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第二部 第二十六章

 ドアは開いた。「やっぱりまだ帰ってないわ」静江は言った。そしてドアを閉めて部屋の中に入った。目の前には竹中、ガン太に芳井がいた。「静江さん?」台所から唯の声がした。「今戻ったわ」静江はそう言うと、ガン太の横に座った。「寒かったでしょ〜。今お茶入れるから」台所から唯が叫んだ。「唯ちゃん、ありがとう。本当に日が暮れてくると寒さが身に染みてくるわ」静江は言った。「静江ちゃんは心配しすぎなんだよ」芳井がカード右手に温かいお茶を飲みながら言った。「あんたが心配しなさ過ぎなのよ」静江は芳井に叫んだ。「国利さんはいつまでこの村にいるの?」ガン太が聞いた。「わからん、暫くな」国利が言った。「はい、お茶」唯が台所から戻り、静江の前に置き、その場に座った。「静江さん、大丈夫だよ。僕も心配だけど、恵子さん、強いから」唯が言った。「唯ちゃんだけよ、そう言ってくれるの。そうよね、一人で愁ちゃんを育てたんだもんね。愁ちゃんには知らせなくていいかしら」お茶を啜りながら言った。「あいつは忙しいから、まだ暫く様子を見てからの方がいいんじゃないか?」竹中が銜えタバコでふかし、カードを引いた。「フルハウス!」竹中が叫び、カードをテーブルへ置いた。「またたけちゃんだ!」ガン太が叫び、カードをテーブルに置くと芳井も置いた。「そうね、大丈夫よね、ちょっと様子を見た方がいいわよね」静江は独り言に呟いた。そんな静江を国利は見ていた。



 男はステンレス製の杖を頼りに立っていた。愁は男を見、すぐに驚いた顔で美月を見た。コーヒーカップを持ったまま震え、他の動作は消えていた。そしてまたすぐ愁は男を見ると、男はゆっくりと近づいてきた。愁の後ろでガチャ大きな音がした。愁が慌てて振り向くと、美月はその恐怖に耐えられなく、コーヒーカップを勢いよく置き、立ち上がって歩き出し、男とすれ違って慌てて店を出ていった。愁は追いかけようとした。

「待ってくれ!」

 男は言った。愁は振り向いて男を睨み、また美月を追いかけようとした。

「行かないでくれ!頼む!行かないでくれ」

 愁は振り向いて男に近づいた。

「倉岡直也・・・か」

 男は頷いた。

「出てきたのか・・・」

 直也は頷いた。

「たちばな・・・しゅう君か?」

 直也は落ち着いた口調で、愁の目を見て優しい顔で言った。

「何故現れた!また美月を苦しめに来たのか!」

「違う!」

 直也は真剣に答えた。

「何しに来た!」

 愁は睨んだ。

「償いたいんだ」

「償う?」

 愁は直也を睨み、その言葉の意味を考えた。

「私は酷い父親だ。この通り、私は足に自由がきかない。もう、年も取った・・・」

「その足は・・・あの時のか?」

 直也は静かに頷いた。それは、愁が十二の時にあの家で直也の足に、何度も棒を振り落とした。あの日の出来事が頭に過ぎった。

 暗く、静まりかえったあの日。風があり、雲があり、月明かりは疎らに村にあたった。その村の一軒家で起こった。若き日の直也は床に倒れ、愁は興奮し、周りを見えず、手に持った棒を天高く振りかざし、直也の足に振り落とした。

「美月を傷つけてきた。もちろん愁君も・・・許されてはいけないことをやった。許されなくてもいい。でも、私は私のやり方で償いたいんだ」

 愁はその言葉に疑いを持ちながら聞いた。

「・・・やはり、美月の前に現れるべきではなかった。美月があそこまで、私に恐怖心を抱いてるとは思わなかった」

 少し沈黙があった。

「・・・もう、美月の前に現れないでくれ」

 愁が言った。

「わかった」

 直也はそう言うと、店の入り口に向かい歩いて、また止まり振り向いて愁に言った。

「彼女の前には現れない。・・・ただ、見守ることはしてもいいか?父親としての責任を果たしたい」

 愁は直也を見ていた。その言葉にまだ疑いを持ち、目の前にいる直也が本当なのか確信できないでいた。



 霧がうっすらと流れた。落ち葉はもうない。樹木には葉もない。冷たい風が走った。空は曇り空。人影もなく、静かな村だった。そこに、橘恵子の家はあった。寒く冷え切っている。その家のまわりには無数のカラスが飛び回っていた。



 永瀬美月は張り詰めた顔で、急ぎ足で歩いていた。もう夕刻で、辺りは暗かった。星も見えず、月も見えない、曇り空だ。美月は立ち止まり、見上げるとそこに教会はある。その教会の十字架の下にマリア像はあった。空は曇り空、そのマリア像も少し影がかかって見えた。美月はマリア像を見ると玄関に入っていった。

 玄関のドアを潜るとそこに、永瀬敬生が立っていた。



 「ただいま」愁は玄関の扉を開けて部屋の中へと入った。「遅い!遅い!遅い!」健太郎が詰め寄ってきた。「何だ、いたのか」愁は重い顔して部屋の中に入っていった。「いくらだっているよ。大先生が原稿書いてくれないんでね」健太郎は更に愁に詰め寄った。「何怒ってるんだ。何かあったか?」愁は冷蔵庫から缶ビールを二本取りだして座った。健太郎は立ちながら、愁の姿を見ていた。

「大先生ともなると、帰ったらすぐにビールですか。ビールを飲んで今日はお休みですか。ま、才能あるお方ですからすぐ書けますもんね」

 愁は健太郎を見てビールを一本渡した。

「・・・ありがとう」

 二人はビールを開けた。

「何かあったのか。高山さんに怒られたか?」

 愁は一口飲んだ。

「え?・・・うん」

 健太郎も一口飲んで、愁の横に座った。

「素直な奴だ。・・・で、何て言われたんだ?」

「うん、明日までに原稿を上げるようにしろ!って」

「高山さんも子供だ。締め切りは一週間後だ。書くよ、大丈夫だ」

 健太郎は頷き、二人はビールを飲んだ。

「愁も何かあった?」

「倉岡直也が現れたんだ」

「倉岡直也?」

「ああ、美月の父親だ」

「え?」

 健太郎は愁を見た。

「美月も一緒だった」

「彼女、どうだった?」

「脅えて・・・震えて・・・店を飛び出した」

「愁は追いかけた?」

「いや・・・」

「何故追いかけなかったんだ!」

 健太郎は真剣な顔していった。

「え?」

「彼女を追いかけるだろ」

「直也が止めた」

 健太郎は呆れた顔をした。

「・・・で、何だって」

「償いたいって」

「償う?酷いことをして今更償いたい?」

「ああ」

「愁はそんなこと信じてるのか?」

「分からない・・・」

 健太郎は真剣に愁の顔を見て考えた。愁は俯いていた。

「なあ愁、あいつは美月さんに昔、どんなことをした?」

「虐待。暴力を振るった。美月の心に一生の傷を負わせたんだ」

「そして?」

「みんなであいつの家に押し寄せて、あいつを捕まえた」

 愁が言うと、健太郎は優しい顔で言った。

「なら、あいつを信じるな。あいつを信じてはいけない」

 愁の肩に優しく手をかけた。



 「キャー!」と言う悲鳴と共に美月は床に転げ落ちた。部屋は暗かった。カーテンは開いていた。美月は震え、弱々しい目で見た。その先に永瀬敬生が立っていた。

「何だ、その目は・・・」

 敬生は床に倒れている美月に近づき、しゃがんで美月の髪を束ねて掴んで引っ張り上げて自分の顔に近づけた。

「男か・・・俺の知らないところで、男と会っていたのか!」

 敬生は憎しみの目で美月を見た。

 外は風が吹いてきた。雲も流れ始め、途切れ、月明かりが町に舞い込んだ。そしてまた雲は流れ、月は影となる。また、風は吹き、雲は流れて月は辺りを照らした。もちろん教会も照らし、美月の家の窓からも明かりは舞い込んだ。そして、敬生の顔もハッキリと現れた。

「何だ!何故黙ってる。何も言えねえのか!」

 敬生は美月の顔を見て仄かに笑った。美月はその顔を見て、脅え、震え、体には力が入らなかった。

 そして、敬生は美月の髪の毛を束ね持っていた手を、更に力強く握り引っ張り上げ、顔を思いっきり殴った。

「あらあら、可哀想に・・・もういいんじゃない?敬生、やりすぎよ」

 部屋の奥からゆっくりと花崎志帆が歩いてきた。その言葉を聞くと敬生は髪の束を力強く握り、床に投げ出すように美月を放り投げた。そして立ち上がり、部屋を出た。

 志帆は美月に近づく。

「可哀想に・・・」

 志帆は美月の前に来るとしゃがみ、美月は床に倒れたまま立ち上がれないでいた。月明かりは途切れ途切れと部屋に舞い込んだ。

「酷いわね。顔に痣があるわ。可哀想に・・・私はいつもあなたの味方よ」

 美月は床に倒れたまま動かない。志帆は美月の顔を優しく撫でた。月明かりは教会を照らし白く輝かせた。。

美月の家の床には、窓から月明かりと共に赤く光る十字架の影が写し出された。



「後もう一つ、健太郎に報告する事があるんだ」

愁は健太郎に言った。健太郎は愁を見た。

「今日、実は、美月に告白した」

「はぁ?」

 健太郎は愁の肩に掛けていた手をすぐに離して、愁を驚いた眼差しで見た。

「今、何て言った?」

「美月に・・・告白した」

「お前、馬鹿じゃねえの」

 健太郎は呆れて言った。

「そんな言い方しなくても・・・」

 俯いた。

「・・・で、どうしたんだ?」

「僕は・・・ただ、自分の気持ちを伝えたかっただけなんだ」

「美月さんは結婚してるんだぞ」

「・・・分かってる」

「・・・で、どうするんだ」

「分からない・・・」

「分からない?」

「自分でもどうして伝えたか分からないんだ。でも、伝えたかったんだ」

「好きなんだ・・・」

 健太郎は静かに言った。

「うん」

 大きく頷いた。

「そうか・・・」

「・・・でも、その時直也が現れた。美月は脅え、震えて、店を出た。僕は追いかけようとしたけど、直也に止められた。それでも追いかければよかったのに・・・美月の気持ちを考えるなら、追いかけなきゃいけないのに・・・きっと僕は・・・分からないけど・・・直也を知りたかったんだ。何故、現れたのか」

「分かった」

 優しい口調で言った。

「応援する」

 愁は健太郎を見た。

「愁を・・・応援するよ」

「ありがとう・・・」

 愁は俯いて言った。

「これからは、何でも俺に頼んでくれ」

「何でも?」

「ああ」

「デートの誘い方、教えてくれる?」

「了解しました!」

「レストランも?」

「了解!」

「彼女を笑わせる方法は?」

「了解!教えるよ」

「でも、彼女結婚してるんだ」

「結婚?人を好きになることに関係が?」

「え?」

「おまえは・・・愁は、そんなことを気にして美月さんに告白したのか?」

「え?」

「奪うぐらいの気持ちじゃないのか?」

「そんな・・・」

「誰も、奪えとは言ってないよ」

 健太郎は笑った。

「僕は・・・ただ・・・好きなんだ」

「分かってる」

 健太郎はまた愁の肩に手をかけた。

「幸せにしたいんだ」

「分かった」

「美月の・・・笑顔が見たいんだ」

「分かってるよ」

 健太郎は愁の肩を叩いた。

「愁は・・・美月さんの笑顔をゲットしろよ」

「了解しました」

「美月さんの幸せも」

「了解しました」

「旨い店、教えてやるから」

「了解しました!」

 二人は笑った。そのとき、携帯電話のベルが鳴った。愁は近くに転がっている電話を取り、着信ボタンを押して出た。

「はい、もしもし」

「愁ちゃん!」

 受話器からもれて声は聞こえた。

「静江おばさん?」

「ねえ、恵子ちゃんから連絡無いかしら」

「かあさん?かあさんがどうしたの?」

「いないのよ・・・家に。愁ちゃんが知ってると思ってかけたんだけど、知らないのかい。やっぱりたけちゃんの言うとおり、少し様子を見た方がいいかしら」

「僕、行くよ」

「えっ、何だい?」

「今から神霧村に行く!」

「大丈夫よ。愁ちゃんは忙しいんでしょ。きっと恵子ちゃんもすぐ帰ってくると思うわ」

「心配だから・・・」

 愁はそう言うと、電話を切った。不安が過ぎった。胸騒ぎがした。愁は真剣な顔をして健太郎を見て言った。

「車、ある?」

「え?ああ・・・どうして?」

「村に行こう」

「え?」

「僕を・・・神霧村に連れてってくれ」



 風は流れ、雲は吹き、月明かりは途切れ途切れと村へ流れ落ちる。街燈の無い神霧村は月明かりが頼りだった。その光が消えると、村も暗闇へと消える。そこに、恵子の家は佇んでいた。静かに、暗闇の中へと佇む。もう、夜も更けていた。



 懐中電灯の明かりが乏しく光る。樹木を横切る影がある。ここは、月明かりも入らない。杖をつく音がする。足を引きずる姿があった。

 その暗闇の中に、一点の光が過ぎった。倉岡直也はその光に気づかずに急いで歩いていた。そしてまた、一点の光は過ぎった。直也はその光に気づいて足を止め、辺りを見たが光は消えていた。また歩き出した。そしてまた一点の光は現れた。直也はまた足を止め、辺りを見るとそこに一点の光はある。草むらに一点の光はあった。その光を見入った。そして、その光の方向へ、直也は草むらへ入っていった。そこに汚れが染みつき、ボロボロになった赤いリボンの付いた樹木があった。



乏しい光は山を駆けめぐった。暗闇を二つの光が照らした。橘愁と松永健太郎は蘇生されていない道をガタガタと激しい音を立てながら、車をもの凄いスピード出して神霧村に向かっていた。そして、赤いリボンの付いた樹木を横切った。

 薔薇山を下り、薔薇畑を通り、健太郎は家の前で車を止めた。そして二人は窓を開け、家を見た。電気はついていない、人の気配はない、もう、夜中だからだろうか。二人は車を走らせた。

 車はスピードを上げ、田園を駆けめぐった。そして、また家の前で止まると、二人は車から降りて玄関を激しくノックした。「静江おばさん!静江おばさん!」静江の家だった。愁は激しく叫んだ。時計の針は夜中の一時──────

 家の電気は消えていた。「静江おばさん!」愁は更に叫んだ。すると家の電気はつき、玄関の鍵を開ける音がして、扉は開いた。「愁ちゃん!」静江だった。「おばさん、夜遅くすみません、かあさんが心配で来ました。おばさんにも来て貰いたくて」愁は言った。「分かったわ、ちょっと上着を羽織ってくるから待っていて」静江は柄の悪いパジャマ姿だった。そして静江はパジャマにコートを羽織って戻ってきた。「お待たせ!行きましょ」そう言うと玄関を出ていき、三人は車に乗り込んで走らせた。

 車は止まった。車のヘッドライトで家は照らされた。三人は車を降り立ち、家を見上げながら玄関に近づいた。愁はポケットを探り、鍵を取り出して玄関を開けた。

 扉を静かに開けると部屋の中は暗く、静まりかえっていた。「かあさん・・・」愁は静かに言った。そして居間を歩き、電気をつけた。「恵子ちゃん?」静江が言った。「おばさん」健太郎が呼んだ。静江は居間を見渡し、愁は二階に上がろうとし、健太郎は台所に向かった。健太郎が徐々に台所に近づく。台所の入り口で立ち止まり、横のスイッチを手探りで探し、そして、電気をつけた。明るくなったとき、健太郎の目の前に突然現れ、それにビクつき、立ち往生した。

「シュウ・・・」声が震えていた。体も動かない。「シュウ・・・」また言った。その声に静江が気づいた。「愁ちゃん、健太郎君が・・・」愁は健太郎を見た。「どうした?」返事はなかった。愁は階段からおりて健太郎に近づき、静江も近づいた。健太郎の背中は震えていた。愁は健太郎の背中から台所を覗くと、一瞬の動きを(さえぎ)った。「かあさん・・・」心臓が凍り始めた。そこに、冷蔵庫の横に、恵子の体は凍り付いて倒れていた。「かあさん!」直ぐさま愁は近づいて、倒れている恵子の体を抱き抱えた。「かあさん!」叫んだ。静江もその姿を健太郎の背中から覗き「キャー!」大声で叫んだ。「恵子ちゃん・・・恵子ちゃん・・・」その場にしゅがみ込み、力をなくした。健太郎は震え、力無く静かにその場にしゃがみ込んだ。恵子は動かなかった。体は凍り付いて、息はしていない。食器が割れ散らばり、ビールの空き缶も無数あり、恵子の回りには薬がバラ捲かれていた。「かあさん・・・かあさん・・・」愁は抱き抱え叫んだ。涙が零れ、心臓の鼓動が張り詰めた。「かあさん・・・かあさん・・・」抱き抱えながら、体をゆっくりと揺すりながら静かに言った。「かあさん・・・かあさん・・・」体を渦くめて、愁は恵子を抱いていた。



 草を掻き分けた。光を追った。懐中電灯を片手に、杖で草を掻き分け、掻き分けて進んだ。直也は暗闇の中、一点の光を追った。その光はゆらゆらと揺られ進んで、草の中に潜り込んで消えた。直也は立ち止まり、ゆっくりと光の消えた場所にある草を一束掴んで掻き分けた。

 そこに青い光を放つ大きな湖があった。直也は杖をつきながらゆっくりと進んだ。一点の光は湖の中央にある。直也は湖まで近づいた。すると、いくつもの光の粒が湖の中から舞い上がって現れ、そして、ゆっくりと直也に近づいた。

 直也はその光に脅え、懐中電灯をその場に落とし、ゆっくりと後退った。地面に落とされた懐中電灯はその場に湖に向けて光放った。直也は後退る。光の粒は近づいた。その粒は次第に数を増し、直也を取り囲んだ。「あ・・・あ・・・」恐怖のあまり声を出してしまった。無数の光の粒が、回りの樹木や草花から現れ、直也に取り巻いて天へ上っていった。直也は杖を落とし、尻餅をついた。光の粒は天へ上っていく。直也はその光を見て、やがてまた、辺りは暗闇へと消えていった。地面に落ちた懐中電灯の光だけが、湖を照らしていた。

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