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狐火!~狐少年の奮闘記~  作者: 鈴雪
第二章 新しい学校
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第十三話 新しいクラス

タイトル変更してみました。

内容そのものは変わっていません。

このタイトルはいかがでしょうか?

「はじめまして。稲荷学園より転校してきました木霊 空狐です。これからよろしくお願いします」

 僕は壇上で一度頭を下げた。にしてもやりずらい。

 朝の騒動は知れ渡ってるらしく、今もひそひそ話してたり、怖いくらいの殺気を放ってる人もいる。ほんと、僕が何をしたっていうんだよ。

 このクラスの担任の先生は女の人で、名前は小泉こいずみ先生。

 いかにも新任といった感じの若い先生だ。制服着て先輩だ、って言われたら信じてしまいそう。

 亜麻色の髪は肩まで届くほどで、目は綺麗な黒。

 背はそれほど高くなく、ほっそりした体系で優しそうな雰囲気の人だ。

「はい、それでは木霊君の席は」

 しばらくの間

「そこね」

 そう言って指されたのは……

「やっほ〜」

 舞さんが手を振ってた。その斜め前には刹那くん。

 ええっと、目を擦ってもう一度。ちょうど舞さんの席の横に席はなかった。なぜこんなご都合主義的展開が?

「男子で取り合いになっちゃったのよ。だからしかたなく舞ちゃんの席は一番後ろにしたの」

「先生まで僕の心を読まないでください」

「なんのことですか〜?」

 とぼけた笑顔を見せる先生。

 この学校に通うと読心術でも身につくのか?

「じゃあ、木霊君は席に座って」

「はい」

 しかたなく席に座る。うう、男子の視線が痛い……

「よろしくね、空狐くん」

 舞さんが嬉しそうに笑った。僕は苦笑いするしかなかった。


「木霊ってどこから来たんだ?」

「ねえねえ、なんで灰色の髪と紅い目なの?」

「倉田さんとは本当はどんな関係?」

「呪ってやる」

 休み時間になると、新しいクラスメイトに一瞬で囲まれた。

 最後に不吉な声も聞こえたけど気にしないでおこう。うん。

 どうも、みんな今朝のインパクトが強くて色々聞きたかったらしく、朝のHRが終わったらすぐに取り囲まれてしまった。。

「えっと、僕が前に暮らしてたのは秋田の山奥にある稲荷の里」

「遠いいな」

「聞いたことある?」

「ないよ」

 まあ、普通は知らないだろう。妖狐の里なんて。

「髪は? 染めてるの?」

「違うよ。これは地毛。家は銀……」

 慌てて口を塞ぐ。やべえ! 間違えて銀狐って言うところだった。(兄さんのことじゃないよ。種類のことだよ)ここは人外関係者の通う学校ではあるけど、一応表向きは普通の学校である。半分くらいから一般人の匂いがするし、隠しておいたほうがいいだろう。

「ぎん、ぎん、銀髪の家系だから」

 なんとか誤魔化す。

「え? 灰色じゃん」

 よかった。どもったことは気にされなかった。

「月明かりを跳ね返すと銀色になる特別な家系なんだ」

 ふふ、けっこうきれいなんすよ、その色は。

「では、倉田さんとの関係は?」

 にじりと輪が縮まった。これが目的か……

「従姉弟で幼なじみ。それ以上でもそれ以下でもないです。はい」

 はっきり言い切る。これ以上、面倒なことは嫌だ。

「ふーん、ただの幼なじみね、ただの」

 にやにやと笑いながら刹那くんが呟く。

 えっと、刹那くん?あなたは何を言いたいのですか?

「舞さんの家に居候してて、今朝だって一緒に登校しるのにただの幼なじみねえ」

 キミハナンカボクニウラミデモアルノデスカ? ソシテ、ナンデソノコトシッテンノ?

「いや、俺の賭け金がブラックホールに飲み込まれちゃってね。それの恨み。あと、舞さん部のみんなに嬉しそうに話してたし」

 それは君が勝手にしたことでしょおおおお!君の一言で、みんなの視線が痛いよおおお!

「ふーん、同棲してんだ」

 男子の一人がそう呟く。

「いや、親戚だから同棲ではないかと」

 一応、反論してみたけど大して意味はなさそう。

「『MSN』の連中が聞いたら大変だな」

「うちのクラス会員何名だっけ?」

「確か二十人だったな」

 それって、クラスの半分じゃ?

「ふふふふふふふ」

「くっくっくっく」

「ひひひひひひひ」

「けけけけけけけ」

「ははははははは」

 不気味な笑い声が連鎖のように起こる。

 ああなるほど、ここは肉食獣の檻の中か。そして、僕はその中に放り込まれた哀れな狐。

「がんばれよ」

 ぽんと聞いてきた男子に肩を叩かれる。その目は、罪悪感と哀れみの色に染まっていた。

 ああ、平和な学園生活の夢……もう届かないほど遠くに行ってしまったのか。

『死ねえええええええええ!』

「ぎゃあああああああああ!」



どもー、鈴雪です。

調子がよくて、土曜日より早く出せました、ブイ。

でも、なかなかアクセス件数が伸びません。

新参者のくせに偉そうですが、目指せ一万Hit! はまだまだ先です。がんばらないと!


評価、感想待ってまーす。

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