地球形惑星マリア
地上から、はるか彼方の宇宙にて、この星の周りを周る人工の星、その一つにたたずむ巨大な人影、その人影の片腕から無数に伸びる触手は、蛇のように口を開き、絡み付きながら内部の電子機器に接続する。
「アンドロマリウス、この世界のネットワークに侵入した。天皇陛下へ、」
レーザー通信が、戦艦へと放たれ、日本へと送られる。単純ではあるが、確実な通信方法だ。
「諸君はこれから皇室情報室だ、人形兵器アンドロマリウスにより、この世界の人工衛星を確保した。言語の解読、存在する勢力、及びその規模、技術レベルに、調べることはいくらでもあるぞ。」
悪魔の名前を冠する、機械の巨人を用いた、人工衛星の確保が、皇室情報室の最初の仕事だ、
「了解しました。」
「複数の言語を確認、解析をかけます。」
「言語データ回して、」
「わかりました。一番多く使われている言語の翻訳ソフトを作成、転送します。」
「地形データに、国境線を、世界地図完成、この星の名が判明しました、マリアです。」
驚いた、地球よりはるかに巨大な惑星だ、この巨大な星の調査が必要だろう。
「現在の日本列島の位置は、アガル大陸の南下、この世界は、五つの大陸から構成されています。」
オルブ大陸、アガル大陸、ニグル大陸、コルタ小大陸、ムガク小大陸と並んでいる。
「また上下に氷に覆われた世界が広がっている。さすがにこちらは直接調べなければ、どのようになっているかはわかりません。目安はついていますが、」
オルブ大陸と、ニグル大陸が大航海時代に、アガル大陸に植民を始めたが、アガル大陸南部に位置する大国が植民地の独立戦争に援助、独立した国を連邦に加え、成長したらしい。やがて時代が進むにつれ、海運よりも、地下資源が重要になるにつれ、その国はさらに力をつけた。
「それがアルマニカ合衆連邦、あのプレイヤーか、」
歴史を見れば、オルブ大陸とニグル大陸の初期プレイヤーで、列強一位争いをしていたが、彼らを追い抜き一位に躍り出たのがアルマニカ合衆連邦のプレイヤー、隣の国だな。
「世界地図の加工は?」
「すでに、最初から日本列島が存在しているように偽造しました。数年前に科学者や企業などの移民により、国として成立したことにしております。」
「よろしい、アルマニカを中心に、現在の世界情勢を調べてくれ、この国とは友好な関係を築きたい。そういえば月面基地の進捗は?」
「まだ宇宙港は完成してませんが、資源の回収は始めました。」
「ほお、赤月の方は問題なさそうだ。青月はどうなっている?」
すでに軍事基地の建設されている青月が存在していた、
「国際連合と呼ばれる組織により複数の国により管理されています。」
赤月よりも青月の方が青月の方が惑星マリアに近いか、
「青月はくれてやれ、赤月は我々がもらおう。ところで赤月にはこびっていたあのエイリアン、何処から来たのかわかるか?」
赤月を写したデータが表示される。
「こちらが飛来したエイリアンの拠点です。いつの年代にエイリアンが侵入したのか、その時の青月の位置と何処から飛来したのかを引き続き調査します。」