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貧乳好きの元下着販売員、異世界を救済する  作者: 辛味亭
第01章 首都フルフラット編
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21.今日は寝かせてやらないぜ

「このお嬢、森から出てきたばかりで金がねぇ。宿代にも困る有り様だ」


「「「「「うぉーーーーー」」」」」


 何が『うぉー』ですか。100万円近く持っているので宿代くらいあるはずです。


「それでだ、宿代と少しばかりのお小遣いで抱かれてもいいそうだ。当然って訳じゃないが、ひとりだけだ! たっぷり楽しみたいだろ?」


 ひとりでもイヤです。無理です。ありえねーです。


「ただ条件がある」


 シンはもったいぶるように一旦言葉を止め、ぐるりと周りを見渡す。


『条件って何だ?』『さっさと言え』『爆発しやがれです』とか様々なヤジが飛んでいます。あっひとつだけ心の声が混ざっていました。


「お嬢より強いやつだけだ。自分より弱いやつには抱かれたくないそうだ!! でもこんな条件ならてめえらには余裕だろ? さてルールは簡単だ。今から金額を聞いていく、一番高い金額を言ったヤツがお嬢と勝負して押し倒したらそいつの勝ちだ。そして続きは宿屋でやってくれ。高ランクの冒険者のてめえらには万が一も無いだろうが床に倒されたら負けで金は没収だ。簡単だろ?」


 シンはボクの実力なら負けないだろうと確信してるから、こんな事を思いついたのか。というか、最初から説明しとけです。いやらしいです。あくどいです。えげつないです。


「さぁて、誰が行くんだ? 高ランクの冒険者の懐具合いを見せつけてやれ!」


 煽ってます。煽ってます。煽りまくりです。ボクもシンの思惑にノってあげますか。


【乙女流:接客術:営業笑顔】


「よろしくお願いします」


「「「「「おぉーーーーー」」」」」


「じゃ、金貨5枚からいくぞ。」


『6枚』『7枚だ』『8枚』・・(白熱しています)・・『30枚だっ!!』


「金貨30枚、他にいるか?」


「じゃあ、ジーワン、てめぇだ」


 丸い目をした、いい体格をしたおじさんでした。


「そういえば、何で、シン、おめぇはやらねぜんだ?」


「オレが抱いたら、お嬢のがガバガバになっちまうし。それにオレ以外じゃ満足できなくなっちまうだろう?」


「ははは、違げぇねぇ」


 どこがガバガバになるんですか? ボクにヤ○イ穴なんてないですよ。


「2人とも準備はいいか? じゃ、始めっ!!」


「お嬢ちゃん、あんなことや、こんなことのフルコースで今日は寝かせてやらないぜ」


 寝ないなら宿に泊まらなくても大丈夫です。って突っ込んでいいですか?


「いくぜー」


【乙女流:接客術:呼出対応】 → 出足払い → 【乙女流:接客術:呼出対応】


 足が届く位置まで移動してサクッと出足払いをします。乙女流じゃないです。普通の出足払いです。元の位置まで戻り、しゃがみこみながら悲鳴を上げます。


「きゃーーーーーーーーーーーーーーー」


 計算されつくしたコントの用にジーワンはボクに届く前に足が縺れて綺麗に転びました。


「勝者、お嬢!!」


 シンの軍配の手があがりました。


「何やってんだ」

「焦りすぎてすっころびやがった」

「そこはベッドじゃないぞ」


 ギルド内に心温かい声援が飛びかっていました。本当にみんな容赦ないです。


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