……。まあそんな細かいことはどうでもいい。とにかくその天才様は、なんとマリエッタの店の常連の一人なのだ。

 彼の素性を知った当初、「何故こんな小さな軽食堂に?」と尋ねたことがある。すると彼は笑顔でこう答えた。「おいしそうな匂いがしたので」。

 その少し後で、彼がなんと北方向に二軒挟んだところに住んでいるということを知った。そして料理が苦手であるということも知った。

 最初の頃は師匠であるらしい老齢の男とともに来ていたのだが、少し前にその男は現れなくなった。大々的な告知はされなかったが、見るからにいつ命の蝋燭が尽きてもおかしくなかったから、亡くなったという噂を聞いても驚くことはなかった。その頃ウォーレンはさっぱりと元気をなくし、うなだれている姿をよく見かけた。常連であり、またご近所でもあるマリエッタは、そんな彼をはげまし、世話を焼いた。それまでは店の主人と客という線引きを超えることはなかったのだが、以来知人以上友人未満というなんとも中途半端な関係が続いている。


「いつ戻ってきたんだい?」

「つい先ほどです」

「帰ってきて早々うちに来たのか。もうちょっと休みなよ」

「シャワーは浴びましたよ。休もうにもお腹が空きましたし……マリエッタさんにもご紹介しようと思いまして」

「うん?」

「リデルです」


 マリエッタはウォーレンの目線の先を追いかけた。ウォーレンの腰より低い位置にある頭を発見し、やがて全体像をはっきり視界に映すことでそれが子供であることを理解した。


「……ウォーレン、あんたまさか隠し子……」

「そんなわけないじゃないですか。もしそうだったら、この子が生まれた当時、私は十三か十四ということになってしまいますよ」

「……だわね」


 ウォーレンのやんわりとした否定に頷く。

 マリエッタはよくよくリデルと呼ばれた子どもを観察した。短いブラウンの髪に、あまり大きくない目。どちらかといえば細いほうだろうが、折れそうだと思うほど華奢でもない。表情からは感情をさほども読み取れないが、不思議と不安げな空気を生み出しており、ウォーレンとマリエッタを見比べている。


「リデル、彼女はマリエッタさん。このお店の店主さんです。彼女の作るごはんはおいしいんですよ」

「お褒めに預かり光栄だね。……で、どうしたんだい、この子」

「ちょっと諸事情ありまして、引き取ることにしたんです」

「…………」


 マリエッタはこの瞬間、先ほどウォーレンが濁した返答の先にあっただろう深い事情がリデルに関わっているものであると悟った。しかし、リデル本人がいるこの場でそれを口にすることはなく、二人を席へ案内した。昼には遅く、夜には早い。中途半端な時間であるため、客は現在この二人だけだ。


「ご注文は?」

「日替わりセットでお願いします」

「いつもそれだね、あんたは」

「なにかわからない、というのが楽しくて。それに、マリエッタさんのつくるごはんはどれもおいしいですから、はずれがなくて安心です」

「はいはい。じゃあ、日替わりセット一人半前ね。子供には一人前は多いだろう?」

「ええ、お願いします」


 今日の日替わりセットの内容は、焼きたてのパンに生野菜のサラダ、かぼちゃのポタージュスープと、メインディッシュに鶏肉のグリル焼き自家製ソース付きだ。

 リデルの分は全ての料理を半人前ずつにして用意し、二人の前に料理を並べていく。


「おいしいです、マリエッタさん」

「はいはい、どうも」


 短い黙とうの後、ウォーレンはかぼちゃのスープを一口すすって感想を述べた。リデルは、スープがまだ熱かったのか、スプーンに少し口をつけるとびっくりした様子で慌てて引き離し、吐息で熱を冷ましてからようやく口の中へと流し込んだ。


「おいしいですか? リデル」


 ウォーレンの問いかけに、リデルはこくんと肯定した。それから、テーブルの横で見守っていたマリエッタに向かい、


「……おいしい、です」


 小さく、細い声で言った。

 静かで、大人しく、また口数も少ない子供だ。マリエッタは思いながら、笑顔で「それはよかった」と応えた。




 リデルは、マリエッタが当初想像もしなかったほど身近な子供となった。その原因はウォーレンの仕事だ。

 ウォーレンは魔術師になって数年経つ。しかもどうやら並の魔術師ではないらしい。マリエッタは魔術師に頼ったことがないので、これは都市内に溢れる噂だが。つまり、依頼がひっきりなしに来るのだ。ウォーレンが今回長期間リオールを離れたのは急なことらしく、その間の仕事が溜まっていたらしい。ウォーレンにしかできないこと、というわけではない仕事のほとんどは他の魔術師に割り振られたそうだが、中には依頼者の強い希望でウォーレン以外に割り振れないものもあったらしい。

 彼はリオールに戻ってきた次の日、魔術師ギルドに行って溜まりに溜まった依頼の情報を整理し、当面の予定を立てることに専念していた。その場所がマリエッタの店だったのは、はたして意図的なのだろうか。とにかく、幼い養い子を連れまわすかどうするか、と頭を抱えていた魔術師の男に、「仕事の間は預かってやる」と言いだしたのはマリエッタのほうだった。

 ウォーレンのスケジュールは多忙を極めた。あっちを片付け、こっちを片付け……はっきりとは聞いていないが、きちんと昼食を食べる暇もないほどのようだった。あれに幼い子供を付き合せるのは酷だろうし、かといって独り身のウォーレンの家でずっと留守番させておくわけにもいかない。……やはり意図的にもたらされた流れだったのかもしれない。ウォーレンは一見穏やかな好青年だが、その奥底ははかりしれないところがあると、マリエッタは感じていた。

 リデルは手のかからない子供だった。最初の印象とたがわず、口数は多くなく、表情の変化もあまり見られない。年齢は五歳ということだったが、どう見ても年相応とは言えない子供だった。まったくどうしたらこの子は笑うのだろう、と真剣に考えてしまうくらい。

 店に客がいないときはウォーレン所有の本で読み書きの勉強をし、客が増えてくると、客の誘導や料理の運搬を手伝っていた。リデルには子供らしい可愛らしさはというものはなかったが、小さな体で一生懸命マリエッタの手伝いをするリデルは、客の不評を買うこともなかった。むしろ好評だったと言ってもいいだろう。

 朝から日暮れまでをそうして過ごし、夜になればウォーレンが仕事を終えて店にやってくる。そのまま二人は店で夕飯をとり、マリエッタに「また明日」と言って去っていくのだ。

 そんな日が連続したある日、リデルがこう言いだした。


「マリエッタさん……ぼくに、りょうりをおしえてもらえませんか?」


 少し不自然なくらい丁寧な言葉遣い。誰かに似ていると思ったのは一瞬、それはウォーレンの口調を真似ているのだとすぐに気がついた。


「……なんでまた?」

「ぼくは、あのひとにたすけてもらいました。でも、ぼくはなにもできません。ただいることしかできません。たくさん、うれしいことをもらっているのに、ぼくはひとつもかえせないんです」

「リデル、あんたはまだ小さな子供だよ。そんな無理して背伸びしようとしなくていいんじゃないか? もうちょっと大きくなってからでも問題ないだろう。あんたとウォーレンの間になにがあったかは知らないけどね、ウォーレンは別に、見返りがほしくてあんたを助けたわけじゃないだろう。急ぐ必要はないんだよ」

「むりなんてしてません。ぼくが、いやなんです」


 リデルは頑として譲ろうとしなかった。

 それまで、リデルはわがままの類をひとつも口に出すことはなかった。そのリデルがこうまで頑ななのは、それだけウォーレンに対してなにか――ウォーレンが喜んでくれそうななにかをしたい、という気持ちが強いのだろうとわかる。

 やれやれとため息をついて、マリエッタは近い未来を想像した。仕事の関係でなかなか一緒にいられないが、ウォーレンがリデルをかわいく思っていることは明白だ。そんなリデルの手料理を振舞われたとして……彼はどんな顔をするだろう。きっと、さぞかし驚くことだろう。

 それはとても愉快に思えたし、リデルの一途さはほほえましかった。

 マリエッタはにっと笑みを浮かべる。


「いいだろう、教えてやろうじゃないか!」

「いいの!?」

「ただし、あたしが合格出すまで、ウォーレンには内緒だよ。びっくりさせてやろう」

「はい!」


 それからマリエッタは、店に客が少ない時間帯に料理の基礎と簡単なレシピをリデルに叩きこんだ。

 指を切ったり、軽いやけどをしたこともあった。ウォーレンがそれに気付き心配そうな顔をしたが、手伝い中に負った怪我だと言えば彼はそれを信じた。次の日にはリデルの怪我は丁寧に手当てしなおされていた。ウォーレンがやったのだろう。彼は魔術師としてだけではなく薬師としても名を馳せていた。……薬の調合はできるくせに料理のほうはさっぱりだという。謎だ。




 ――十日後。

 日が暮れてから戻ってきたウォーレンに、リデルが料理を運んだ。

 ウォーレンが湯気の立つスープをスプーンですくい、その分を喉に通す。リデルは緊張から両手をきゅっと拳にしていた。


「どうだい?」

「どうしたんですか? いつもならそんなこと聞かないのに」

「いいから答えなって」

「文句なしにおいしいですよ」


 リデルの体がぴくりと揺れた。ウォーレンはマリエッタのほうを見ているので、そのことには気付かなかったようだ。マリエッタはしてやったりと言わんばかりににやりと笑った。


「よーし、言ったな?」

「なんなんですか、いったい」

「ふっふっふ」


 マリエッタはわざとらしく笑って、ウォーレンの正面の席に座っていたリデルの頭をぐりぐりと撫でた。


「今日のあんたの食事はな、このちびっこ作なんだよ、実は」

「えっ!?」


 ウォーレンは細い目をはっきりと開いて、自分の目の前に並んでいる食事と向かいに座るリデルを何度も見比べる。マリエッタはこらえきれず、大きな声を上げた。


「あっはっは! その顔その顔! あんたのそういう顔、一度見てみたかったんだよ!」


 大口を開いて笑うマリエッタに、ウォーレンは驚くばかりだった。

 やがて、彼はリデルに向き直り、ふわりと微笑みを見せた。


「ありがとう、リデル。とてもおいしいです」


 それこそ、リデルが欲しがっていたものだろう。マリエッタはリデルの頭をもう一度撫でた。


「よかったね、リデル」

「……はい!」


 リデルは初めて、はっきりと、笑って見せた。



 * * *



 懐かしい気持ちで、そんな過去を思い返す。

 それからしばらくは、似たような日々が続いた。ある日、リデルが「お菓子を作ってみたい」と言いだしたのだが、マリエッタはお菓子作りはあまり得意ではなかった。結局、二人であれやこれやと奮闘し、甘いお菓子が大好きだというウォーレンのお墨付きをもらうまでに至ったりもした。以来、お菓子作りにはまってしまったリデルからお菓子のレシピを教わることも何度か繰り返した。

 しかしそれも、長くは続かなかったように思う。リデルが魔術師になるための勉強を開始したのだ。客のいない時間を、リデルは魔術に関わる書物を読むことに費やすようになった。

 気がつくと、彼らが店を訪れなくなってもう五年が経過した。五年前、ウォーレンは王族の顧問魔術師とやらに抜擢され、住まいを城壁の内側へと変えたのだ。今度の住まいは貴族の住まいに引けを取らないくらいの屋敷らしく、専属の使用人もいるという。当然、食事の準備も使用人が行うのだから、わざわざ城壁の外にある繁華街まで足を運ぶ理由がない。

 三年ほど前、リデルがウォーレンの元を離れて繁華街に家を持ったらしい。引っ越しの挨拶をしに来た。しかし、リデルも滅多には店に来ない。あの子はウォーレンと違ってしっかり自炊のできる子だから、やはりここにわざわざ足を運ぶ理由がないのだ。そもそも、リデルに料理を教えたのはマリエッタなのだから、双方の味付けはあまり変わらない。それでも、時折思い出したように足を運んで、二人で昔話に花を咲かせたりすることはある。

 窓の外へと目を向ける。そろそろ日が暮れようという様相だ。もうしばらくすれば、晩ごはんを求める客が入ってくるだろう。それまでの間はのんびり新聞でも読むか、と思ったところ。

 ――からんからん、とドアのベルが鳴った。


「こんにちは、マリエッタさん」

「おや、いらっしゃいリデル」


 つい先ほどまで思い浮かべていた少年の成長した姿が店内に入り込み、反射的に迎えた直後、マリエッタは目を丸くした。別にリデルの来訪に驚いたわけではない。たしかに珍しいことではあるが、リデルが店に来るという現象はまったくないわけではない。

 マリエッタは、リデルの後から入ってきた少年の姿に驚いたのだ。


「おー、俺ここ知ってるぜ。おふくろの友達が安くてうまいって絶賛してた」

「君は来たことないんですか」

「自慢じゃねーが外食経験自体がまずない! 商店街の買い食いくらいならあるけどな!」

「まあ、経験があっても自慢できることではないと思うんですけど」


 短く、特に意識して整えられている様子もない黒い髪、高めの身長と日に焼けた肌、それに活発そうな表情。すべてがリデルとは正反対だ。凸凹感がぬぐえない組み合わせに、マリエッタはしばし唖然とする。


「俺としてはリデルがこういう店に入ることが意外だな。リデルは自分で料理できるだろ」

「たまに来るんです。昔、先生とこの近くに住んでいた頃にはよく食べに来たので」

「え!? リデルの先生、繁華街に住んでたことあんの!?」

「……君、まさか先生がずっと城壁の内側に住んでいるとでも思ってるんですか? 先生が城壁内に住むようになったのはほんの五年前ですよ。それまではこの辺りに住んでたんです」

「へぇ、そうだったのか。で、今日はなんでまた?」

「残念ながら現在我が家に食材があと一回分くらいしかないからです」

「買い物しとこうぜ!?」

「ここ数日忙しくて後回しになっていたんですよ。さすがに買いに行かなくてはと思って家を出たら、君にばったり出くわして……」

「言ってくれたら付き合ったぜ、買い物くらい」

「まあ、たまにはこんなこともいいでしょう。マリエッタさんのごはんは、評判通りおいしいですよ」


 マリエッタからなにかしらの反応を期待したのか、リデルの顔が再びくるりとマリエッタに向いた。しかし、マリエッタは言葉なく、非常に驚いた心地で二人のやりとりを見守っているだけだった。


「マリエッタさん?」

「あ、ああ……まあとにかく座りな。見ての通り、今お客はあんたら二人だからね。どこでも好きな席に座ったらいいよ」


 調理場の近くのテーブルの陣取る二人の少年を眺めて、マリエッタはふっと口元をほころばせた。

 どうやらしばらく会わないあいだに、リデルに友達ができたらしい。行動原理がすべてウォーレンに繋がっていた、あの子供が。なかなか喜ばしいことだ。

 調理場に立って、カウンター越しに尋ねる。


「それで、ご注文は?」

「日替わりセット、二人前で」

「あいよ!」


 本当はメニューにないのだが、特別サービスでデザートをつけてやろう。

 マリエッタは笑みを深くして、仕事に取り掛かった。


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