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27話冒険者の書

 この本を開いた君は、今やっと中位冒険者に

なったばかりだろう。君がどのような功績を持って

中位へと至ったのか、

それによって知るべき内容の順序は変わってくる。

 1、討伐者は~ページへ

 2、採集者は~ページへ

 3、…

 

ってゲームブックかよ!

とにかく1だから~ページだな。


 討伐者を選んだ諸君、君達は知ってしまったはずだ、

ここから先このままでは届かぬ世界があると言うことを。

私自身も月夜の晩には下を向いて歩かざるを得ない

情けない男であるが、せめて私の知る限りをここに記そうと思う。

これを読み、いつかあの月を書き換える者が現れることを

切に願っている。


なるほど、あの月を書き換えるのは一種の悲願なのか。

風情もへったくれも無いもんな。


 鍛え上げた肉体と、使い込んだ武器、

それを結びつける練り上げられた技。君達の誇りだ。

しかし、それだけでは足りない。

 君達に必要なのは「魔法」という第四の力だ。

魔法など頭でっかちのヒョロガリ野郎の手品だ、

使われる前に近づいてぶった切ればいい。それもわかる。

だが、誇りで手段を切り捨ててはいけない。

 で、あるのでここでは「魔法」について記す。

魔法使いの諸君は、より見識を深めるためにこれを読むか、

訓練場にて最低限の護身術を身につけることをおすすめする。

 「魔法」には様々な種類、流派、考えが存在する。

私が旅した様々な土地だけでも魔法と思しき現象、技を確認した。

その中でも最も大きな区別は

「魔法」と「武技」、「外功」と「内功」、「天派」と「地派」

などと呼ばれる体の外で行なうものと中で行なわれるものだ。

ここではカッコいいので~派を用いる。

 天派で有名なのはやはり炎を何らかの形でぶつける魔法だろう。

非常に派手だが、防ぎづらく効果は高い。

反対に、地派は地味だ。見た目にほとんど変化はないが

一時的に大幅に身体能力を強化するものが基本とされている。


おお、やはり「内」向けの魔法が存在するのか。

オレの魔法は天派だろう。「視界拡張」も結局は目で見ているため、

見えないほど速いものは見えない。

これを見えるように出来るのが地派ではなかろうか?

だが、カッコいいからで選ぶのはどうかと思う。


 このように天派は自然を自在に操り、

地派は肉体に限界を超えた力を与えてくれる。

諸君らならば地派に魅力を感じるのではないだろうか?

 1、天派を知りたいものは~ページへ

 2、地派を知りたいものは~ぺージへ


まだこのスタイル続けるのかよwww

くっそ、どっちから読むべきか?いや、どっちにしろ全部読むんだ

迷うことなんてない。一応使えてる天派は置いといて地派だ。


 この項では地派について記す

地派とは体内に存在する「気」とよばれる力を用いて行なわれる、

と言われている。だが私には気そのものを感じたことがない。

気を扱ったと思われる技法を駆使した後は

ある種の喪失感を感じることがあるので、

それが気を消費したということだろう。その気を扱うためには、

それぞれの体内に存在する魔石用いて行なう。


え、体内の魔石?え、ちょっとまって?!俺持って無いんスけど?

レントゲン撮影で発見できなかったんスけど。

この世界の人が殆ど持っているらしいけど、無いと使え無いのか?


 だが、安易に行なえば体の筋という筋が千切れ、

骨という骨が砕けるだろう。これは子供でも知っていることだ。

そのため使ってはならないとされている。

 ここで君達が練り上げてきた技がものを言う。

剣ならばただの振り下ろし。それを、もっと「こう」できれば

早く強く振れるのにと考えたことは無いだろうか?

それを可能にするのが地派だ。

 体の筋がどのように動き、骨がどのように支えるか。

嫌というほど体に染み込ませて来た諸君ならば、

その一歩先を間違わずに魔石に伝えることが出来るだろう。

それが地派の第一歩だ。

 

これはかなり難易度が高そうだ。骨が砕けるとか怖すぎる。

ようするに肉体言語で魔石を用いて気に働きかけるということだ。

骨格図と筋肉のデッサンなんて何度やっても暗記できなかった。

格ゲーみたいに体が勝手に動いて斬撃が飛ぶようなもの

ではないらしい。


これだけ読むのでかなり苦労した。

知らない単語が多すぎる。

これでは何年かかるかわかったものではない。

早急にOCR(自動文字認識技術)と自動翻訳を

魔法化しなければならない。

だが、PCによるOCRは割りと最近の高度な技術だ。

俺ごときが手書き文字という曖昧さを含んだ画像認識技術を

再現できるのだろうか?


仕方なく、複数の本からページを数枚画像として記録してみる。

やはりすべてのページを記録するには容量が大きすぎる。

色情報を省き二値化し可読ギリギリまで縮小してもまだ大きい。


ええと、まずは文章を単語ごとに分割し、

単語が内接する長方形で囲む。

それを文字ごとに区切るわけだがそれがまた難しい。


結局俺は本を開きながら、ああでもないこうでもないと

悩み続ける羽目になった。しかし、日本語じゃなくて良かった。

いや、日本語だったら普通に読めるのか。だが複製保存できない。

最悪手打ち入力するしかないのか?ブラインドタッチできねーぞ?


「気」と訳した単語も辞書には「オド」「プラナ」「ライフ」

「オーラ」的に呼び方は多岐にわたっていた。


ぐぅと腹が鳴ったところでお開きにして資料室を出た。


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