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第参話「死に戻り」(前編)

「少年、もういいぞ」







 ......どういうことだ?

 俺は確か、さっきまでレヴナントに襲われてたのになんで地面に伏せているんだ?


「......少年?大丈夫か?一人で立てるか?」

 アーマードごしから心配そうに話しかけているのが分かる。

 ひとまず立ち上がる。

 立ち上がった先にはあの時と同じくレヴナントの死体があった。

 場所は丁度家から出たところだ。


「ふむ、見る限り目立った外傷はないようだがどこかやられたりしなかったか?」


「いえ......特には......」

 そう言って振りかえるとそこにはアーマード「幻月」の姿があった。


 あの時と同じだ。


「そうか、ところで少年、こんなところで何してるんだ?既にここの地区にいた人間は一昨日、避難勧告が通託されてシェルターへと移動したはずだが......」


「............」


「まあそんなことはあとでも聞けるか、とりあえず早く君もシェルターに避難にしたほうがいい、今輸送車を手配する、しばらく待っててくれ、私はパトロールを続けるからまたあとでな」


「あのッ! すみませんッ!」

 俺は勇気を出して声に出す。


「なんだね?少年よ」

 アーマードはブースターを起動するのを中断する。


「俺を......ヴィーバントに所属させてくださいッ!」


ヴィーバント、それは対レヴナント機関の名称である。

ここでその選択をしないと俺はまた死亡ルート行きだ。


「ふむ......威勢はいいが、どういうつもりだ、確かに今のヴィーバントは人手不足が問題になっているが......だからと言って見ず知らずの人間を入れさせるわけにはいかない」


「ところでヴィーバントに所属して、少年は何がしたいんだ?」


彼女は問う。


「アーマード装着員に志願し、レヴナントを殲滅します」


俺は強く拳を握りしめた。

このセリフ、ゲームの時と一緒だ。


「アーマード装着員......誰もが憧れる、でも、人を守るのが私たちアーマードの仕事だ。レヴナントを倒すのが目的じゃないということは承知してほしい」


「この地区の人間を見殺しにしてでも人を守るっていうのかッ!」


俺は必死に言い返す。


「それはどういうことかね、少年」

俺は死ぬ前に起こった出来事を洗いざらい話した。



「__ふむ.....19時か......確かに私たちは燃料の補給に行く時間だな、つまりやつらはその隙を狙ったのだと」


「は、はい、信じてくれま__」


「残念だが信憑性に欠ける、この話はなかったことにしよう」


「............」


「ま、もしそれが本当になったとしても悪く思わないでくれ、私たちは上の命令にただ従うだけだ」


「......俺はアーマードについて重要な情報を持っています」


「ほう、外部には漏れないようにセキュリティは完全にしてるのだがな、いいだろう、戯れ言でも何でも吐いてみろ」


「__あなたが装着しているのは対レヴナント決戦用装着式装甲機動兵器『アーマード』、前期一型試作機『幻月』、武装は7.62mm機関銃M112『フォルテ』__」

俺はアーマードについて知ってることを全て話した。

それも機体だけではなくこれから行われる作戦や計画までも。

そして最後にこう話す。


「__俺は他の世界からやってきた。アーマードの実戦経験だってある。」





次話は1時間後に投稿予定です!

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