35話地派魔法と娼館
逆の改変には
「僕の考えた最強の精子」シリーズがある
尻尾の長さが2倍のロングテイル精子
高速で到達するハイパーダッシュ精子
確実に双子が生まれるツインヘッド精子
貫通力抜群のドリルクラッシャー精子
凶悪な風貌のデビルホーン精子
などなど。
怖いので封印する。
作業はイカ臭さを極めた。
結論から言うと今までどおりに魔石を身につけ
魔力圏に全身を納めることで、地派を使うことが出来た。
というか、既に使っていたようだ。
戦闘中のような集中状態では無意識的に発動している。
そうでないときは横になり、筋肉をピクピク動かす程度からだった。
攣ったり痙攣したりして大変だったが、
調整が効くようになった頃から、本格的に調べてみた。
まず皮膚に対して色々試みる。
それこそ色艶、産毛からはじめていく。
もし失敗しても切除する選択が取れる。
それから髪や、脂肪、体液と意識していく。
わかったのは地派魔法は体内や肉体に対してのことならば、
自然現象に対しての天派のように自由度が高い。
ということだ。
なにせ、腕に小さな角が生やせた。
おそらく産毛を改変した結果だ。
そして「体内のMP」は「外のMP」とは別であること。
自然回復はとても遅く、魔物を倒すことで多く回復すること。
これが一定以上の量になっていると自動的に肉体の改変をもって
消費されているのではないだろうか?
戦闘中の無意識な運動に補正を加えていることから、
集中状態であれば直感的なイメージを汲み取るようだ。
ここぞというときには多く「気」を使うつもりで動けば
普段よりもイイ動きが出来る。
この「気」を使うという意識の切り替えが地派の鍵であるようだ。
さらに動きのイメージが頭にあればそのとおりに体が動かせる。
自然に自分の動きをフォローしてブーストする。
基本的には力の増大であり、速度の影響は小さい。
チャリでいうならギアが軽くなってペダルをこぐ量が増える。
このギア比を変えて速度を上げるには思考加速が要る。
脳だけ時間加速とか、脳や心臓を強引に倍速稼動させるような
やり方では脳の寿命が縮んでしまう
このような脳や神経、細胞といった考えすら
この異世界では破格の知識のはずだ。
神経を通る信号を観測したり、細胞を拡大観察することによって
イメージもより明確になっているはずだ。
というか、これ以上はもう無理。
俺の頭で具体的な方法論が思いつくわけが無い。
沢山魔物を倒すのでどうか魔法様お願いします。
魔法ならば負荷のかからない思考加速も夢ではないかもしれない。
それから性病予防魔法もつくった。
いたす前に相手の分泌物をサンプリングし、
潜む雑菌やウィルスをマークして体表で破壊する仕組みだ。
どれがなんの病原体かなんて識別できないので全殺しになるが、
使用後すみやかに体表を元の細菌分布状態に戻す。
清潔にしすぎると逆にバランスが崩れて病気になる。
相手の粘膜を傷つけてはいけないため、
細心の注意をはらわねばならない。
ついに、準備が整ってしまったかに思えたが、
肝心な問題を見落としていた。
仮面をつけていたらベロチューができない。
外せばいい?
せっかくここまで素顔を隠し通してきたのに?
娼婦とヤリたいというだけでそれをかなぐり捨てるのか?
ベロチューを我慢して、触る入れるだけにするのか?
なめたい。いろんなところを。
あ、口のほうも予防しないといけないな。
とにかく、これでは満足などできない。
困った。これではまだ娼館には行けない。
本音を言うと、すごくヤリたいが、反面怖い。
可能性的に童貞を捨てたら魔法が使えなくなるまである。
まだだ、まだ足りない。
妖怪が出てきたときにどう対処するかも考えなければならない。
毅然としたチェンジが言えるようにならないと
とんでもない化け物に食われてしまう。
娼館の面子やシステムについてまだ学習が足りないようだ。
酒場に着いた俺はさっそく聞き込みを開始した。
「この中に娼館について詳しいものはいるか?」
酒場の酔っ払いに声をかける。
「お、質問仮面か?お前もついに娼館で遊ぶつもりか?げへへ」
「それならこいつだな!なんせ12のときから通い詰めてて
孤児院に何人ガキがいるかわかったもんじゃねえwww」
「オレはちゃんと養育費を納めてんだ!それにミリもマリもリアも
愛してる。何にも恥じることはねえ。」
「おかげで町民税が払えなくてカツカツのスラム生活だもんなw」
「うるせえ!女子供養えねえ腰抜けでいられるかよ!
それで何が知りたいんだ?そも娼館ってのはなぁ…」
酔っ払いによる茶々が入りながらも娼館のなんたるかが語られた。
それによるとどうやら娼館というものは
一種の多夫多妻制の社会システムのようだ。
男が娼館に通い、女が相手をして、男は金を払う。
単純に言えばこれだけだが、相手をする女によって支払いが異なる。
見栄えや人気だけでなく、妊娠中、経産婦、未経産婦、新人
というように分けられている。
さらに契約婦という別の女に割高になる代わりに。
契約した女は割安になるモノがある。
妊娠中の女は一回いくらだが、
それ以降は妊娠する可能性があるため、
養育費契約をする必要がある。
養育費契約は女一人当たりで換算する。
よってとっかえひっかえ抱けば養育費で首が回らなくなる。
トンズラこけば犯罪者だし、ギルドから自動引き落としだ。
報酬から真っ先に天引きされる。
このため、男の側にはある程度の社会的信用度が不可欠になる。
ランクを上げないと抱けない女もいる。
娼館で生まれた子供たちは引退したり、手の空いた娼婦など
によって孤児院で育てられる。
仕事をするかどうかの判断は女たちが多くを行なっており、
体調だけでなく、客で選ぶこともある。
だが当然女の側でも稼ぎの量でヒエラルキーが存在しており、
日夜しのぎを削っているとのこと。
トップの権力は絶大のようだ。
ちなみにヒエラルキーはドイツ語で
英語ではハイアラーキーというそうだ。どこかの剣聖を思い出す。
ほかにもいろんなことが語られたが酔いがすすんで
グダグダになってしまった。




