4-17
結局エルハルトたちがパレードが加わるのを待つことは無く、一団は教会を通り過ぎて、終点である中央広場へとたどり着いた。
中央広場の焚火に火がつけられて、わっと上った火の勢いが、暗がりの広場を一気に焔色に染め上げた。
「なあ、メイリ――って……なんか近くない?」
「……どうですか?これがアハ体験です」
「いや、あれってずっと見ててもどこが変わったかわからないやつだろ?僕が見てたのは祭りなんだから、そこに変化を加えさせろよ。これじゃあただのホラー体験だよ」
エルハルトは間近に迫ったメイリの端正な顔に、努めて冷静にツッコミを並べ立てた。
「……申し訳ございません。エルハルト様の目線の高さで本当に祭りが見えているか不安になったものですので」
「う、うるさいな!余計なお世話だよ!もうクライマックスなんだから、そんなこと気にせず祭りに集中しろ!」
エルハルトは離れていくメイリの横顔に、うっすらと朱色が混ざっていた事にはあえて気付かないふりをした。何故ならそれはきっと、いつもと違うメイクと、燃え上がる広場の炎が混ざった幻覚にすぎなかったはずだから。
「えーと、何だっけ……」
燃え上がった焔色に照らされた村人たちのボルテージはさらに高まって、焚火を囲むように広がった輪は、中心の炎を讃えるように騒ぎ立てる。
「ああ、そうだった……お前はこの祭りが本来何のために行われているものか知っているか?」
「おじいちゃん、その話、毎年してますよ?変な事ばっか覚えてるくせにそんなことすら覚えられないんですか?」
「じゃあ、お前僕が去年説明したことそっくりそのまま説明してみせろよ」
「そんなもん覚えてる訳ないじゃないですか」
「ほらやっぱり!全然僕の話聞いてないじゃないか!」
「聞いてましたよ少しくらい……えーと確か……」
広場の輪から中心に数人が抜け出して、各々が持った武器を掲げる。主には杖と剣、中には斧や槍なども。それぞれ、騎士は鉄の鎧を身にまとい、魔導士はローブを身にまとって、山車を取り囲む。そして取り囲んだ騎士と魔導士たちは、パレードの群れの中に加わって――
「確か、ミーシャさんたちが昔、この村にいた魔女を倒して、人々を救った的な話が元になったとか言ってませんでしたっけ?」
パレードの狂乱の中で、高ぶった人々は遂に山車を炎の中に投げ入れた。
「ああ、そうだ」
「だから……ええと、やっぱり勇者を讃えるための祭りじゃないんですか?」
炎は瞬く間に山車と魔女の人形を飲み込んでさらにその熱を高ぶらせ、場は最高潮の温度に達した。
「あれ、でもなんか変ですよね。別に騎士たちと魔女の手先達は戦うわけでもなしに、むしろ担ぎあげていた魔女を協力して炎に投げ込んでしまっている。それに――」
魔女を投げ込んだ人々は、それぞれの仮装に関係なく輪になって、その光景を祝福し、踊り狂う。
「あの感じだと、別に騎士たちが手伝うまでも無く魔女は火に投げ入れられてたような……」
「ああ、その感覚は正しい。何故なら、騎士たちの演出はまるっきり、後世の人たちによる後付けだからな」
「えっ?そうだったんですか?」
「お前なあ、ちゃんと思い出してみろよ。この祭りはミーシャたちが来るよりもずっと前からこの村で行われていたことだろう?」
「あ、そっか。私たちが実際に祭りを見に来られるようになったのは比較的最近のことですけど、この祭り自体はずっと昔から続いているって言ってましたもんね」
「そうだ。本来この祭りはずっとずっと昔から続く伝統ある祭りで、本当の意義はもっと別のところにあるんだ」
「へえ……なんだかすごい歴史があるものだったんですねえ……」
「ああ、そうだ。お前はあまり感心を示さなかったから覚えていないだろうが、創造主(母上)との会話でも度々この祭りの話題が――って……」
「へえ、そうだったんですねー」
「……なんか、興味なさそうだな」
「あむっ……え?そんなふぉとないれすよ?もぐもぐ……あ、これも美味しい」
「はあ……じゃあ、少し話題を変えよう。メイリ、いきなりこんな事聞いたら、不安に思うかもしれないが、あまり深刻に捉えずに考えて欲しい……――――お前は人は死んだらどこへ行くと思う?」
「えー?ヴァルハラじゃないんですか?」
「いや、深刻に捉えずにとは言ったけど、あまりにも適当過ぎない?……まあ、確かにそれも真実の一つではあるんだけれども……そう言った知識は無しにして、純粋に一から考えてみて欲しい」
「えー……私死んだことないしわかりませんよ」
「それは当たり前だ。この世で死んだことあるやつなんて一人もいない」
「んー、じゃあ、特にどこにも行かないんじゃないですか?そもそも人って死んだらそこでお終いなんでしょ?」
「お前、やっぱり本当にデリカシーの欠片もないな。たとえ本当にそうだったとしても、人にとっての死はそんな簡単に乗り越えられるものじゃないんだ。人はいつか死に、死んだ者にはどう頑張っても会いに行くことはできない。そして、自分もいずれは死に、恐らくはもう二度とこの場所には戻って来られない。そんな単純で、当たり前の事実が、人に深い悲しみと恐怖を植え付ける。見かけ上は永遠を生きる僕たちだって、それはわからなくは無い感情だろ?」
「……」
「はあ、すまない……お前の考えは正しい。人の死の捉え方は自由だ。だから、お前もその考えを改める必要もないし、恥じる必要もない。ただ、自由だからこそ、人それぞれにそれぞれの真実があり、それに縋らざるを得ない人もいるということを、これからする話の前にお前には知っておいて欲しかったんだ」
「ごめんなさい、少し軽率だったかもしれません」
「いや、いいさ。実際のところ、直接的な死の恐怖に晒されていない僕が、彼らの思想を語ろうとしていること自体が罪深いことなんだ……と、まあ、そんな事ばかり言ってても話が進まないから、本題に戻ろう……ええと、人は死んだらどこに行くのか、その真実の一つとして、ここに住む昔の人たちは、人は死ねば山に還っていくと考えたんだ」
「山、ですか……」
広場の中心で燃え盛る火は、高く高く天を目指して、手を伸ばすように揺らめく。それは偉大なる山々への帰還を表しているのかもしれなかった。
「山に還った祖霊は、麓の人々を見守る“カミ”となり、人々に恵みを与え、その恵みによって人はまた命を紡ぎ、また山へと還っていく――これは、主に山間の村や地域で見られる宗教形態で、いわゆる山岳信仰と呼ばれているものだ。山が身近にあり、それらの恩恵や、厳しい自然現象の影響を受けて命を繋いできた古代の人々は、それらの偉大なる自然に神格を与え、信仰対象とした。今より世界の理が解明されていなかった時代であるならば、それらの信仰は至極当然の成り行きと言える」
「はあ、というかまたですか、また難しい話するんですか?」
「まあ、そう言わずもう少しだけ我慢して聞いて欲しい。この話はあえて複雑である必要があるんだ――人の死にはあえて複雑な理由がいる。その理由は今のお前にならばわかるはずだ」
メイリは火を囲んで踊り狂う人々をこの高い鐘楼から見下ろし、そしてその中で楽しそうに笑うアリアの姿を見つけた。
「……まあ、聞いてあげましょう」
エルハルトのいつになく真面目な雰囲気に、メイリはいろいろな意味で覚悟をしなければならないことを察した。
「ああ、助かる。人は古来より、その為に様々な理由付けを行い、その結果として、多種多様な儀式が生まれた。そして、この祭りもその一種だと考えられている」
エルハルトは再び広場に視線を戻して、輪に囲まれた文明の根源を見つめる。
広場の中央で煌々と燃え盛る炎に、二人は知らぬはずの原始的な帰属意識を得た。
「夏には霊界である山との境界が曖昧になって、山に帰った人々の祖霊が、夜には冷たい山の空気と共に村へと下りてくると言う。だから山の麓の人々は彼らを悼み、もてなし、そして彼らに連れ去られてしまわぬように、火を囲んで盛大に騒ぎ立てる」
「そう、だったんですか……でも――」
「ああ、しかしいつの頃からか山の化身である女神は魔女へと貶められ、彼女と共に山から下る祖霊は、魔女の邪悪な取り巻きとなった。そうなった経緯は外からやって来た侵略者とそれに伴う別の宗教が関係していると考えられている。世界が大きくなるにしたがって、山の麓の民にしか適応できないロジックは、不都合の方が目立って行ったんだ」
メイリは現在の足場としている聳え立つ鐘楼とその鐘が、世界を塗り替える、邪悪な侵略者の塔に思えた。
「なんだか、やるせないですね……」
「ああ、確かにやるせない。でもそれが彼らの選択だ。重要なのは、彼らを救う思想とロジックであり、真実と伝統ではない。宗教というのは人々が真実と自身のルーツを解き明かそうとして、努力の果てに生まれた人類の知恵の結晶というべきものであるが、時に人はそれを救いや自らの道を示す道具として使用したり、果てには政治や戦争の道具として使ったりしてしまう事もある」
「……愚かです、本当に……」
「ああ、生きて行くためにある人類の知恵を、同族でお互いを滅ぼすために使うなど本来はあってはならないことだ。だけど、だからと言って、ただ単純に知恵を捨てればいいという問題ではない。何故なら人の知恵によって失われた命より、救われた命の方が遥かに多いはずだから――」
エルハルトは踊り狂う階下の人々を見やる。
「だから、要は使いようなんだ――――……と、すまない。また話が逸れたな。そう、要は使い方……なあ、メイリ、今日の祭りは楽しかったか?」
「え?それは、まあ……まあまあ、楽しかったですよ」
「そうか、それなら良かった」
階下の踊り狂う人々は皆笑顔で、たとえこの祭りが歪んだ歴史の上に成り立っているものだったとしても、今も昔も彼らに取っては大切で、掛け替えのないものであり続けている事は間違いない事実のような気がした。
「僕たちは死なない。でも死には向き合い続けないといけない。だから、僕たちは彼らをもっとよく識る必要がある。彼らに教えを乞うて、彼らのロジックを体験して、彼らの歴史を知り、彼らの心を知ろう。そうすれば彼らとの出会いも、そして別れも、必要以上に恐れる必要などなくなるのだから」
メイリはここにきてようやく、彼の遠回しでわかりにくい説教が、現在とそして未来の、彼女自身の為のものであったことに気付いた。
だけどそうして、未来の希望を語るエルハルトの横顔には、その言葉とは裏腹に、額には深くしわが刻まれて、彼自身ですら知らない彼らに対する未知への恐れやわだかまり、不可解さが払拭しきれていないように見えた。
「――怖いと感じるのは、大体の場合はそれについて理解が及んでいないからだ」
エルハルトのその物憂げな言い回しに、なぜだかメイリは記憶の奥底に沈む、“彼女”のとある名(迷)言を思い出した。
――こわいなーって思ったときは、逆に一歩踏み出してみるの。そしたらね、大抵の事はどうでもよくなるから
あまりに大雑把な彼女の無責任過ぎる言い分のせいで、メイリはあらゆるトラウマが植え付けられたが、ある意味それは至言であり、逆に人はそうすることでしか、物事を知ることができなかった。
「エルハルト様……もしかして、先ほどの話、創造主様(お母様)と関係のある話だったのですか?」
メイリの理論は飛躍して、まるで何者かに導かれるように一つの答えへとたどり着いた。
二人の根源、原動力。理論的に考えれば彼らの世界に彩色が成される以前に、彼らの力の方向性は予め彼女によって定められているはずだった。
「――――……それはどうだろうな」
山の女神と貶められた魔女。
人々の歴史において、人知を超えた存在であった創造主およびネームドが、彼らの信仰の対象、もしくは、支配者となった創造主によって、信仰の創造が成されたケースは非常に多い。
彼女の性格や当時の振る舞いを思い出す限り、彼女自身が支配者として信仰される立場であったとは到底思えないが、彼女の持つ力の断片が、彼らの信仰の一部となった可能性は十二分に考えられた。
「エルハルト様、どうして今までこのことを黙っていたんですか?」
「別に黙っていたわけじゃないさ。僕にも確信は無かったし、そもそも創造主(母上)の過去の話を思い返す限り、創造主(母上)が山の女神であった可能性は低い。ほら、思い出してみろ。じいやも言っている通り、この地に創造主(母上)がやって来たのは僕たちが創造されてからのことだったはずだ、玲瓏館自体が僕たちの為に造られたもののはずだからな。まあ、もちろんそれ以前に彼女がこの地で影響を持っていた可能性はあるだろうが、ともかく、創造主(母上)の言い分通りであるならば、彼女が山の女神である可能性は低い。何故なら、この祭りは僕たちが創造されるずっとずっと前から続く、伝統ある祭りだったはずだからな」
「……」
確かにメイリの持つ記憶をたどっても、祭りの起源にたどり着く事は出来なかった。そもそもメイリは元々俗世で行われる祭りなどには全く興味がなかったし、これまでむしろ外部との接触はできるだけ避けるように生きてきた為に、今更創造主と関係があるかもしれないとなっても彼女にはその真偽を確かめる材料は皆無に等しかった。ただ――
「やっぱり不満か?」
「そう、ですね……だけど……それもそうなんですが、なんかこう、噛み合わないというか、もやもやするというか……」
「……――――まあそうだろう。確かに彼女の存在がこの祭りに影響を与えなかったかと問われれば、恐らくそんなことはないはずだ。彼女たちの力は強大で、かつての人々の生活に少なからず影響を与えていることはほとんど間違いない事だろう。そしてその断片的な記憶が、今彼らによって捻じ曲げられ、魔女として貶められているかもしれないとなれば僕たちにとっては、当然見過ごせる話題でもないはずだ」
メイリは胸の奥に発見した謎のつかえを解消しようと、広場で楽しそうに笑い合う人々に視線を移したが、むしろその光景は彼女の中にある、謎のわだかまりを助長する結果となった。
「だけど、もう僕たちにはそれを確かめる術はほとんど残っていない。かつての勇者たち一行による大封印の時代、それに伴う、ヘレニア聖教の台頭によって、かつての伝統ある信仰は歪められて、その大部分の記憶と軌跡を失ってしまった」
「じゃあ、やっぱりミーシャさんたちが悪いってことですか」
「いや、まあそうなんだけど、たぶんそうじゃない。彼女たちを悪とするにはあまりにも救われた命の数が多すぎる――かつての世界の混沌ぶりを思うに、彼女たちが大多数の驚異的なネームドを封印してくれなければ、きっと今の平和はつくられなかったに違いないし、長く続いた混沌の時代の為に、人々はこの地獄のような輪廻から解放してくれる何かを強く欲するようになっていた」
「仕方のないこと……だったんでしょうか……」
「ああ、恐らくな。だが、それよりももっと不可解なことがある。それは、これらの歴史が予め想定されていたものであり、ネームドを含む全人類がこれらの歴史をたどるよう、創造主たちによる、何らかの干渉があった可能性が示唆されていることだ。ミーシャ達の証言と僕たちを含めたネームドたちの証言、歴史家による古代文献の解読、そして最新の物理研究や、高性能計算機による演算などを照らし合わせると、これらの歴史はかの創造主達が望みうる未来であった可能性が高いんだ」
「それは……どういうことですか?自らの子であるネームドたちが封印され、自身たちすらも歪められ、魔女や悪魔として名を残すことが創造主たちの望みだったと、そういう事ですか?」
「まあ、僕たちの視点で言えばそうかもしれない。だけど、人智を超えた存在である彼らの真意を推し量るのは容易なことではないだろうし、彼らには僕たちの生きている今よりずっと未来のことが見えていたと言うから、僕たちが彼らの真意を知れるのはその時になってからなのかもしれない」
「……どちらにしても真実はずっと遠くなんですね」
「ああ、だから僕たちは過去の誰かに責任を擦り付けるのではなく、今、何をすればいいのか、何が必要であるのかを考えて、行動しなくてはならない」
「それで、彼らを識る……」
「ああ、僕はそう思っている。世界はもうすでに彼らのものとなりつつある。そしていずれは僕たちの力を凌駕し、圧倒される日が来るだろう。だから僕たちは知っていなければならない。自分たちが生き延びる方法を――」
「……」
「その為には知識で知るだけでは意味が無い。彼らをもっとよく識る必要がある。その為のプロセスが交流であり、体験であり、彼らの軌跡を分析することでもある」
エルハルトは人を識り、世界を識り、創造主を識って、理を識ろうとしていた。だけど――
「だけどな……」
ばあん、大きな音がして、夜空に大きな花が咲いた。
フィナーレの終わり。夏祭りの終わり。
夜空に打ちあがった花火には、歪められたはずの過去すらも吹き飛ばしてしまうような、力と、過去から続く揺るぎない精神と魂、そしてその根源が刻まれている気がした。
「……と、思っていたってやつですよね?」
「ふっ……よくわかってるじゃないか」
しかしエルハルトの言う通り、彼の思惑はいつも空回りしてばかりだった。ソフォス爺には建て替えの代金をむしられただけだったし、新たに雇った従業員はなかなかのくせ者で、今現在もエルハルトは彼女のせいで人生が終わるか終わらないかの瀬戸際に立たされている。
唯一の収穫と言ったら、自身や従者に友達と言える間柄の人間が少しだけ増えただけだった。
「彼らと言葉を交えるたびに自らの中に知らない何かを見つける。これではただ普通に会話を楽しんでいるだけじゃないか」
「ふふ、それでいいじゃないですか」
「まあ、悪くはないな……だけど――」
「……彼らには限りがある」
祖霊の魂と共に打ち上がった花火は、一瞬の煌めきを人々の網膜に残して、一つ、また一つと山へと還っていく。
「うむ……そうだ。だけどそれは当たり前のことで、もちろん彼らもそれを前提として日々を生きている。そして、僕たちにはそれが理解できない。知識では知っていても体感することはできない。本当の意味で識ることができない――」
「だけど、手を伸ばすんですね」
フィナーレの最後を飾る、特大の花火がかつての女神の残像と共に夜空に打ち上がった。
地上では、その煌めきを見届けた人々の歓声がわっと上がった。メイリはその群衆の中で、皆と同じように歓声を上げるミーシャの横顔を見つけて、彼女の強さを改めて実感した。
「ああ。ようやく最近ミーシャの気持ちがわかって来た気がするよ。そして、彼女の抱える困難も……僕はきっと彼女に憧れていたんだな……」
エルハルトのミーシャを見つめる横顔は、今までメイリが見てきた彼の顔とは、どこか違う雰囲気があった。思えば彼が変わり始めたのは彼女が初めてこの村にやって来たころからのように思う。
メイリはその揺るぎない事実に、また手足が冷たくなっていくような感覚を得た――




