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度を超えた英才教育はイマジネーションの邪魔になる

 そこそこ人も多くなってきたので、自転車を降りて引きながら並木道を進む。先の方に多目的広場があり、幼稚園か小学生低学年の子供たちがサッカーをしているのが見えてきた。サッカーといってもハーフサイズの広さで、多くの両親と思われる大勢の観客がコートを囲んでいた。だから遠目からは、はっきりと試合内容を見ることが出来なかった。


それでも観客の隙間からざっくり見た感じだと、年齢的にも本格的な試合な感じではなく、1つのボールに全員が群れるように集まって混戦の中で蹴り合う程度の内容であった。ただ練習ではなく、試合形式では行われていたようだ。



 その大勢の観客の中で、ひときわ大声で

「ドリブルしろ‼︎」

「そこだ、シュートだ‼︎」

「なにやってんだぁ〜‼︎ 今チャンスだっただろ‼︎」


と、やたら熱血指導⁉︎ の声が聞こえる。


完全に自分の息子だと思われるプレーだけに入りきっている父親がいた。活気があることはいいことだ。ただそれを差し引いてもチームプレイの球技において、試合中のワンプレーワンプレーに対し個人的に指事するのはいかがなものだろうか⁉︎


この親はチームの事でなく、我が子の事しか考えていないのは容易に想像できる。さらに想像を飛躍すれば、この親は自身においてサッカー経験がないのではないか⁉︎



 仮に、この子供が将来有名なサッカー選手になってTVで紹介された際、昔のエピソードを一緒に登場した父親が自慢げに言うに違いない。当時、その声にドン引きしてた周囲は構わず、大声出して我が子に指示を出してたって話。そして自身はサッカー経験はないが、独自の練習方法で我が子をここまで育て上げたのだとドヤ顔するんだろうなぁ〜。

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