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貧乳好きの元下着販売員、異世界を救済する  作者: 辛味亭
第00章 プロローグ 出会い
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02.4択

2015/11/09 主人公の性格を変更、それに伴っていろいろ修正

「経験値の稼ぎ方は、敵を倒すのと、胸を触…」


「胸を触るに決まっているでしょう」


 即答でした。このチャンスを逃しては一生後悔すると思い。一言一言を集中していた結果でした。


 なにこの世界は天国ですか? 神さまありがとう。というか、どう考えても、このお爺さんがそれっぽいです。それよりも貧乳を合法的に触っていい世界に来れるなんて、神さま本当にありがとうございます。社蓄に成り下がり巨乳専門の下着売場で我慢して仕事をしていたことへのご褒美ですか? 素晴らしいです、本当に素晴らしいです。この素晴らしい世界を創った神さま、一生付いて行きます。


「4択だったんじゃが...。まぁわかった。実際、坊主にぴったりそうじゃな。え~~っと、胸を触って瘴気を浄化すると経験値が上がるっと、坊主の言う通りに設定完了っと。もう変更はできないぞ。ちなみに貧乳を触っても経験値を稼げないからな」


「なぜですか~~~~~~~~~~~~~~~~~~」


 魂からの叫びでした。死にたくなりました。爆発しやがれです。今までいた世界は子供に声を掛けただけで犯罪者扱いされ警察に通報される世界だったから理性で夢を抑えていました。それが宝くじの1等の番号が2回連続同じになるくらいの確率でロリ貧乳を愛でるだけではなく合法的に撫で回すことができる夢のような世界に来たと思ったのに...、思ったのに...、思ったのに...。それにほんのあとちょっと、本当にあとちょっとで手が届くと所だったのに足元から崩れた感じです。「さよなら SAYONARA (オフコース)」のサビの部分が、くぎゅうボイスでリピートされています。目から熱い汗が流れてきました...。ああ、天国にいるかどうか分かりませんが、お父様、お母様、ボクももうすぐそっちに逝くかもです。経験値を稼ぐためとはいい、瘴気を浄化するのに巨乳・・・あのプヨプヨした脂肪の塊をボクが触らなくてはならないんですか。さっきまでの幸せな気分が一気に無くなりました。


「瘴気を浄化すると経験値が入る。そのために胸を触るのだから当たり前じゃろ。坊主は貧乳に瘴気があると思うか?」


「・・・ないと思います」


 確かにそう言われると理屈では理解できます。だからそう答えるしかありません。そう理屈では...、でも感情が付いて来ません。ここは地獄ですか? きっとア○ネスの呪いです!! 神さまはいないのですか?


「坊主は貧乳のことになると本当に考えなしじゃな。冷静に考えてみれば分かるじゃろ? どうなると巨乳になる? 巨乳からなにを浄化する? よく考えなくても簡単じゃろ?」


 お爺さんのセリフで冷静になりました。ハムスターが回し車ではしゃいでいるかのように頭の回転が戻って来ました。


 『どうなると巨乳になる?』は巨乳神秘教の説明の時です。たしか瘴気に当てられると巨乳になるんですから...。貧乳に瘴気が加わる感じですか?


  貧乳+瘴気=巨乳


 こうゆうことですか? たぶんこれが正解でしょう。『巨乳からなにを浄化する?』は当然瘴気です。だから巨乳から瘴気を引けばいいのです。そう、さっきの逆の計算式を組み立てれば...。


  巨乳-瘴気=貧乳!?


 ああ、お爺さんが言いたかったことはこのことだったのです。感情が先に立ってこんな簡単なことも想像が付かなかったんです。手が震えてきました。今なら金属の定規を使わなくてもハイ○ーオリンピックで全スコアを塗りかえれそうです。確かにボクにぴったりの加護です。


「理解したか? 坊主の手で巨乳が減り、貧乳が増えるということじゃ」


 お爺さんの姿は見えないが後光がさしているように思えました。この素晴らしい世界が輝いて見えました。そしてじっと両手を見ました。ポツポツと落ちる喜びの汗で濡れつつあるがボクにとっては『栄光○手(ハンズ・オブ・グ○ーリー)』や『幻○殺し(イマジン○レイカー) 』より価値のある手になりました。


 お爺さんに聞いてみたのですが、4択の3つ目は、口で瘴気を吸い出すでした。これが2つ目に来てたら即答してたでしょう。今なら分かりますが冷静に考えてみるとこれは罠でした。これはヤバイ、本当にヤバイ。良いほうじゃなく悪いほうにヤバイです。


 考えてみてください。聖衣を剥ぎ取りながら『汚物は消毒だぁー』と言いながら胸に吸い付んですよ。これが正義ですか?(手で触るのも大概だと思いますが) 結果としては正義だから納得するしかありません。問題は剥ぎ取らないで胸に吸い付くこともあることです。


『そう、男です』


 無理、無理、無理、無理、無理、無理、無理、無理、無理、絶対に無理です。爆発しやがれです。本当に勘弁してください。女顔のボクが敵の男の胸に吸い付きながら『ぼべばべびびば(こでは正義だ)』と言っても説得力が無いでしょう。白い目で見られるだけです。男だと知っている人が見れば、間違いなく掛け算します。そんな状況を耐えることができますか? ボクには無理です。


『あとは魔物です』


 オス、メス問わず。胸に吸い付けますか? 無理、無理、無理、無理、無理、無理、無理、無理、無理、本当に無理。爆発しやがれです。まだ魔物を見ていませんが、魔物よりましな動物で考えても想像が付くでしょう? 犬猫の胸に吸い付くような性癖はありません。きっとそれより悪い感情になるでしょう。


 そのあたりを加味すると、3つ目を選択した場合、人として色々捨てないと絶対に経験値が入りません。


 ほんの数分前のボクに感謝したい。そして3つ目を選ばなかったことに安心し、4つ目は聞くことを忘れていました。




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