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4 『生きるとは、選択すること。』


 とりあえず、みっともなく騒ぐ大学生組をビンタで引き戻して。


 蒼真さんにせっと、いや、言いくるめを任せた。

 本当、この人って某TRPGでリアル《言いくるめ》をかますんだもん。

 正直言って、殺意先輩に《言いくるめ》て補正貰ったの赤木先輩とこの人ぐらいだもん。

 私はリアル知識でしか、補正貰ったことないけど。

 オカルト知識なら負けないぜ!



 それに、言語化できない部分で今、ドリームランドの中にいる面子は、一つのパーティになってるのがわかる。

 多分、刑事組が、メリーゴーランドでフラグ立てした。

 人数が多いから、あえて言うならギルトとかクランとかそういうの。

 組むのはごめんだけどね、一応、物理的というか今の人間社会的じゃないけど。

 誰かが住んでる土地に土足で踏み荒らすようなのは、大嫌いだし。

 こんな奴でも、自分の家に土足で入れば怒るでしょうに。


 …………こんな奴らでも、死ねば行方不明になれば、悲しむのいるでしょうけど。

 それでも、私は選ぶ。



 私は、はっきり言うと身内に甘い。

 あんこにコンデスミルクと黒蜜、蜂蜜、生クリームをトッピングした並みに甘い。

 そして、蒼真さんに散々、再三再四どころか、再十ぐらいに言われてるけど、その範囲も広い。7

 よく「どうして私の腕は二本なんだろう」って呟く程度にはね。


 だけど、“今回”は後悔したくない。

 前のあの時は、結局、両方依頼人だったのも在って選ばなかったし選べなかった。

 だから、両方とも危険にさらしたし、結果的に同級生の同僚を行方不明にしてしまった。


 

『考えすぎるんじゃな、主は。

 あれはのぅ、巡り合わせじゃよ。』


「それでも、今回、チエ先輩とトラ先輩になんかあったら私は私が許せない。」


『前回は前回じゃ、気に病むでない。』


「……優先事項は、チエ先輩とトラ先輩、蒼真さんはして返す。

 私、茜さん、刑事組の順かな、うん、感だけど七人は取られる。」


『じゃろうな。』


『あのボケが色々と弄くって隠蔽してたのを砂時計の砂がなくなったのを機に解いたせいもあるが。

 此処が、贄を求める際、必ず七人求めるからな、誰が仕組んだのかは興味ない。

 疑わしきは、あの人形師か此処のオーナーだろうな、壊しもせず二十年、十二分に怪しいと思うが?』



 言語化してしまえば、嘘っぽくなってしまうがそういうことだと思う。

 オカルト的に言えば、八は、無限に通じる数字。

 それに通じる円環を絶やさない象徴みたいなものだ、七は。

 面白いことに、それは多少の意味が違っても、七でまとまるオカルトは多い。

 七人ミサキにしろ、学校の怪談なんかの不思議話もね。



 このめとカディとそんな会話をしているうちに、蒼真さんに《言いくるめ》られたようだ。

 ちなみに言うなら、蒼真さんは私の選択を知っているし支持するだろうけど。

 チエ先輩達は選択を知らないし支持しないだろう。

 まぁ、トラ先輩は、私の感情を多少なりとも察して何も言わないに、500円。

 プロって意味なら、蒼真さんは私より、余程、プロだ。

 報酬を貰ってるなら、割り切りも必要なんだけどもね。



 そんなこんなで、アクアツアーに来た。

 某ネズミーのアマゾン航行っぽいってわかるかな。

 それを一部、鍾乳洞っぽいとこを通ったりするようなそういうの。

 凝ってるわよね。

 耐水性とかめんどいのに。

 なんか、『女王様』がこうなったのは、エンディアの入れ知恵もあるけど、元々こっちとあっちの境がヒドくヒドく薄い箱庭みたいだ。

 うん、質はそこそこだけど、蓼みたいにクセはあるけど、大学生組は一部の好事家に好かれる霊質している。

 んで、そういう隣人は水棲が多い。

 うん、さようなら、大学生組かな。

 刑事組と合流していないなら、私達が消えるか、大学生組が消えるか、だわな。

 本当に表情筋が殺しやすくて良かったわ。

 見た目は、多少、不機嫌程度には見えてるだろうけど。



 誘うように、ボートがやってくる。

 施設施設の電源は生きてるから、明かりは安心させるから、遊具に寄りたくなるわけだ。

 同時に、ゲートが閉まり、シャッターも降りた。

 ボートで一周するまで出さないって?

 うん、まぁ、生け捕りが基本だろうけど、ひとりぐらいは喰われそう。

 もちろん、大学生組は騒ぐけど蒼真さんが、言いくるめておだてて乗る方向に行く。

 まぁ、警戒はしてるんだ。

 茜さんを含めた私達を後ろに乗せさせた。

 だけどさ、アクアツアーの最後の方に“ナニカ”が居るのは、廃園後に忍び込んだ連中が残した記録にあるんだよね。



 ――“前方に座ってた友人が水の中に引きずり込まれた”って。



 粗々調べる程度でも見つかるんだもの、大学生組の準備不足ね。

 あー、まぁ、一応、仮にも協力してるってテイならある程度は、呪具消費しないとマズいけども、ね。

 やっぱり、嫌いだ。


 最低限の礼儀も守れないようなの。

 フツー、まぁそれから外れた私が言うこっちゃ無いけども、フツー、三回もそういう体験したら避けるか、対策するでしょうに。


 私の“電話のお客さん”にも、何回も来る人もいる。

 体質の問題で十回以上、相談を受けたタマモさんみたいな人も居ないわけではない。

 (ちなみに、タマモさんは交通事故の後から霊感目覚めて、天然誘蛾灯になったタイプ。/御守りを定期的にトラ先輩経由で渡してる)

 だけど、ウェイウェイしてるチャラ男チャラ女でも、私に相談してくる時点でトラ先輩が匙投げてる案件だ。

 死ぬほどかある程度の危険がある怖いめに三回あってるのに懲りないでメンバー揃えて来てる時点で大嫌いに入る。

 同時に相談を受けたから、身内に入るから見捨てたくない。

 矛盾は承知、そして見捨てるのは順位付けだ。

 私の腕は二本だもの。


 推定、もう終わりかなって時だった。


 最後の見せ場?だったそこだけライトアップされてた。

 ドリームランドが営業されてた頃は、大王鮹の張りぼてがあった場所。

 そこを通り過ぎる間際。


 明るい灰色の触手が、大学生組のガリとメガネ、ロリ巨乳とメガネ貧乳。

 ヒロシとトール、ミィ とエイコだったかな、それが絡め取られた。

触手から浸透系の毒なんだろうが、なんつか、四人の様子を簡潔に言うなら、男性向けの薄い本みたいな感じになった。

 うん、、喘いでる。

 締め付けを快楽として受け取ってるみたいだ。

 ヒロポンじゃないけど、アッパー系の麻薬みたいなもんかな。

 下手に暴れないように、そういうの。

 意識を朦朧とさせる代わりにみたいなね。

 ただ、この後のために感覚を鋭敏にしてるんだろう。


 幾つかの呪具を消費する。

 一種のリアクティブアーマーみたいなもんである程度の衝撃が必要なんだけども、なんだけども、避けられたり、ふんわりと受け取られたりして不発。

 蒼真さんの攻撃も同じ。



 そして、ボートは出入り口に戻る。

 リーダー格だった大学生は一応、抵抗してくれたことには礼を言った辺り、ボンだよなぁ。



 そして、キャッスルに乗り込んだ。

うん、リアル体験のせいでまた同じことあったら作中と同じ選択するんだろーなってんでああなった。



また、蒼真さん、本気にリアル《言いくるめ》上手いんだわ。

殺意先輩が割と、ハウスルールで説明できるなら、リアル知識なんかを判定にプラスアルファしてくれるからもあるけど。

私の場合、myキャラの『砂白真朝(仮)』が、博覧強記系キャラってのもあるけど、某TRPGやってたときはその手の本読みまくったからなぁ。

殺意先輩のシナリオは、殺意は 高いけどそこまでひねくれてないシナリオだからか、ね。



退魔生徒会シリーズよろしく、過去(キャンペーンだったんで、現代キャラのご先祖様/氷川丸のシナリオが好きだった)をやったり、殺意先輩のシナリオは素直だけど意外だったな、うん。


時期的に、アレイスターが生きてる時代だったし。



話はズレましたが、時間がない為、後々加筆修正が決まってるアクアツアーパートの『彼』は、現代の男性向けと言うより、古き良きB級洋画ホラーな化け物を目指しました。

ゾンビで言うなら、バイオな災害の方じゃなく、キョンシーみたいに誰かに使役されるシステムとしての化け物。

なんつか、最近のホラーは化け物に物語を求めすぎてんなとか思いますもん。

個人的に、リングみたいな謎解きホラーサスペンスより、学校の怪談系の脱出系ホラーアクションが好きってのもある。


かまいたちの夜やcallingぐらいなら謎解きも良いけども。



とりあえず、次回クライマックス!




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