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【武器世界物語】  作者: ezelu
第1章 武術都市の闇
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武闘演戯開幕!

時は経ち、武闘演戯前日。


凌駕は部屋で剣の手入れをしている。


それぞれの生徒が明日に向けて全ての準備を整えようと励んでいた。


『明日の武闘演戯に追加参加メンバーか、名前は…雷ヶ峰 終(らいがみねしゅう)?』


生徒会長室で慈水が、先程配布された追加資料を眺めながらそう呟いた。


その頃。


職員室から出てきた銀髪の少年がニヤリと笑みを浮かべた。


これから何かが起こる前兆のようなそんな風に思えた。


翌日。


《武闘演戯のルールの確認です。今回は全武術共通演戯で全ての武術種類問わず行うもので、全部で十ブロックに各生徒がランダムで分かれこれまでの成果を発表する場です。また、前回第1位の生徒についてはシードとなり十ブロック全てに分かれてもらいます。今日は通常トーナメントのみ!決勝トーナメントは明日となっています。武闘については、変わらず二本先取。選手はそれぞれ特殊なバリアを身につけていただきます。そのバリアを壊せば勝ちです。では、第二十四回武闘演戯開幕です!》


放送が入り、武闘演戯開幕となる。


第一回戦、第二回戦は第1位メンバーはシードに入っているのでベンチで戯れることに。


『あれェ?剣城学園ってこんなモン?残念だなァ』


そう言いながら目の前の剣を持った少年に雷を浴びせる銀髪の少年の元へ全員の視線が集まった。


《Aブロック第一回戦は雷ヶ峰 終の勝利です》


Aブロック第一回戦の武闘時間は5秒。かなりの短さ。


それぞれのブロックの第二回戦までが終了し、いよいよ凌駕等の出番となる。


凌駕はCブロック。


第三回戦の相手は 歩美。

歩美の真剣な眼差しが届いたのか、少し笑って握手を求める。歩美もそれに応じて握手をすると号令がかかった。


それぞれの位置に整列し直し、互いに向き合って二人同時に口を開く。


『『お願いしまーす』』


剣を手に持ち、お互いを見つめ合う。一瞬だけ沈黙が残った。


『行くわよ!負けないんだからっ!』


『あぁ!来い!』


凌駕の言葉と共に、歩美の矛先が凌駕の腹部へと向かっていった。凌駕はそれを見切ると、するりと回転し避ける。

相手の隙を狙い、雷を纏った剣を振り下ろすとバリアがパリンッと音を立てて割れて。


一本!と声が聞こえ、凌駕に一点の加点が入る。

第二回目の武闘が始まる時、歩美のバリアが張り直され、歩美から汗が滴り落ちた。


二回目の武闘開始の放送がフィールド内へ鳴り響く。

歩美は、風の如くひゅるりと凌駕の懐に潜り込むと剣を突き刺そうと襲いかかった。


しかし、当たったのはバリアではなく凌駕の剣。どうやら、ギリギリのところで防いでいたようだ。


『これで終わりだな…!』


雷光ノ剣(サンダーライトブレイド)】凌駕の剣が金色に輝き光の速さで歩美のバリアを打ち砕く。


勝負は凌駕の勝利で歩美の武闘演戯は終了した。


サンダーライトブレイド。これが、雷光ノ剣と呼ばれるが所以の必殺スキル。

自身の速さを雷光の速度にまで底上げし、光り輝く剣でトドメを刺す。至ってシンプルだが、その速さ故に誰も防げない。



『負けちゃった…』


『またやろうな、俺はいつでも闘ってやるよ』


『じゃあ、今日の夜!』


『今日!?今日ってお前、俺を殺す気か!?』


『うん!だって今日はもう終わりだし明日じゃん?決勝トーナメント!』


真剣な顔つきでお願いしてくる歩美の熱意に負けたのか、OKと思わず言ってしまった。


『やったー!じゃあ、九時に武闘場ね!』


『分かった分かった』


その頃、Aブロック第三回戦が終了した。


『へェ?イイじゃん、アイツ!てか、扇使いの第1位ってこんなモン?弱すぎィ』


終は、自分の靴で茜の顔を踏みにじりつつ凌駕を見つめそう呟いた。


『くっ…此奴何でこんなに桁違いなのよ…』


茜はそう呟いた後、気を失った。


全ブロックが終了し残るは決勝トーナメントのみとなった。


『茜が意図も簡単に倒されるとは…俺の読みが外れたか…』


『よう、明日の相手は俺だぜェ?少しは楽しませてくれんだよなァ?』


終は慈水にそう声をかけるとニヤつきながら去っていった。


『僕の…明日の相手が、アイツなのか』


慈水の足がガクガクと震えている。


『彼奴…何者だ?只者じゃないな…』


その日の夜。


『まだまだっ!』


『えー…』


歩美と凌駕は武闘場で練習をしていた。その時、寮長に凌駕が呼ばれる。

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