ワサイとリル
ワサイ、アリッサ、ルナ、アルと共にリルの待つ空間へと移動した
「浩人…本当にありがとう…感謝している…」
ワサイは着くなり浩人に深々と頭を下げた
「俺はワサイの気持ちを尊重しただけだよ!お礼ならルナとアルに言ってあげなよ。二人が力を貸してくれたおかげなんだからさ!」
「分かった。」
ワサイはルナの元へ行きお礼を言っているとリルが不思議そうにワサイを見ていた
するとリルが浩人の元へ駆け寄っていき
「ねっ!あの子、誰?」
「ルナに頼まれた子だよ。どうして?」
「なんでだろう…胸の辺りがモヤモヤする…」
「……。なんでだろうね…話しかけてみたら?」
「うーん。なんか分からないけど無理……」
「珍しいねリルが人見知りとか。」
「なんか、そういうのじゃないの……どうしたらいいか分からない……」
「………。ルナ!」
浩人は堪らずルナを呼んだ
「どうした?」
「リルがワサイと話ししたいって!」
「言ってないよ!なんか不思議な感じがして……」
ルナは浩人を見つめる
浩人はジェスチャーで言っていない事を伝えた
ルナは頷くとリルの手を引きワサイの元へ
三人並んでいる所を見ていると顔のパーツがそっくりなのがよく分かる
浩人は静かにその様子を見守っていた
するとアリッサが浩人の隣に来て恥ずかしそうに話し始めた
「あの……さっきはごめんなさい…」
「えっ?」
「手を差し伸べてくれたのに恥ずかしくて……」
「あぁ…気にしないで!逆にごめんね。」
「そんな事は………」
アリッサはそれ以上話せずその場を去った
するとアルが浩人の肩に乗り
『アリッサと何話してたの?』
「ワサイの村に行く前の事謝られた…なんか俺って空気読めない奴だよね…気使わせちゃったみたいだし…」
『違うよ。アリッサは浩人の事が好きなだけだよ。だから手を握れなかったんだよ。』
「えっ?」
『あっ口が滑っちゃった!でも誰が見ても気づくよ。浩人は鈍感なだけだよ!』
「全然フォローになってませんよアルさん……どうすればいいかな…」
『別に何もしなくていいんだよ。アリッサが気持ちを言ってきたら考えればいいじゃん!』
「そうだね…そうだよね!ありがとうアル!」
アルとじゃれてる浩人をアリッサは少し離れた所から微笑ましく見つめていた
アリッサが見ている事も知らずにアルは浩人に甘えていた




