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出会い

山の木木は揺れ揺られ、鳥達が飛び立った後、静寂が僕らの間を駆け抜けた。彼の顔は逆光でよく見えないが、背丈は僕と同じくらい。僕は彼に向かい言った。

「東山の人間か?」

と。彼は何も言わず僕に近づき、その姿、顔を見せた。服は破け、体には多くの傷と、固って黒に程近い血が覗いた。思わず僕は、身元の知れない彼に駆け寄った。

「おい、大丈夫か?こんな傷一体何があったんだ?聞こえるか?」

すると彼はフッと鼻で笑い、僕と目を合わせて、そのまま目を閉じた。一瞬、僕は彼が死んだかと思った。だが、幽かに息をしていた。僕は彼を担ぎ必死に走った。

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