二番目
まず、自己紹介をした。
「私は高校1年の女です、私もいじめられてます。
あなたもですか?」
もちろん嘘だ。山下くんからのメールはこうだった。
「僕は中1の男子です。いじめられてます。辛いです。ハンドルネームはキラです。よろしくおねがいします」
キモい。アレ、ほんと死ねばいいのにね。山下くんのメールの内容を報告した私に田畑さんはそう言った。こんな役割やらせて、まじごめんね。ちっともそんなこと思っていないはずなのに田畑さんはそう言った。ううん、全然大丈夫だよ。私もちっとも思ってないことを言った。
「こんにちは、あなたもイジメにあってるんですね、僕です、本当に辛いです。死にたいくらいです。でもあなたもなんですね…、不謹慎だけど何か、嬉しいです。あなたのこと、なんて呼べばいいですか?。」
「マリアと呼んでください。」
私は山下くんからの、メールの返事にそう書いた。ハンドルネームは私の名字を反対読みにした名前にした。
わざと、臭い名前。
このメールの内容を田畑さんに報告したら、「いや、メールやめていいよ飽きたし。」と言われた。
この時点でメールを止めても良かったが、なんとなく、メールは続いた。
「こんにちは、マリアです。私も自分の受けているイジメについて告白します、私はいまイジメのボスっぽい人からイジメられています。その人に逆らったら殴られたり蹴られたりします。体が痛いというより、心が痛いです。しかもそれがずっと続くのです。これが地獄と言わなければ何なのでしょう。」
「こんにちは、キラです。その気持ち、痛いほど分かります。いじめているやつらは、痛みが分からないんでしょうかね、集団では何をやってもいいと考えているあいつらの心理が分かりません分かりたくもありません。」
「こんにちは、マリアです。そうでしょうね、みんなでいるってことで、何でもやっていいという
気持ちになっているみたいです。その場のノリっていうか、おもしろいからする、、みたいな。。」
「こんにちは。キラです。今日もまたいじめられました。あいつら、本当に卑怯で最低です。あいつらは僕の悪口をいって笑うんです、僕の目の前で、正直死んでしまいたいと思うくらい心が傷つきます。そんな僕にあのグループは死ね、といいます。キツいです。」
「こんにちは、ひどいですね、こんな人たち最低です。早くクラス替えとか、されたらいいですね。」
私達は、日常的に、山下うぜー、とかク山下死ねばいいのにね、という話題を山下くんのすぐ近くの机に座って話す。山下くんを追い詰めるために、だ。山下くんはそういうとき、黙った下を向くか、寝たふりをしている。私達をそれを笑って見ていて、去り際に死ねっと叫ぶ。




