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怪盗の話  作者: hara
12/12

⑪~⑫本を返す為に女の子のアパートのポストに本を入れようとする、七世がこの返し方で良いかどうか悩んでいると女の子が帰宅して現れる、

・本の女の子のアパートの前(午後)


七世『この本がとてもいい本で、盗んだことに罪悪感を感じてるっていうか、、、返そうと思っています』

ディレクター『部屋番号わかるんですか?』

七世『まぁ、昨日ストーカしたんで、』

七世『、、、でもここに勝手に入ってたら驚かせますよね、、、』

ディレクター『おかしいですね』

七世は本の女の子のアパートの前のポストに本を入れるかどうか悩んでいる

本の女の子が帰宅し、七世達と遭遇する


本女子『あ、あの、何してるんですか?』

七世『あ、ああ、ああ、あの、、、ええ』

本女子『あ、私の本』


七世『はい、ええっと、ですね、あの、あの、駅、駅でぇ、電車の、駅で落とされたのを見ましたんで、あのこの本を、それを拾ったもんですからね、お渡しできたらなぁと思ってですね、』


本女子『そうなんですね、ありがとうございます、、、あの後ろの方は』


七世『ちょっと取材受けてるだけです、』

本女子『そうなんですか』

七世『では失礼します』

本女子『あの?』

七世『はい、』

本女子『どこかでお会いしませんでしたか?』

七世『はぁ、通勤のときですかね、電車の中とかで』

本女子『私、通勤はバスなんですけど』

七世『、、、はぁ、、、』

本女子『あ、あの時!あなた私の本盗んだでしょ』

七世『え、ええっと』

本女子『ここまで尾けてきたの!?ストーカー、警察に通報してやる』


七世、女の子の口元に睡眠薬が塗られた布で押さえ、気を失わせる、ディレクターとカメラマンにも指示を出す


七世『おまえ、こっち、足持てバカ、何撮ってんだ、お前もやるんだよ、おい』


カメラマンにつかみかかる七世


・本の女の子を拘束して車で移動している七世と撮影陣


本の女の子は騒ぎ


カメラマンは撮影を止めず


運転中のディレクターは道を間違える


七世は3人に対処できない


・車での移動中(午後~夕方)


ディレクターが車を運転している


七世は助手席で道をディレクターに教えたり、指示を出している


カメラマンは本の女の子をなだめようとしている


本の女の子はさるぐつわをはめられ、うまくしゃべれないが唸り声を時計のアラームのように定期的に挙げ続けている


走行している車内


本の女の子『ぐうー(唸り声)、、、ぐうー(唸り声)、、、ぐうー(唸り声)、、、(ループ)』


七世『あ、そうそう、、この道をまっすぐいくとなんか小さめの』


ディレクター『はい、小さい感じの?道?』


七世『なんだったけなあ、なんかコンビニ的なのがあって』


ディレクター『コンビニ?コンビニ入ったらやばくないですか?』


七世『だから、コンビニ入るとかしないから、その道がコンビニの二股右で』


ディレクター『え、コンビニ、コンビニのところがなんなんですか、』(本の女の子の唸り声のせいでうまく聞き取れない)


七世『コンビニのところの二股右って』


ディレクター『すいません、コンビニの入って右?』


七世『だからコンビニに入んないって、コンビニの二股を右』


ディレクター『コンビニの豚まん?』


七世『だからそこで二股になってるから、』


ディレクター『豚まん?』


七世『だから、右、コンビニで右』


ディレクター『なんか、コンビニで買うんだったら早くしないとバレますよ』


七世『お前、だからこいつ黙らせろって』


ディレクター『七世さん、コンビニとかってもう今の時代、監視カメラとかついてる場所が多いんで、こういう時にコンビニに入っていくのはあんまりいいやり方とは言えないかもしれなくてですね、だから私、買いたいものがあるかどうか出発前に確認しましたよね』


七世『おい、だから手で押さえるとかさあ』


カメラマン『それだと窒息します』


七世『だから、そういうふになんないようにおまえがなんかうまいこと押さえろって、薬がもう効いてないから、もう一回眠らせろって』


カメラマン『それは危ないです』


七世『いや、やれよ』


七世、本の女の子の口を手で押さえようとするが、助手席からでは手が届かない


七世『おまえ、ちょっと見ろって、だから、こいつがうるさいから、なんも聞こえないから、道が教えらんないから、おい、おまえ、だからお前がやんないと、くっそ、なんで、くそ』


カメラマン、七世を傍観


七世『おまえ、聞いてんのかよ』七世、カメラマンを叩こうとする


カメラマン『やめてください』


七世『だからお前!、くっそ』


七世『おい!お前、静かにしろって』(本の女の子に向かって)


本の女の子は唸り声を一定の間隔で上げ続ける


七世『だから、お前、それやめろって、お前!くそお、、、な、一回な、一回静かにしてくれって、一回場所だけ伝えないといけないから』


ディレクター『だったら七世さんが運転したらいいじゃないですか?』


七世『俺が運転してたらお前らそのすきに逃げ出すだろうがよ』


ディレクター『そんなんしませんって』


七世『うるせー、だまれ、お前、お前今はだまれって』(ディレクターに向かって)


七世『あのな、あの、このな、一回静かにしよ、な、、、いや、いいって、いいて、あの、じゃあ、これ外す、おれこれ外すから、それで黙ろ、それで、お互いなんかな、なんかいいじゃん、な、ごめんごめん、おれから外すから、外れたらだまろ、な、、、ちょっ、いいよ、これ口だけいいよ、外していいよ』(唸り声を上げ続ける本の女の子に向かって)


カメラマンが本の女の子のさるぐつわを外すと、本の女の子は、七世達を罵倒し続ける


本女子『レイプ魔、盗撮魔、ストーカー、色魔、陰獣、暴力人間、犯罪者、卑怯者、ミミズ、サナダムシ、おがくず、消しカス、ちぢれ毛、、梅雨前線、毒キノコ、、糞、人糞、馬糞、牛糞、魚のクソ、ウサギのクソ、しょんべんの鼻水、のうみそがしょんべん、うんこの心臓、うんこの眼球、毛穴がうんこでふさがれ、うんこのきんたま、きんたまでできた脳みそ、うんこでできた脳みそ、』


七世『だから俺がこいつに道を教えないといけないからお前が一回黙るしかないんだってわかれって』


七世『おい、おい、クソが、だまれ、おい、おい』


七世は本の女の子の罵倒を止めるために暴力を振るおうとするが助手席からは手がとどかない


七世『おい、おまえこれだまらせろって、だからお前がやれって、おい』(カメラマンに指示する)


カメラマンは本の女の子を取り押さえようとする、本の女の子は罵倒し続ける


カメラマン『すい、すいません』


ディレクターが道を左に曲がる、ナビの音声ガイダンスの通りに曲がる


七世『おまえなんで右っていってんだろうが、右、なんで左なんだよ』


ディレクター『いやナビだと左ってでてるんで、』


七世『だからナビだと載ってない場所だから俺が案内するっていってんだろうがよ、お前』


ディレクター『だったら、七世さんが運転したらいいじゃないですか?』


七世『はああ?』


ディレクター『だって七世さんが場所知ってるんだから』


七世『うそこけ、俺が両手塞がったらお前らやりたい放題だろ』


ディレクター『そんなん、七世さん、そんなん言うんだったら、私このまま警察署とか行けるんですから、私が運転してるんですから』


七世『おまえなに言ってんだよ』


ディレクター『だってこれなんか私も悪いことしてるじゃないですか』


七世『馬鹿!おまえふざけんなって、だから、これは一回交渉するために移動してるの、だから全部無事に終わらせるって』


七世『お前がギャーギャーデカい声出すから、俺らが』



・交渉場所

アジト(和室)、カメラマンは状況を盗撮している

本の女の子が拉致されて目隠しされている


七世『その~、あの、すいません』


本の女の子『何?』


七世『あの、僕は悪気はなくて、ただ、ちょっと驚かせてしまって、もう今から元の場所に解放するんで、何もなかったことにしてもらえないでしょうか?』


本の女の子『お前らの顔は覚えたから』


本の女の子『誘拐犯、三人組、ぶつかりストーカー、』


ディレクター『これ、どうするんですか?』


七世『、、、いや、そうっすね、、、思ったより、ちょっと交渉がしづらいというか、、、』


ディレクター『これ私たちも共犯みたいになってますよね』


七世『、、、』


ディレクター『こういうことには慣れてるんですよね』


七世『、、、いままでは、まあ、なんか、いまみたいな感じで、こうなんかうまくまとめられてることが多かったんですけど、、、、こういう、まあ、こういう人もいるんですね、いるはいる、いたと思うんですけど、』


七世、ナイフを取り出す


ディレクター『それって』


七世『まあ、そういうことですよね』


七世はナイフを握って戸惑っている

七世、ディレクターに相談する

七世『あ、あのう、どうしましょう?』

ディレクター『え?』

七世『いや、だって、なんかね、そのさすがにね、ちょっとやってしまうのは、、、でも、やらないと僕も通報されてストーカーになってしまうし』

ディレクター『私に相談してるんですか?』

七世『その取材的なところも知りたいですし、』

ディレクター『取材ではカットしますよ』

七世『それは、やれってこと?』

ディレクター『やらないで済むならやらないでください』

七世『そうか、、、』


本の女の子『あんたビビってんの?』

七世『ビビってるって、その、、、』

本の女の子『ビビってんじゃん、情けないねぇ、え、悪いけど、このまま私を解放したらあんた絶対に捕まえるから、絶対に後悔させるから、だから、今ここで、私の口封じをするか、あんたの人生が崩壊するか、どちらかしかないから』

七世『、、、えっと』

本の女の子『できないんでしよ、ビビってやれないんでしょ、』

七世、押し黙る

本の女の子『いやー、ここまで来て半端だねぇ、あんた絶対モテないでしょ、ダメだねぇ、悲しいねぇヘタレ、クソタレ、臆病者、モテないねぇ、へっぴり腰、軟弱者、逃げ、負けグセ、、』

七世『悪口ばっかり言うなよ』

七世泣き出す

本の女の子『はっ』七世が泣き出すと本の女の子は短く痰を吐くように笑い声を上げる


~カット変わる~


警察署に向かって歩いていく七世と本の女の子

七世が走って戻ってきて免許をディレクターに渡す

七世『おれ捕まっちゃったらさあ、全部取られるからさあ、これ、これだけ預かっといて、』


二人を見送りながら、

カメラマン『ではカメラは回ってます、お願いします』

カメラマンはレポートマイクをディレクターに渡す

ディレクター『えー、ただいま、怪盗七世がストーカーの容疑で警察に出頭しております、こちらの怪盗の免許もストーカー犯罪には効力がないと、警察の方からはうかがっています、伝説の大怪盗某三世から続いた怪盗一族の後継者七世が警察に出頭します』



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