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Ms.BLACK  作者: 弓塚晋助
一章
5/16

驚愕!ネッシーを見た!!

 遥か未来への遡行を成功させ、この時代のことを調べるために僕はまた旅に出た。旅に出すぎなんじゃないかもしれないと思われるかもしれないけど、クールキャラとして活躍するためには旅が一番効率良いのだ。


 今までの経験上、旅をして寄った場所でクールキャラとして振る舞うのは気持ちが良いし、偶に盗賊みたいなならずものを魔法で追い払う姿を見せるのもクールキャラは怠らないものだ。


 そうして一年ぐらい旅をしたお陰で、この時代の常識を大体知ることができた。


「しかし、『一の魔法』って誰がそんな魔法つけたんだ。センスが良いな」


 『一の魔法』とは僕が使う魔法の名称らしい。   

 

 なんでも、魔法使いは世界で8人しかいないから魔法使いを見分けるために魔術院が制定した名称なのだと言う。


 一から八まで魔法があり、一から五までは知れ渡っているが六から八は大々的には知られていないらしい。


(まあ、ニから四の魔法使いは多分僕の知っているあの3人だと思うけど。)


 でも、もう六百年経ってるし寿命で亡くなってるか。


(いや、僕の知ってるあいつなら自分の魔法でこの時代まで生きている可能性はあるな。)


 『四の魔法』と言われている魔法ならば寿命なんて飛び越えている可能性は充分にあり得る。


「……もうすぐ島に着くな。準備をしよう」


 僕は今とある島行きの船に乗っている。その島は本土から離れていて一体の幻獣が住んでいると噂されている。


 幻獣とは魔力によって突然変異した動物で、異形の姿をした怪物と言われている。


 幻獣の中には魔術を使う個体もいて、人間とは比べ物にならない屈強な身体に魔術も使う幻獣は魔術院でも討伐の対象になっている。


(その幻獣は夜の湖に現れて、湖に近づいたものを捕食するらしいけど……)


 僕は幻獣を倒しては売って旅の路銀にしている。しかし、路銀が尽きそうで近くの島にいる幻獣を目当てになけなしのお金を払って船に乗っている。


 船が島に着いたようだ。僕は船から降りてこの島唯一の村に行き宿を取ろうと思ったけど、お金を船に使ったからお金がなかった。


「銀貨1枚になります」


「え…」


 この世界では、金貨1枚で10万エン、銀貨1枚で1万エン、銅貨1枚で千エンなのだ。


(野宿するしかないか……)


 湖に行きトランクケースから小型のランプを出して、目当ての幻獣が出る夜まで待つことにした。野宿しながらの方が効率が良いしね。


            ////////


 

 何かの音が聞こえて閉じていた眼を開ける。深夜になり月が湖を綺麗に照らしたのを感じたときにそいつはやってきた。


「これは……まさかこの世界で実物を見るとはな」


 そいつは一言で言うと、前世でテレビ企画であるユーマ特集で毎回のように放送されている。いるかいないかの論争が繰り広げられるスコットランドのネス湖にいるネッシー、に似た生き物だった。


「ネッシーもどきかな……」


 水色の丸い大きな身体に長い首、極めつけは鋭い牙を有していた。こんなネッシーもいるんだなぁと思った。


 キシャーー!!


 ネッシーが長い首を鞭のように振り回す。


(早いな。でも、それだけだ。)


 僕は最低限の体捌きでそれを躱す。ボクシングで培った間合いの管理はここでも発揮される。そして、剣道で学んだ歩法で一気に距離を詰める。


「魔力パンチ……」


 バキ!バキ!!バキ!!!


 骨が折れる音が聞こえた。魔力による身体強化は前世で培った戦闘技術をより上のものとして昇華させる。


 痛みを堪えきれずネッシーは暴れ回る。僕は上に跳躍する。クールキャラとして後は、苦労せず表情も変えずに倒すだけだ。


「行くぞ」


 ビュンと風切音を鳴らして僕は空から落下した。狙いは一点だ。もう一発身体の中心に喰らわせればネッシーは倒せる。感触からしてあのネッシーはあまり強くない。


 ズッ!ドーン!


 落ちた衝撃で湖の水が降り注ぐ。次からは湖があることも考慮しよう。そう考えていると近くに女の子がいるのが見えた。


(これは……クールキャラとして魅せつけるチャンスでは!)


 そう思ったらすぐ実行に移すのがクールキャラだ。


「あれ?人がいたんだ。気が付かなかったな」


 女の子は遠慮しがちで質問した。


「貴方は、誰、ですか?」


 僕は冷静に振る舞って。


「そうだな、僕は―――」


 そうだな、何て言おうかな。長すぎてもカッコよさを損なうし、短すぎてもクールキャラとしての威厳が薄くなる。いつものやつでいくか。


「僕はメビウス・ホロウ、『一の魔法』を使う魔法使いだ」

 

 女の子は固まっていた。すると間髪入れずに。


「弟子にして下さい!」


 そう言ってきたら。僕は思考が、ンンンンンン?になった。


 

 

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