08 一段落
モノカ邸は、いつもの落ち着きを取り戻しました。
ロイさんやアランさんたちにも、騒動が収まったことを報告。
ミスキさんたちも、緊急『転送』とかさせちゃってごめんなさい。
ご心配をおかけして、本当にすみませんでした。
リシェルさんとルシェリさんは、今回の司法官側の不始末に恐縮しきり。
正式な謝罪は後日あらためて、と、おふたり元気が無いまま去って行きました。
うん、確かに司法官側にも騒動の原因の一端はあるかもだけれど、
アルセリア城のメイドさんたちにも問題あり、だよね。
やっぱり、カミス邸のメイドさんの件も、もっとしっかりと考えなきゃ。
仕事を頑張ってくれるのはもちろんだけど、守秘義務も大事ってことが、今回の件でよく分かったよ。
急がずじっくり探せば、いい人、見つかるよね。
遅めの昼食が済んでから、モノカの旅話しをゆっくり聞けました。
モノカからのおみやげのにゃんこグッズの数々に、みんなにこにこ笑顔ですね。
「今日は心配かけちゃってごめんね、カミス」
うん、本当に心配しちゃったよ。
だってモノカ、旅のあいだ、一度も連絡してくれなかったでしょ。
「……」
これに懲りたら、今度からはしっかり連絡してほしいな。
あと、はしゃぎすぎてお堀に落ちたりしないこと。
あと、あんまりもてもてにならないよう気をつけること。
「聞いたな、モノカ」
「もてもては禁止だそうだぞ」
「しっかり覚えておいて、今後カミスが何かしでかしたら、みんなでガツンとお仕置きするとしよう」
ごめんなさい、シスカ、モノカ。
調子に乗っちゃいました……
「がんばってね、カミスパパ」
「いっぱいもてもてすれば、ハルシャのお友達もいっぱい増えちゃうもんねっ」
ありがとう、ハルシャちゃん。
でも、もてもてはもう勘弁、かな。
それじゃ、エルミナも待っているし、僕たちはそろそろ帰るね。
モノカたちと、お別れのハグをして、
カミス家一同、のんびり徒歩にて、我が家へ。




