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転生した私の飼い主は大嫌いなアイツだった!?  作者: 雪村まりあ
第一章【早すぎる死、そして転生。】
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第二話【想像とは異なるあの世の世界】

目的地に着いた私はまず、三途の川の橋を渡った。

川を泳ぐと思っていたのだが…。

実際は温泉街みたいな造りで非常に驚いた。


三途の川の橋を渡り切ると大きな建物の前に着いた。

中に入ると『受付』と書いてあった。

銀行みたいに案内人もいて、皆を案内していた。


私に気づいた案内人が近づいてきた。


~~いらっしゃいませ。遠い所までお疲れ様でした。

既にあなた様の情報はこちらにありますので、受付で名前を仰ってください。



本当に旅館みたい。

想像と全く違うあの世の世界に私は戸惑いが止まらなかった。

案内人に言われた通りに受付で名前を言った。


「あの…。」

――いらっしゃいませ!お名前をお伺い致します。


「あ、澤田志穂です」

――かしこまりました。確認致しますので、少々お待ちください。


――澤田志穂様ですね。21歳でお間違いないでしょうか?

「はい、そうです」


ーーこちらの情報によりますと、澤田様は『転生』となっております。

今からご案内しますね。


「えっ?転生ですか?

てっきり天国でゆっくり過ごすのかと思っていたのですが…。

それにそんなに早く転生って出来るものなんですか?」


――はい、この世界には様々な神様が存在します。


その神様同士で会議を行います。

この方は天国に、この方は地獄に、この方は転生で、など

話し合って決めることになっております。


私たち受付はその神様からの情報を元に

決められた場所へお客様を案内するのが仕事になっております。

基本的に転生と決められた方も

しばらくはこちらの世界に残ることが多いのですが、澤田様はすぐのようです。


「そうなんですね。何で私はすぐに転生なのでしょうか?」


――申し訳ありませんが、受付には詳しいことが書いていないので

分かり兼ねます。


只今、ご案内までしばらくお時間を頂戴しております。

あちらに座ってもう少々、お待ちください。


「分かりました、ありがとうございます」



~お隣、よろしいでしょうか?

驚いて振り返ると超絶イケメンが私に喋りかけていた。


「あ、あ、あ、あ、はい!」

~ふふふ。そんなに緊張しないでください。


……緊張してるのがバレた!!恥ずかしい!!



~僕はね、こう見えて神様をしてるの。


さっき志穂様は受付で

何故、私だけすぐに転生するのかと聞いておられましたね。

それはね、受付でも説明があったと思うけど、神様同士で話し合った結果なんだ。

志穂様のことについては全員一致ですぐに転生ということに決まった。


「それは何故ですか?」


~それはね、君がまだ若いという事と

君は生きている間、沢山の困ってる人々を助けてきたよね。

我々、神様は全て見ているのです。


それに好きなことには本当に一生懸命だった。

悪いことなんて一度もしなかった君にはすぐにでも転生して

またあの世界で幸せに暮らしてほしい。


全ての神様が同じ気持ちだったよ。


「ありがとうございます。

何も考えずにただ、困っている人を助けたいと思ってしていたことなので

そこまで評価があるとは思っていませんでした。


ちなみに、何に転生するかは教えてくれないんですよね?」


~人を助けるのは容易いことじゃない。

それを何も考えずに出来ていた君は素晴らしい人なんだよ。

自分に誇りを持って。


ごめんね。何に転生するかは言えないんだ。

でも転生後は君が生きていた頃と同じ世界だよ。

それだけ教えておいてあげるね。


「そうなんですか?教えてくれてありがとうございます」


~気にしないで。

全ての神様があなたの幸せを願っています。


「ありがとうございます」


ーー転生への案内の準備が整いました。

こちらへどうぞ。



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