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転生した私の飼い主は大嫌いなアイツだった!?  作者: 雪村まりあ
第一章【早すぎる死、そして転生。】
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第四話【転生の儀】

説明は以上です。

他に何か質問はございますか?


「いえ、大丈夫です。

非常に分かりやすい説明でした」


――恐れ入ります。そう言っていただけると自信に繋がります。

では、最初に説明した誓約書にサインをお願いします。


「分かりました」



――ありがとうございます、確かに頂戴しました。

では、お風呂場までご案内いたします。

しっかり女湯、男湯と分かれていますので、ご安心ください。



こちらがお風呂場になります。

どうぞごゆっくりと。



お風呂は最高だった。

熱いお湯のところもあれば、丁度いい温度のお湯もある。

何より、サウナがある事に凄く驚いた。


色んなお湯に浸かりすぎて気が付けば、二時間も経っていた。

そろそろ上がろう。


お風呂から上がると転生部署の方が待っていた。


「ずっと待っていてくれたのですか?」


――いえ、番台の方から澤田様が上がられたとご連絡を頂いたので

お迎えに上がりました。


「わざわざ、ありがとうございます」


――いえいえ。

では、お食事処にご案内致しますね。


お食事処には色々な食べ物がございます。

この天国は日本の方だけでなく、海外の方も来られます。

なので全世界のお料理がお食事処には揃っております。


日本人は日本の料理しか食べてはいけないといったルールは

特にございませんので、お好きな料理をお召し上がりください。

食べてみたかった海外のあの料理をっていう方も結構、いらっしゃいます。


「本当にここは何でもありですね。

まさに天国です」



とは言ったものの、私は日本の海鮮丼を食べることにした。

やっぱり日本食が一番だよね。

海鮮丼があるのは本当に驚いたけど(笑)

普通に新鮮だし、美味しいし。

まさかあの世に来てまで大好物が食べられるなんて思いもしなかった。


そしてハワイのロコモコ丼は一度、食べてみたかったので

それを追加で頼んだ。

ものすごく美味しかった。


こんなにも美味しい食べ物がハワイにはいっぱいある。

そりゃあ健康的な身体になるよね。

そういえば、来年は念願のハワイに行こうなんて家族で話してたなぁ。


みんなでこのロコモコ丼を食べたかった。

家族は今頃、何をしているのだろう?

私の通夜かお葬式、どちらかの最中かな…。


本当なら私が親を見送らなくちゃいけないのにな。

何に転生するか分からないけど、もし動物や人間に転生出来たら

絶対に真っ先に家族の元に会いに行こう。

気づいて貰えなくても良い。

みんなの顔が見れるならそれだけで良いんだ。


もし、動物に転生なら家族に飼って貰えたら幸せだなぁ。


何に転生するか気になって仕方なくなった私は

急いでご飯を食べた。

食堂を出ると、既に転生担当の方が待っていた。


「私が食べ終わったって連絡があったのですか?」


――はい。

なので、お迎えに上がりました。


「ここの連携プレイは凄いですね!

次は、神様にお祈りするんでしたよね?」


――はい、そうです。

紙に書かれますか?それとも直接、お祈りしますか?


「直接にします」


――かしこまりました。

では、お祈りの場所にご案内しますね。



こちらがお祈り場所になります。



『祈り』

神様。私をすぐに転生できるようにして頂き、感謝します。

私は両親の元に生まれ、弟にも恵まれて

とても楽しく、とても幸せな日々を過ごすことが出来ました。

私たち家族の幸せを守って下さり、本当にありがとうございました。


私が死んだことにより、家族は悲しみに暮れています。

どうか三人が私の死を乗り越え、また笑って暮らせる日が来ますように

家族を守ってください。


転生後に笑って暮らす三人の姿が見れますように。

私は自分の力で幸せを掴みます。

だから私の大切な家族に幸せを与えて下さいますように。


転生するのは少しばかり怖いですが、あなたのお守りによって

無事に辿り着くことが出来ますように導いて下さい。



祈りが終わり、部屋を出るとまた私の転生担当が待っていた。


――無事に祈ることは出来ましたか?

では、今から神様方のところへ案内致しますね。



こちらが神様方のお部屋になります。

私はここでお待ちしております。


恐る恐る、部屋に入ると七人の神様がいた。

その中に私に話しかけてくれたあの超絶イケメンな神様もいた。


想像以上にたくさん居た神様を前に

呆然と立ち尽くしていると、あの超絶イケメン神様が


~そんな所に突っ立ってないでこちらにお座りなさい。

と促してくれた。


話は、私と面識のある超絶イケメン神様が仕切ってやってくれた。


~お祈り聞いていたよ。

とても素敵なお祈りで一同、とても感動していました。

そして志穂様、あなたは本当に優しい方だ。


ほとんどの者は転生後に幸せに暮らせるようになど自分の事ばかり

祈る者が多い。

感謝と残された家族の幸せを願う者はここ最近、一人もいなかった。

人のために祈れるのは凄く良いことだ。


君は嘘、偽りのない純粋で素直な子だ。

家族の心は私たちが必ず癒し、幸せにすると約束します。

私たちは一番にあなたの幸せを願っています。


そして本題の何に転生するかに関してですが、動物です。

猫に決まりました。

最初は野良猫からのスタートになります。


可愛さを存分にアピールして

人間に飼ってもらえるように頑張って下さい。

残念ながら、飼い主が見つかるように手助けをすることは出来ません。

飼い猫になれるかどうかはあなた次第です。


成功を祈ってます。


「猫ですか、分かりました。

野良猫のまま死ぬことが無いようにアピール頑張ります」


~私たちとの話はこれでおしまいです。

あの時、何に転生するか教えてあげられなくてごめんね。

ここで伝える必要があったから言えなかったんだ。


「大丈夫です。

私の転生担当の方がそのように仰っていたので、理解しています。

私の幸せを願って下さり、本当にありがとうございます」


~では、最後に親族の方と沢山、お話をしてから

転生へ向かってください。



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― 新着の感想 ―
[一言] 新着小説から見つけ、あらすじ、4話まで読みました。 個人的には、何に転生したのかを4話まで引っ張る手法はストレスが溜まるので、よろしくないと思います。 ・転生した動物が何かを知りたいくて、…
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