追放ざまあ
「ネロ、お前パーティ抜けろよ」
「え?な、なんで。僕頑張ってパーティに貢献できるように頑張ってるんだけど」
「お前、もの拾いしかしない無能だろ?要らないんだよw」
「そ、そんな。みんなもそう思っているの?」
「当たり前だろwwwこれはみんなの総意だ、お前は蒼龍会に相応しくねえ」
ーーーーーそれから半年後ーーーーー
「なぜこうなった」
俺は蒼龍会のリーダーだ。
1ヶ月でBランクへ上り詰めた若いヤツらが集まった超優良株のパーティーだった、はず。
それが今じゃどうだ。
初めはBランクの依頼を失敗し、それ以降散々。
しまいには焔の魔術師 カレン、剣聖候補と言われていたアキラ、放浪の聖女 アルス
全員が脱退し今じゃ俺だけ。
なぜこうなった。
「認めたくないけど、、、あいつが抜けてからだ」
俺らのパーティーにはネロという名前の同じ村からでてきた幼なじみが居た。
あいつは軽いデバフともの拾いしか才能が無く、このままパーティーに居てもいつか死ぬし脱退させた方がいいだろ(ついでにハーレムだ)そんな気持ちで脱退させてから俺らは依頼に勝てなくなった。
あいつはデバフだけではなく臨機応変にパーティのバランスを取る為にヘイトを受けたり必要なアイテムを渡す広い視野を持っていた。それに気づけず脱退させた俺の落ち度だった。
そして勝手に黙って脱退させたのが良くなかったようでパーティーの皆は不機嫌になってしまい連携も上手くいかなくなりカレン、アキラ、アルスの順で抜けていった。
そして久しぶりにあったネロは特殊な能力が開花し俺なんかよりも強くなっていた。
「俺、何やってんだろうな」
1人で街を歩きながら呟く俺の顔を誰かが見たならその惨めさに笑っていただろう。
「ほんとに、やり直したいな」
「やり直したいのか?」
裏通りからしゃがれた女の声が届いた
「なに?俺に構うなよ」
「あんたさん、湿気た面してるねwww」
「あぁ、こちとら今全てを失ったところなんだよ」
幼なじみ パーティーメンバー 地位名声 全て
「そうかそうか全てを失って自暴自棄になっているんだねぇ、でもお前さんまだまだ若いだろ?」
「あぁ俺はまだ17歳だよ」
俺らは未成年にしてBランクへと駆け上がった新進気鋭として有名だった。のも昔の話か
「あんた本当にやり直したいのかい?」
「やり直せるもんならやり直したいさ。この自信過剰だった考えを捨てて生まれ変わりたいね」
「そうかいそうかい。まあ生まれ変わるなんてそんな事できないのが人生さ」
わかってるわそんなこと
俺はそう思いイライラした顔をしてしまいながらその場を後にしようとした。
「ただ、」
足を止める
「若さってのはチャンスでね」
顔を向ける
「やり直す、ってのは今ならまだ間に合うともうけどねぇ」
、、、
「どうやり直せばいいんだよ」
俺は声を震わせ目に涙を貯めながら自身の未熟さを実感しながら呟いた
そんな俺を見て老婆は笑っていた
そして言ったんだ
「お前さん、私の学校へ来なさい。」
「学校?」
「そうさ、学校。1から学びなさい。己の未熟さ。他者の尊さ。そしてこれからの自身のあり方について」
こうして俺はこの国最大の学校へ入学することになりそこで生まれ変わる事になった。