天使
元々はカロスはただの平民だった。
友人や家族、ペットと共に暮らしていたし、こんな大きな事件を引き起こす力はなかった。
この世界にはダンジョンがある。色々なところに急に現れ、何かの条件で消えるのか、誰かが消しているのか、最も長い歴史を誇るこの国でさえ文章が残せるようになる前から存在していた事しかわかっていないのだ。
ダンジョンはやろうと思えば割と簡単に塞ぐことができる。しかし翌日には新しい入り口や塞いでいたものが無くなり、ペナルティと呼ばれるモンスターが放たれる。ペナルティは姿の見えないモンスターとされており、一見するとひとりでにものが壊れたりするように見えるのだが、煙などの視覚できる期待や色の付いた水をかけると一定の大きさの穴があるように煙が消滅していくのだ。そのことからそういうスキルによるものと言われたり、全て吸っているのではないかとの意見も上がっている。それはダンジョンの一定範囲を破壊することだけを目的としており、それがなされると何処かへ消えていく。そんな認識をされている、そしてこのモンスターはドロップ品を落とさないことも知られている。たとえ最弱のスライムだってジェルや核、謎の剣などのどうやったってお前から出てくるわけ無いだろというアイテムもドロップする。にも関わらずペナルティは何も落とさずムチャクチャ強い。見えないのに死の気配がするのはペナルティがいるから逃げろとある程度のランクの冒険者達は皆知っている、ただ時間で逃げているとの説もあるので、完璧な調査を望む学者が討伐依頼を出している。
カロスの住んでいた村は壊滅させられかけた。
どこにダンジョンがあったのか、誰がそんなことをしたのか、人を殺そうと動く訳では無いので助かったものの今でもトラウマとして抱えているものも多い。
『止まれッ!!』そう叫びながら彼は鉱山用のダイナマイトと共に突っ込み、真っ二つにされ殺された。しかし生き返った。
ペナルティが、魔物が、敵が、殺した相手を蘇らせた。そして急に消えていった。そこから彼は特殊な力に目覚めた。探索者の天職だ。そこから彼は様々なダンジョンに潜ってはモンスターや宝箱からアイテムを手にしていった。どんな強力な龍も獣も機械さえもダンジョンでの彼は止められないのだ
伏線。たぶんね