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36話保留とやる気

谷仮面はまだ読んでません。

エアマスターより前から知ってはいたのですが

絵的に好みでなかったためスルーしてました。

もったいないことをしたと思っている。

でもまだ読んでない。

酔いつぶれて目が覚めて小屋へ帰ってまた寝る。

顔の無い奥さんが子供を抱えててんやわんやする中、

スーツを着て槍を持って「それじゃあ行って来るよ」と

玄関でキスしてダンジョンに向かう夢を見た。

仮面もつけていたから仮面夫婦だな。


ぼやけた頭で昨日聞いた娼館について考える。

どうやら避妊という概念は無いらしい。

孕ませ上等のNS天国のようだ。


NSってのはノースキン(ゴムなし)のことらしいぞ。

元の世界でもまだまだ結構なリスクがあるから

病院行きと抗生物質の投薬は覚悟したほうがいい。


天国なのはいいが、養育費契約は結構シビアだ。

金額は女によっても違うが、入れる孤児院にもよる。

普通に考えれば養育費×子供の数÷男客の数くらいになる。

男が死ぬ可能性もあり、契約後に再計算され変動することもある。


元の世界の常識では子供は2人とかだが、大家族というのもある。

この仕組みの中で生まれる子供の数は大家族寄りになるのが必然だ。


娼館マスターの男もかなりの金額を支払っていた。

だが、代わりにいつも綺麗な女たちを

3人も抱きたいときに抱けるのだ。金はかかるが。


男としては非常に魅力的な仕組みにみえる。

女も男の世話をする必要が無い。


孤児院の子供たちは自分の父親を知らない、

育ての母と生みの母という皺寄せを受けることになるが、

院への帰属意識は強く、結束力があるそうだ。


だが、この契約は冒険者を町にかなりの力で縫い付ける。


他の町へ行けば契約婦が居ない。

新たに契約する羽目になることも考えられる。

そうなれば双方のギルドの口座に金を入れ続けねばならない。


つい金を払い損ねて犯罪者になるのも嫌な話だ。


それから契約したからといって女を独占出来るわけでもなく

養育費契約をしている男と結婚したがるような

娼婦でない女性も少ないだろう。


つまりほとんど結婚しているようなものだ。

多夫多妻の一員に加わるということである。

これを少しでも倒錯的だと感じるのは日本人だからだろうか?


それを避けて妊娠中の女性に相手をしてもらうというのが

安全策というものであるが、

童貞としてそれはどうか?という気持ちも強い。


まだまだ他にも色々言われていた気がするが思い出せない。


だめだ、初めては初めて同士じゃないといやだとか

ヤリ捨て気味なもっと気楽なセックスがしたいとか

独占欲だとか、そもそも避妊魔法作ったのが無駄になるとか

子供が出来るなら出来るでそっちも気になるだとか

わがまますぎる己の欲望に正直で居たい。

そうでなければこの年まで童貞でなどいられないのだ。


結論は保留。いっつもこれだ。

だから童貞なのだ。


絶望的な気持ちになり目も覚めた。

冷水を浴びせられたような情け無い気持ちで一杯だった。

ようするに、責任感の無い奴が女を抱こうなどと思うな。

ということだ。

そんな奴はクズだ。

皺寄せがどこへ行くのか考えたくも無い。


結局俺はこれ以上クズになりたくないのだ。

既にクズ中のクズのくせにだ。

なにもかもから逃げ出して、裏切って、憎んで、妬んで

グズグズしているくせに。

自分から何かしてクズにはなりたくないという。

だから何も出来ずに引きこもった。


ならコンドームを作って避妊を広めればいい?

そうなれば娼館の仕組みが揺らぐ。

娼婦の立場が変わる。

真剣に求め合う相手ではなくなってしまう。

孤児たちの立場が変わる。


ぶっちゃけると、それ以前に生でしたい。


NAISEIしてこの世界を現代に近づけようなんて気はもうとうない。

そんなことは元の世界の発展途上国で求められたなら、やれ。

せっかく異世界に来たのにそれを壊してどうするのか。

この世界を進めるのはこの世界の人間がやるべきことだ。

求めるものが死に物狂いで得るべきものだ。

風呂に入りたいからといって上水道を作るとかを

良いことと思っている連中はまるで理解できない。


なんだかイライラした不満を別のところに投げつけて、

準備をして小屋を出る。

酒場で飯を食ってダンジョンへいくのだ。

今日こそ魔狼にリベンジし、先へ進む。

とにかくダンジョンを制し区切りをつけてやる。


討伐隊は少し前にこっそり帰ってきていた。

甚大な被害と敗北の2文字を引っさげて。

予想通りだ。

相手のホームである森の中の戦いになるのだから。

ギンピカ騎士の頭にはゲリラ戦などという言葉はあるまい。

冒険者たちだって所詮はダンジョンが専門。

従軍した兵士にいたっては隊列を組んだ戦闘が主体と来ている。

どうにかなるわけがない。


酒場で朝飯を頼む。

朝食は固いパンとスープと目玉焼きだ。

卵は先着だ。飼われている鳥が産んだ分しかない。

卵が切れたら何かの乳になる。

これには好き嫌いがあるようだが、俺は加熱すれば平気だ。

「今日は早いな。荷物が多いし、どこかへいくのか?」

主が話しかけてきた。

「ダンジョンへいく。」

「…九層のモンスターが何か知っているのか?」

「しらないが。」

「九層はスライムだぞ。大丈夫なのか?」

な、なんだってー!?スライムといえばテンプレでは最弱、

しかし、起源を遡れば物理耐性の初心者殺し。

昨今では特殊なスキルを獲得する多様化モンスターじゃないですか。

形もゼリーからネバネバまで幅広い。

でもおっさん的にゼリータイプはスライムじゃないと思う。

「…それはネバネバした奴か?」

「そうだ。奴らに切ったり突いたりは効かんぞ?槍でどうする?」

「弱点、そういうものは無いのか?」

「普通は火で倒す。核の魔石を砕けば武器でも倒せるらしいが、

討伐証明が得られんから稼ぎにならん。」

スライム核=魔石→砕く→稼ぎ無し→通行料が払えない。

「忠告感謝する。だが、問題ない。何とかしてみせる。」

「最初は大体皆そう言うのだ。あのマールクもそうだったな。」


俺は食事を済ませると酒場を出た。

今日のスープもうまかった。おそらくガラと野菜のスープだ。

簡単な朝食と見せかけて

どこまで手間隙かけてやがるんだ酒場の主は。

俺の中のスラム飯イメージでは野菜クズの薄塩スープが基準だ。

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