④昼飯をひったくるが捕まってしまう
・コンビニ外(午後)
撮影陣は七世を撮影している
コンビニorスーパーから昼ごはんを買って外に出てきた作業員に狙いをつける七世
刹那、
七世は作業員のポリ袋をひったくり逃走する
作業員『ああ、おまえ、まてえ!』
撮影陣追いかける
~カット割る~
・町の路地(午後)
作業員が七世を探している
作業員『くそう、どこだあ、どこに逃げたあ!くっそーー、どこだあ』
撮影陣も七世を見失っており、作業員を尾行している
撮影陣が公園のトイレの横を通りすぎたときにトイレが開き中から七世の声が聞こえる
七世『あ、ここ、ここ』
七世、用を足している
七世『ちょっと待って、ここ!おれ、ここ!いやなんでカメラ回ってんだよ、撮るなって、おい、だからちょっと待てって!止めろ!クソ!』
~カット割る~
・公園(午後)
公園でひったくった昼飯を食べている七世
七世『僕の分だけしかなくてすいませんねえ、ふふふ』
~カット割る~
・公園(午後)
公園でひったくった昼飯を食べている七世
作業員が現れる
作業員『おい、おい、お前』
七世振り返り、逃げようとする
作業員、七世の腕をつかみ、七世は転倒する
作業員『逃げんな、おい、、、お前、それおれのだろ、いま逃げようとしたよな、おい』
七世『、、、』
作業員『おい!、、、おまえなんだよ』
七世『、、、』
作業員『はあ、おまえ警察いくから』
七世『すいませんでした』
作業員『はあ、すいませんじゃねえだろ』
七世『すいませんでした、本当にすいません、あの、本当に僕、お金がなくて、もうこれ、本当、もうこんぐらいしかないんですよ、それでもうずっと、ご飯とか食べてなくて、本当にどうしようもなくて、盗んだものなのに本当においしくて、それで、もうどうしようもなくて、もうこれ返します、食べたものは返せないけど、それに働いて、なんとか食べた分のお金も返します、本当にすいません』
七世、ポケットから小銭をだして差し出し、自分の食べさしのご飯を差し出す
作業員『んなきたねえもんが食えるか』
七世『本当にすいませんでした、もうずっとくらくら、くらくらしてて、本当に自分でもなにがなんだか、本当にすいません』
作業員『気分悪いわ』
作業員、撮影陣に向き直って、カメラに距離を詰める
作業員『あとお前らさっきから何撮ってんだよ』
ディレクター『あ、あの、彼の取材をしていまして』
作業員『じゃあなんで、止めねーんだよ』
ディレクター『すいません』
作業員『すいませんじゃねえだろ、お前ら、貧乏なやつ馬鹿にしてんのか?』
ディレクター『いえ、あのう、、、買ってきます、私』
作業員『いらねえよ、もう買いなおしたからお前らのせいで』
ディレクター『じゃあ、せめてお金を』
ディレクター財布をあける千円札が何枚か入っている作業員に渡そうとする
作業員『クソが!』
作業員、千円札一枚をひっくる
作業員、去りながら
作業員『おまえら気分悪いわ』
〜カット割る〜
七世、地面に突っ伏しているが作業員が去っていくと少しづつ顔を上げる
七世『あのう、千円払いました?』
ディレクター『はい』
七世『ダメでしょ』
ディレクター『え』
七世『あのさあ、仕事をしてるわけ俺らは、わかる?ゴトなのよ、、、えなんの為に仕事してんの?、え、なに今の、、、』
ディレクター『といいますと』
七世『だから、おかしくない?今の、え、なんで、おまえが金払ってんだよ、勝手にあきらめんなよ、あの人、もう一押しでいけたよ、もう一押しさあ、謝るので、絶対踏み倒せた、っていうか踏み倒せるのよ、あの手のタイプは、めっちゃ真面目で良い人そうだったじゃん、さっきの人、、、そういう奴は許すんだよ、俺等みたいなのを、俺らのこと、かわいそうなやつらだって、思わせられてたじゃん、わかる、、、だいたい、おまえさあ、何、自分から金の話ふっかけてんだよ、それであいつがいくらでも寄越せって言ってきたらどうするつもりだったんだよ、いやお前、ふざけんなって、なんで仕事してんのに損してんだよ、お前ばっ、、、あのな、ぱっぱぱっぱ手先器用なだけじゃねえんだって、捕まることもあるよ、んでミスったときどうするかって話なのよ、分かる?、やりかたなんていくらでもあんだよ、何おまえ邪魔してんだよ、だいたいそんなんで人に渡す金あるんならおれに寄越せよ、おまえ、全部、全部、もらってやるよお前の金、全部、一円も残さずにもらってやるからな』
ディレクター、相槌をうちつつ七世に謝り続ける
七世、ディレクターに襲い掛かり財布を奪おうとする
ディレクター『すいませんでした!』
~カット割る~
ディレクター、自動販売機でジュースを買い、たばこを吸いながらジュースを飲んでいる
(※タバコは普段吸ってたらお願いします、タバコなくてもいいです)
カメラマン『ちょっと、大丈夫ですか?』
ディレクター『、、、なんか、私、悪いことしました?、、、』