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貧乳好きの元下着販売員、異世界を救済する  作者: 辛味亭
第02章 冒険者ギルド編
229/377

229.慌しい3時間

「写真を撮るのが巧いのダレだ? キスの瞬間をバッチリ撮ってくれー」

「オレも撮って欲しい」

「とりあえず、照明と背景を準備しろー」

「オレに【浄化魔法】かけてくれー」


 と言う感じで、ほっぺにチューだけでなく、なし崩しに撮影会も追加されました。


 プリーブロックの冒険者ギルドの冒険者再度の部屋は溢れんばかりの人で・・・溢れていました。

 冒険者ギルドの外も大行列です。


 1人当たり約30秒の撮影会でした。

 【乙女流:接客術:同時接客】で分身を10人作って頑張りました。

 撮影スペースを30個作って、ローテーションさせて、なんだかんだで3時間かかりました。

 さすがに疲れました。


 撮影会の最中に、エサーキさんとミヤフィールドさんに頼んで冒険者たちにラーマふぉんの登録もお願いしました。

 クリコとLF、各10人ずつの20名で、ラーマふぉんの説明と登録を行いました。

 RTTの社長のチャーラーと、その部下のマルートも応援に来ました。

 マルートは、スライム印の石鹸の事を、もの凄く恥ずかしそうにしていました。


 分身が撮影会を頑張っている間に、本体は明日の準備です。

 まず、お義父様に、実験都市トチョーの領主とクーデターの事と、土木ギルドの件を伝えて、マウスゾヘの身柄拘束の許可を貰いました。

 ほっぺにキスマークを付けてニヤニヤ顔のシン、マジェスタさん、シーマさんと作戦会議です。

 ティコア、マツヤとパラシュも後ろで聞いています。

 すでに、情報収集のために、ラーマふぉんの登録まで済んだ50人は先発隊を組んで、トチョーに向かって貰っています。


「お嬢、作戦はどうするんだ?」


「イージスが使える人たちで、王国の旗を靡かせての大行進で正面突破をしようかなぁって。こっちが正義なので、コソコソしないで攻めようと思っています。伏兵も準備しますけど・・・。それくらい、戦力差があるんじゃないかと思っています」


 剣と魔法、魔法が使える人間が少ないので、剣や弓とかならイージスで、ほぼ防げると思っています。


「ラーマたん大公さま。神珍鉄とかは、もう少し都合がつかないのですか? 参加メンバーの半分以上は装備出来ていないんですよ」


 300組×3回で、900組・・・参加メンバーは3,000人で2,100人分以上不足しています。

 作るのは簡単なんですが・・・。


「ダーリン、さっき、パパッと作ってたけどダメなの?」


 マツヤが、余計な事を・・・。

 マジェスタさん、シーマさん、そして、手続きが終わって、作戦会議を聞いていた冒険者たちの視線が集まりました。

 もの凄くワクテカしている視線です。


「分かりました。後で、各ギルドを回って素材の補充しておきます」


「「「「「「ウオォォォォォォォォォォォォォ」」」」」」


 歓声が凄いです。

 今日は、今までで一番冒険者が集まっているらしいです。


「ラーマたん大公さま、ありがとうございます」

「ラーマちゃん大公さま、ありがとうございます」


「気にしないで下さい。必要だと思ったから、するだけなので・・・」


 あの価格で、これだけ需要があるとは信じられません。

 1セット4~5億円ですよ。

 あるとこにはあるんですね。

 ボクのとこにも使い道の無いお金がいっぱいあります。

 今回の依頼で使い切るつもりだったのに・・・。

 逆に増えて大台にのっちゃいました。


 それはさておき、『インダス』で追加の口紅を作る時に、『インダス』の新着にマナの発明品の第3弾が掲載されていたので、依頼を受けた冒険者たちに配れるように、さっきまとめて作っておきました。

 お爺さん、ありがとうございます。


 とりあえず10個、カードから取り出して、テーブルに置きました。


「この魔道具を使えそうな人います? かなり調整をしてあるんですけど、それでも、結構、使用者の魔力を使うんで、レベル3以上の魔法が使えないと、きついかもです」


 思いっきり矛盾しているセリフです。


「お嬢、ちょい待てや。これ魔道具なんだろ? どうして、使用者の魔力を使うんだ? 魔法が使えないヤツでも、使えるのが魔道具じゃないのか?」


 シンは、その矛盾に気付きました。

 まぁ、普通、気付きますよねぇ~。


 マツヤは、頭の上に『?』が浮かんでいますけど・・・。


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