表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/121

第拾玖話「修羅」(中編2)

__刹那、衝撃で激しい旋風が吹く。

ソニックブレードが空の機体を貫いていた。

螺旋大回転斬りをしてる最中で一瞬の隙を狙い、駆はソニックブレードを突き刺していたのだった。

駆はソニックブレードを引き抜く。

同時に空の機体は仰向けになって倒れた。


「俺が......負けた......」


「悪いなパイセン、勝っちまった」


「......お前に伝授しよう『螺旋大回転斬り』を」


「本気.....なんですか......?」


「あぁ」


駆は機体の元に駆け寄る。

そして片足の膝をついてしゃがんだ。


「『螺旋大回転斬り』、それはどんな攻撃をもなぎはらい、相手を切り裂く必殺の奥義。体勢を少し低くしブーストで自身の身体を回すことで発揮することができる......ぐっ」


「師匠!?」


「どうやら俺も限界のようだ.....」


「そんな......」


「強く生きよ、駆」


稼働音とセンサーアイの光が消える。

駆は空高く声を上げた。


「ししょぉぉぉぉぉぉぉぉッッッッ!!!」



***


「うん、いい話ですね......」


「そうだな、琴、師匠が弟子に奥義を伝授するというのは目頭が熱くなる」


今宵は目元に流れる涙を拭う。


「__あのバカ、他人にあんな非実用的な技を教えてどうするんだ」


純は拳を固く握りしめていた。

千歳が慌てて止めに入る。


「ま、まぁ、あんな技は流石にすぐ忘れるでしょうし大丈夫ですよ__」


そんな中、シミュレーションボックスから楽しそうにモニタールームに入ってくる二人組の姿があった。


「いやぁ、生きてて良かったっすよ!」


「はっはっは、なんせ師匠だからな!」


「「わっはっはっは!!」」


そして二人はウォーターサーバーから水を取ってきて、ソファーに対面で座り込む。


「ところで若僧よ」


「ん? なんでしょうか?」


「どうして駆斬りなのに__」


「はい」


()()だったのだ?」


「............」


この時純は思った。

うちの隊だけのバカだと思ってたのに、似たようなやつがいるとはこの組織は大丈夫なのかと。



***


「__あんた、いい腕してんな」


「そいつはどうもッ」


上空で銃撃戦が繰り広げられる。

同じ武装、同じ機体。

この戦いは中の人のスキルが試されるものだった。


「おらぁッ!」


「くっ......!」


即座にブーストを切って射撃による攻撃をひたすらかわす。

その後すぐにこちらもトリガーを引き相手の機体を狙う。

だが同じくブーストでかわされる。


ん......?


瞬間俺は何かを思い出す。


この動き、やはりあの時戦った時と同じだ.....!


完全に一緒だった。

かわし方、撃ち方その全てが見たことのあるやつだった。


俺は全てを見切りそれに合わせて攻撃する。

見事射撃が命中した。


「何......!?」


どうやら動揺しているみたいだ。

俺は続けて攻撃を仕掛ける。


この戦い、意外と余裕か......?


俺は少し笑みをこぼした。

その時__


バキュオンッッッ


自身の装甲に弾丸を受ける。

俺はそれにも関わらず銃撃を仕掛けた。


太田は建物の上に降り立つ。

そして三木に対し通信を入れる。







「お前、なんで俺の攻撃が分かるんだ.......!?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ